手に入らない本が読みたくなる理由~復刊ドットコムにて
復刊ドットコムの岩本と申します。
復刊ドットコムは、復刊ドットコムというサイトの運営と主に復刊を中心とした出版活動をしています。1999年に会社が設立された当初は、国内初のオンデマンドプリンティングサービスを立ち上げ、意気揚々と多くのメディアからも取り上げられましたが、志半ばで事業撤退となりました。その裏側で、大変多くの読者から復刊要望の声が届き、この声を形にするビジネスとして復刊ドットコムサイトがリリースされました。
復刊ドットコムサイトの仕組みはシンプルで、復刊して欲しい本に投票するだけです。欲しい理由もコメントととして登録できるようになっています。投票やコメントが集まり始めると、その情報をみた他のユーザーも読みたくなる。そして投票がさらに集まってきます。
最近、復刊の声が集まっている中で、特に興味深いタイトルをピックアップしましたので、皆様も「手に入らない本が読みたくなる」気分を味わってみませんか(笑)。
復刊ドットコムサイト http://www.fukkan.com/
小栗上野介の生涯 ~「兵庫商社」を創った最後の幕臣~
日本初と言われる株式会社「兵庫商社」を興し、日本の近代化に貢献した政治経済史上の業績をまとめたノンフィクション。
星新一さんが書かれた短編「はんぱもの維新」で描かれた、幕末の隠れた切れ者、小栗上野介の生き方に共感した読者が多数存在しているようです。著者の坂本藤良氏は、昭和61年9月に亡くなるまで肺がんと闘いながらもライフワークであった小栗の業績を調べ書きのこしました。NHKでも小栗上野介の特集が放映されたこともあります。
帰雲城大崩壊 ~眠れる黄金の城~
戦国時代、飛騨白川郷を統治した内ヶ嶋氏一族と居城・帰雲城は天正大地震による山崩れのため一夜にして城下町もろとも埋没し、ともに埋まったとされる埋蔵金伝説について書かれた本。飛騨の金山を掌握し乱世を生き延びながら、天災によって滅びた「悲運の武将」の謎と城の所在地を朝日新聞記者を経て歴史関係のライターであった著者(故人)が資料収集と現地踏査によって考証されています。世界遺産の合掌造り集落がある白川村を支配していた、謎に満ちた城と埋蔵金伝説は今でもロマンに満ち溢れています。
男としての人生 ・山本周五郎のヒーローたち
山本周五郎賞でも知られる、作家山本周五郎氏の研究の第一人者である著者が、作中主人公の男たちにスポットをあてながら山本周五郎の生き方や人生観、作品の魅力が書かれています。
NHK番組「プロフェッショナル~しごとの流儀」の中で、高倉健さんの愛読書として紹介されたきっかけもあり、高倉健さんのファンの方はじめ、読者の復刊リクエストが集まっています。
アニメーション美術 -背景の基礎から応用まで
日本で初めての背景美術の本。20数年間の経験をもとに、美しい絵と文でノウハウが解説されています。背景美術の技法書は少なく、求める読者は多いようです。
著名なアニメ背景制作会社「小林プロダクション」の小林七郎氏が立体の捉え方 から描画の基礎まで丁寧に説明している非情に希少な教本としても価値が高い本として求められています。
いかがですか?
いずれの本も中古ではとても高額となっており、当時刊行されたときよりもその価値が高まっている本ばかりです。
ご興味をもたれた方は、復刊ドットコムへのリクエストをお待ちしております!
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*本の内容については、資料が少なく、復刊ドットコムサイトに登録されたコメントなどを中心にまとめさせていただいており、その真偽については確認しておりませんので、予めご了承ください。
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