「本が売れない」という涙を、猫に見つけられないために。 〜すごく小さい出版社の場合〜
こんにちは。
犬が好きな虹有社(こうゆうしゃ)の中島です。
最近、Twitterで見かけて、1話分を試し読みして、amazonでポチった『夜廻り猫』という漫画にはまっています。
(最寄りの3書店には在庫がなかったので)
『夜廻り猫』は、遠藤平蔵という猫が、「泣く子はいねが〜」と、夜の街をめぐり、心で泣く人のもとを訪れ、ともに呑み、笑い、励まし、見守ってくれるという漫画です。市井の人々(ときには犬や猫)に、そっと寄りそってくれる優しさがたまりません。
先日、受注データを見ていたとき、「本が売れない」という涙を、夜廻り猫の平蔵さんに気づかれてしまうのではないかと心配になりました。
弊社は、実質2人の小さな出版社です。
ふたりとも編集がメインなので、忙しい時期は、つい編集に集中して、営業や販促がおろそかになりがちです。
今は「いいものを作るだけじゃ売れない」という時代。
「いいものを作っているのか」とか「いいものとはなにか?」という話はさておき、2人の出版社でできる(すべき)、本を売るための努力とはなにか、ということをよく考えます。
今のところの結論は、「続けること」なのかなぁと。
新しい情報をきちんと取り入れ、弊社に合う効果的なものはなにかを考え、それを試行錯誤しながら実行して、続けること。当たり前のことですが、編集から営業、経理、総務まで2人でやる極小出版社だと、つい目の前の忙しさに流されがちなので。
弊社の場合、オンライン書店での売上比率が高いので、WEB上での販促をコツコツ続けています。TwitterやFacebookなどのSNSへの投稿はもちろんですが、最近は、少額ながらSNS上の広告も利用し始めました。ターゲットが絞れるうえ、リーチ数などの数値が見え、費用対効果を確認できます。
先日、朝日新聞に『絵で学ぶ易占(えきせん)』という入門書のサンヤツ広告を出稿し、そこから数日ずらして、Facebook上に「サンヤツ広告を出した」という広告を出しましたが、これは、けっこう効果がありました。
易占とは、占いのことなのですが、著者のお弟子さんたち以外に、占いのことを勉強している人がどこにいるのか、どうやって情報を届ければいいのか、と苦労していました。Facebook上の広告では、「易占」や「占い」といったキーワードで、的確に情報を届けることができた気がします。
<弊社刊『絵で学ぶ易占(えきせん)』の記事>
それから、オンライン上では、amazonに「虹有社専用ストア」を作りました。
テンプレートに沿って、あっさり作れるうえ、作成も維持も無料なので、小さな出版社さんにもおすすめです。弊社での活用方法は、これから検討するところですが、amazonによると、広告のランディングページとして活用するとよいそうです。
「本が売れない」という涙を、夜廻り猫に見つけられないためには、時間もお金も人的パワーもすごく限られる極小出版社でも、活用できるものをコツコツとやり続けていくことが重要だと感じています。そこから、いつか小さな道が開けていくのかもしれません。
本当は、時間もお金もかけずにドカンと売れる魔法の販促方法を知りたいですが…。
最後に、猫ではなく、弊社の犬の本を紹介させてください。
『庭のざぶとん犬』(くにのいあいこ・著)
は、現在3刷で、昨年、台湾や韓国でも発売になりました。