版元ドットコムのアクセスランキング
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、版元ドットコムでは読者向けと書店向けに新刊情報などを週に一度メールで配信してありますが皆さんはご存知でしたか? 12月からはそのメールニュースでアクセスランキングの公開も始めました。ここでいうアクセスランキングとは版元ドットコムの18000以上の書誌情報ページへのアクセスを週単位で集計したものです。販売データではなくアクセス数なので、通常書店に並んでいる本だけでなく品切や絶版、これから出す予定の未刊の本まで含まれたランキングになっています。これがなかなか面白いんです。
ちなみに2007年12月29日から2008年1月4日までの最新のランキングは以下の通りです。
●今週の感想
今週は年末年始ということで定番の本が目立つランキングになりましたが、そんな中でもいくつか面白い本がランクインしています。
1位はやはり編書房『マイ ガーデナー(MY GARDENER)』。しばらく人気は衰えそうにもありません。
年末年始に注目を浴びたのは凱風社『マヤの予言』、2012年まではあと2年です。
8位の芙蓉書房出版『日本人は戦略・情報に疎いのか』は12月の新刊。トップページでの露出がアクセス増につながりました
9位の海鳴社『合気開眼』は1月発売の近刊。同じ海鳴社の『武道の達人』も関心を集めています。●全点アクセスランキング Best20
1/マイ ガーデナー(MY GARDENER)/紡木たく/編書房/先週 1
2/マヤの予言/ギルバート,A.(エイドリアン)/凱風社/先週 50
3/風俗ゼミナール お客編/松沢呉一/ポット出版/先週 7/品切
4/今すぐ書ける英文レター・Eメール表現集/たなか桂子/語研/先週 6
5/日本エロ写真史/下川耿史/青弓社/先週 21/品切
6/満州「被差別部落」移民/麻野涼/彩流社/先週 4
7/ジャニーズJr.お宝フォトBOOK 原宿物語/金子健/アールズ出版/先週 9
8/日本人は戦略・情報に疎いのか/太田文雄/芙蓉書房出版/先週 –
9/合気開眼/保江邦夫/海鳴社/先週 47/1月18日
10/マーシャル諸島ハンドブック/中原聖乃/凱風社/先週 5
11/嫌オタク流/中原昌也/太田出版/先週 18
12/やさしく書ける英文ビジネスレター/松尾裕一/語研/先週 2
13/Calcio! Calcio! Calcio!/ホンマヨシカ/水曜社/先週 22
14/プリンセス・マサコ /ベン・ヒルズ/第三書館/先週 3
15/医者には聞けないインフルエンザ・ワクチンと薬/母里啓子/ジャパンマシニスト社/先週 26/絶版
16/武道の達人/保江邦夫/海鳴社/先週 10
16/KAT-TUN 上田竜也&中丸雄一 コンプリートお宝フォトファイル Brilliant/石坂ヒロユキ/アールズ出版/先週 20
18/Q&A モラル・ハラスメント/橋本智子・他/明石書店/先週 12
19/結うこころ/村田孝子/ポーラ文化研究所/先週 33/品切
20/亀吉が行く! 風俗体験ルポマンガ/松沢呉一/ポット出版/先週 47●近刊予定アクセスランキング Best5
1/合気開眼/保江邦夫/海鳴社/先週 4/1月18日
2/スーツ=軍服!?/辻元佳史/彩流社/先週 3/1月25日
3/親と子が語り継ぐ満州の「8月15日」/田上洋子/芙蓉書房出版/先週 -/1月17日
4/ぼくの音楽武者修行(仮)/マイク伊藤/彩流社/先週 1/1月25日
4/ナノ・ソート(仮)/杉田敦/彩流社/先週 6/1月25日●今週のキリ番
50番/世紀末エロ写真館/下川耿史/青弓社/品切
100番/この国のかたちと農業/田代洋一/筑波書房
200番/ゼロからスタートリスニング/安河内哲也/Jリサーチ出版
ちなみにメールマガジンでは文字数が多くなり過ぎるのでBest10までの公開となります。近日中にはWebサイトでの公開も検討していますが、その際はBest30ぐらいまで公開したいと考えています。
毎週(土日に自宅で地味に集計作業をしています)こうやってアクセスログの集計を見ていると世の中の関心が移り変わっていく様がリアルに観察できます。
ここ最近でも、テレビをきっかけに外人部隊や帝銀事件といったキーワードが検索されたりインフルエンザの話題が沸騰したり、DJ OZMAのブログからリンクされた『マイ ガーデナー(MY GARDENER)』(紡木たくの12年ぶり!の新作)のアクセスが炸裂したりと盛り沢山です。これらを追っていくと、単なる一時的な関心だけでなく世の中の流行り廃り、「トレンド」とでもいうのでしょうか、そういうものがこのランキングに反映されていることを確信します。
一方、常に一定のアクセスを保ち続ける「定番」もあります。それらの「定番」がどんなキーワードやリンクから辿られて来ているかを調べることで見えてくるのは世の中の変わらない「ニーズ(欲求)」でした。
変わらない「ニーズ」と変わる「トレンド」から企画の「シーズ(種)」が見えてくるかもしれません。過大な期待は禁物ですが、使いようによっては今までと違う何かが見えてきそうです。
その他にもこのアクセスランキングでは、「目次情報まで登録されている本のほうが相対的にアクセス数が多い」であったり「新刊の事前登録が早いと発売時には検索ランクが上がっている」であったり「バナーの広告効果」であったりといった直接的な効果も如実に把握できます。マーケティングなどに携わる方から見れば当たり前に思われるかもしれませんが、出版社がこういうデータを直接入手できることは、少なくとも小さい出版社にとっては、あまり一般的な話ではありません。奥は深そうです。とても楽しみです。
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