5周年記念の模擬授業&サイン会
今年はさくら社にとって節目の年です。4月16日に創立5周年を迎えました。
その記念を兼ねて、小社刊行第一号の著者・野口芳宏先生のイベントを4月、5月と続けて開催いたしました。
4月3日。東京はあいにくの雨。少々、いえいえ相当心配になりました。「ふつう出かけたくないよね」というほどの冷たい雨がずっと降っていますから。夕方、ジュンク堂書店池袋本店4階カフェには、私たちの心配をよそに、晴れやかなお顔で大勢の読者の皆様が集まってくださいました。
今回のイベントは、「『道徳授業の教科書』(さくら社)先行発売記念 著者・野口芳宏による道徳模擬授業」。
木目調のインテリアとカフェ椅子ならではのあたたかさに包まれた道徳授業でした。授業のあとの放課後活動はサイン会です。その時のサインがこの写真(弊社社長・横山宛の書で失礼します。あっ、もちろん会場で購入しました!)。「天意重夕陽」―天は夕陽を重んじる(夕陽の美しさは格別である)。中国の古詩の一節とのことです。景色の美しさを讃えた詩かしらと思いましたら、これには続きがありました。
その全貌が見えたのが、5月17日のイベント第2弾でした。
この日はまさに五月晴れ、素晴らしいお天気です。「こんなに天気がいいと、ふつう遊びに行きたくなるよね」という余計な心配をしながら、イベント会場の三省堂書店神保町本店8階に向かいました。
この日のイベントは「道徳授業の考え方が基礎からわかる模擬授業&サイン会」、もうこちらはサイン会メインといえそうですが、もちろん道徳の授業も素晴らしいものでした。人が誕生するということ、受精卵が分裂を繰り返しあらゆる器官になっていくという、まさに人智を越えた“サムシング・グレイト”なテーマで畏敬の念を教わった45分授業でした。そのあとの質疑応答は、現場教師ならではの道徳的問題から教師以外の方からの学校や授業に対する忌憚ないご意見までいただいた、濃くて熱い時間でした。
『道徳授業の教科書』の発売から1か月以上経ってのイベントだったため、三省堂書店様は「本をもっていれば入場できます」、つまりどこで買った本でもかまいませんという太っ腹なところをみせてくださいました。集まった読者のみなさまは案の定、よそでお買い求めになった本を携えていらっしゃる方も多く……。
サイン会開始となったところで、野口先生が「今日のサインの意味をお話しし忘れていました」と再び講義を始められたのです。
「天意重夕陽 人間尊晩晴」――天が沈む夕陽をあんなにも美しくしたように 人もまた、人生の最後こそ尊いものとして生きる。
「この対になった詩の、今日は後半を書きましょう」
とおっしゃっても、どう見てもこの詩は、後半だけでは物足りません。サインの順番を待っているほとんどの方がそう思われたのでしょう。前半の詩のサインをお持ちの方はもう1冊、初めての方は別の本をご購入されてサインをいただいていらっしゃいました。皆様ご購入ありがとうございます。
やはり対で完成するものは対にしておきたいですよね。
弊社の横山も同じ気持ちだったようで、会場で購入した書籍にちゃっかり前半後半あわせた書の特別サインをいただいておりました。ありがたい5周年記念の書です。
野口芳宏先生、イベントに参加くださった読者の皆様、まことにありがとうございました。
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