体験 ネットショッピング!
ネットで書籍購入の経験はあるが、その他の商品を購入したことはまだなかった。
先般、ヤマト宅急便が主催するオンラインショッピングについての講習会に出掛けた。講演の内容は、食料品など全国の特産品を扱い、会員数13万人を超え、40万アクセスを突破したというあるショッピングモールについての話であった。このショッピングモールは、物流をヤマト宅急便が引き受けている。
講師はこのショッピングモールの管理運営をし、複数の企業のホームページのコンサルティングをしているという人物。「なるほど」と感心するような話も多かったので、紹介しよう。
まず、アクセス数を上げるための、仕掛けを細部まで考えているという。例えば、インターネット利用者が何に関心を持つかということをマーケティングすると、「美人」とか「旅行」などに高い関心があるそうだ。そこで、トップページには女性の顔写真を配し、全国をエリアに分けてローカル性を演出する。
クリックするボタンの形や色もデータに基づいている。正方形、長方形、丸、三角など形の違うボタンがある場合、人がどの形のボタンにクリックするかというと、丸だそうである。色は赤がよいということである。二重丸で赤のボタンなら、さらにクリック数はアップするという。万事がこのようにデータ分析され、ホームページのデザインや構成を決めているそうだ。
阻害要因も分析され、「面倒だな」とか「ええ〜、送料がかかるのか」などのひっかかりがないようにすることも重要だそうだ。スムースなクリックの連続で、気が付けば購入申し込みを完了していた、ということにしたいらしい。ネット運営の裏話にしきりに感心したのであった。
インターネットを利用する人口は年々増え、ネット利用の用途も電子メールや「情報収集・検索」などが利用率が高かったが、最近の特徴としてはネットショッピングなどの消費関連の利用率が伸びているそうだ。日本の電子商取引は現在約3兆円ほどで、3年後には5倍になると予測しているらしい。
この講演会から帰って、そんなに言うのならということで、会社からそのショッピングモールのホームページにアクセスし、「なるほどお〜」と感心しながらクリックし、せっかくだからネットショッピングを経験してみようと、東北地方の海鮮珍味を注文した。
受注後すぐに、業者から受注メールが返信されるということだったが、数日たっても何の返答もないので不安になり、問い合わせをしようと思っていたら、突然送られてきて、包みを開いてみると珍味のパッケージのフタがあいていた。「昼食のおかずにするつもりだったに、今日はご飯の用意をしてきていない」とか「生鮮食料品なのにフタがあいているとは」という声が社内からあがった。
このケースはまれなことだったかもしれないが、「ネットネットと言っても結局は人間だよね」という話に落ち着いた。