第3次石油危機は日本の「食」の危機!
(株)漁協経営センター・(有)北斗書房の山本です。今年の正月前後して、「版元ドットコム」に入会しました。新参者ですが、よろしくお願いします。
漁協経営センター?どんな会社って思うでしょう。まぁ読んで字の如しで、業界の経営指導などが主な仕事なのですが、その一環で「法律」や「指導」に関する本を出版しています。
『水協法・漁業法の解説(17訂版)』は、弊社の売れ筋の一冊です。1980年に初版を出して以来、17訂版を発行しました。それから、『漁業と漁協』という月刊誌をだしています。1963年創刊、今月でNo.545号(増刊号2冊含む)となりますが、ご多分にもれず部数減少が悩みの種です。まぁ、少人数でやっている会社ですし、この雑誌を「柱」に据えている訳ですから最後まで頑張ります。
北斗書房は、広く一般の方にも読んでいただきたい内容の本を出しています。創業者は「本屋に並べれば売れるだろ」の軽いノリで始めた会社なのですが、見事に出版業界の“壁”にぶち当たり、出す本出す本が・・・。それでも過去に『魚食の民』や『漁村歳事記』というよく売れた本がありました。当時としてはタイトルも斬新(?)だったのか、時代の波に乗ったというか大手新聞社がこぞって取り上げてくれました。『魚食の民』は現在、“講談社学術文庫”として数年前に取り上げていただき、今でも書店に並んでいるのではないでしょうか。ということで、今まで北斗書房は細々と営業しておりましたが、環境が変わってきたのは、小さい出版社にとってチャンスが巡ってきました(・・・というか、今まで何もしてこなかった、いわばゼロからの立ち上げですから)。中でもインターネットは大きなチャンスの一つですね。そして、この「版元ドットコム」も。これからは、頑張って撃って出ますよ。ちなみに社名は社長が北海道出身なのでこの名前になったのでしょう・・・おそらく。
さて表題の「第3次石油危機は日本の「食」の危機!」。この文章を書いている「今」も火種が大きくなり・・・。
水産業界の場合は「燃油高騰」が、いよいよ炎上しつつあり、業界は大きく揺れています。すでにニュースで、この問題を大きく取り上げていますからご存知の方も多いはずです。6月にはイカ釣り漁船が、全国で一斉休漁を2日間行い、悲痛な叫びを上げました。7月の15日に全国規模の漁業者総決起集会が予定されており、ここに来て業界の危機意識は頂点に達しています。
水産業界は他にも様々な問題を抱えています。世界有数の魚介消費国である日本の「さかな離れ」問題。飽食の裏側に潜む「食の安全」問題。住む地域や年齢層によりその傾向が違うことを、統計数値で解き明かし、その魚食の未来を占う・・・『増補 日本人は魚を食べているか』。わが国の食糧の問題点を抉り、根本から考える『現代の食糧問題と協同組合運動』。
今回の燃油問題は、どのように対処してよいのか・・・もはや世界レベルの問題となっていますので。『第3次石油ショック』などとマスコミも取り上げています。「コストアップを価格に転化出来ない」弱い立場の業界から・・・なんでも最初に被るわけですが、今回は「対岸の火事・・」とはいかず国民全部、いや世界規模での大きな火種がくすぶっている気がします。
漁業・漁村と食の問題に取り組む
・・・漁協経営センター/北斗書房をもよろしく。
http://www.gyokyo.co.jp