きっかけは「半七捕物帳」
こんにちは、まどか出版の両角(もろずみ)と申します。営業職で入社し、今年で六年目を迎えようとしています。小社は、ここ数年台湾にスポットをあてて旅行書、自伝書、ノンフィクションなどを中心に発行しています。本当に台湾は良いところです。食事、温泉、ショッピング、マッサージ、どれも一級品です。実は私は行ったことがありません(注:まどか出版では私だけ)が、小社のガイドブックを見ていると自分も台湾通になっている気がしてなりません。
ここで両角の自己紹介を軽くします。学生時代はサッカー漬け、ファンクラブはFC東京ですが、観戦するより実戦派でたまに仲間内でフットサルをやっています。映画をこよなく愛し、映画会社に勤めたいと思いましたが社会の荒波に揉まれて、現在に至ります。
私が入社したのが2007年になりますが、年々出版業界は厳しい状況になっていると感じます。活字離れ、中小書店の廃業、電子書籍の登場など要因はたくさんあると思います。零細出版社である小社は時代に乗り遅れないよう、フットワークを軽くしていきたいと思います。
前文で言っておきながら、早速波に乗り遅れましたがFacebook、Twitter始めました。きっかけは「半七捕物帳 年代版シリーズ」の刊行を開始したからです。半七捕物帳とは岡本綺堂著の時代小説で、捕物帳の分野では嚆矢ともいわれている作品です。ドイルの『ホームズ探偵談』の影響を受けているそうです。小社では今も多くの捕物ファンを魅了するこの作品に、新たに江戸地図、註釈、年表も付けました。本シリーズの特徴は全69作品の各編を、今までにはなかった事件発生の年代順に収録しました(ベアリング・グールドの「ホームズ全集」の形式)。
また、もう一つの売りは色々な角度からの解説を考えています。年代版<1>では歴史時代小説作家として、多くの作品を発表している喜安幸夫氏が解説を寄せています。年代版<2>では『半七捕物帳』を高座にかけている三遊亭圓橘(さんゆうてい・えんきつ)氏が、噺家から見たその魅力について、解説を寄せています。シリーズを通して面白く、エッジの効いた解説は多くの捕物ファンを魅了することでしょう。
そんなこんなで、シリーズものの刊行ということで半七捕物帳専用のFacebook、Twitterを開始することになりました。実は企画当初は、捕物帳の読者は携帯やPCなどを使わない高齢層の認識であまり深く考えませんでしたが、フタを開けてみると30代~40代の方がかなり多くて驚きました。そこでネット系にも力を入れたら何か面白いことが起こるのでは、と思い急遽やってみました。
また、より半七の深い世界にハマってもらえるように公式ページも作っちゃいました。このページでは、最新情報や解説、立ち読みコーナーもあります。まだまだコンテンツやアクセス数は少ないですが、日々情報を更新していく予定です。皆さんにも気軽に見てもらえると嬉しいです。
全8巻の刊行予定で、現在「半七捕物帳 年代版<1> 揺らぐ江戸の泰平――若き半七、躍動す」と最新刊「半七捕物帳 年代版<2> 怨讐渦巻く江戸の闇――暗夜を翔る半七」が発売中です。興味がある方は、ぜひお手にとってみてください。
「半七捕物帳 年代版」公式ページ
Facebook、Twitterは公式ページからご覧になれます。
まどか出版 の本一覧