出版社営業ができること
みなさんはじめまして。
フィルムアート社営業部の宮迫と申します。
新卒で大手書店チェーンに入社し、関西を中心に主に西日本の店舗を転々としながら9年ほど勤務し、長男の誕生をきっかけに今の会社に転職しました。今年で書店と出版社の社歴が半々くらいになったところです。
会社として特に告知があるわけではないので、わたし個人の働き方についてお話したいと思います。
フィルムアート社は東京の会社ですが、わたしはひとり京都で働いています(「ひとり京都支社」的な)。求人当時、東京に次いで市場規模の大きな関西地区の営業により注力すべく専任の営業担当を置きたいという思惑があったようです。そんな事情もあり、京都市内にコワーキングスペースを借り、会議はオンラインで行うという働き方を続けています。
入社当時は、他の社員が全員リアル会議をしているなか、ひとりだけオンライン(当時はskype)で参加するという形だったので、発言をするにもなかなかタイミングがつかみづらかったりして苦労していましたが、コロナ禍以降はリモートワークの環境が整備され、全員がオンライン会議(zoom)となったので、仕事が非常にやりやすくなりました。
同僚と実際に会っておしゃべりをするという機会が限られているのが唯一残念なところです(コロナ禍以降特に)。
また、フィルムアート社(本業)で働きながら、2017年から京都市内で小さな書店(副業)を経営しております。新卒で入社した書店チェーンでは主に「仕入担当」という役割で、新刊の発注やメディアで紹介されたり賞レースに絡む本(売れ線)の商品の確保などが主たる業務で、じっくりと棚をつくるという仕事をほとんどしていませんでしたが、ようやく書店員としての棚づくりに取り組むことができています。
平日はサラリーマンとしての仕事があるので書店はスタッフに任せて、仕事終わりや土日祝日などに品出しや棚のメンテなどを行っています。
書店を経営しているといろいろな版元さんからのご案内をいただきます。直接ご訪問いただくこともあれば、メールやDMなどでご案内いただくこともあります(FAXはそもそもありませんし導入する気もありません)。自分自身も出版社の営業マンなので各版元さんの営業スタイルからいろいろと学ばせていただいております。
フィルムアート社は刊行している商品のジャンル特性や専門性もあり、もともと全国津々浦々の書店さんをゴリゴリと営業して回るというスタイルではありませんでしたが、コロナ禍以降、書店営業のあり方も大きな変化を迫られています。わたし自身は書店チェーン勤務時代から、グイグイこられる営業が苦手だったので、いま改めて出版社の営業マンとして書店とどのような距離感の保つのがよいのかを考えながら仕事をしています。
そのうえで、本屋を経営している立場から出版社に期待することは
・情報をしっかりと届けてほしい(知る)
・商品情報を充実させてほしい(興味をもつ)
・発注しやすい環境を整えてほしい(買う)
でしょうか。
フィルムアート社でもコロナ禍以降、情報発信の頻度や方法、受注の仕組みの構築についていろいろと取り組んできています。
版元ドットコムでは情報の集約や各社発注システムへの誘導&FAXテンプレートの用意など、まさに上記の要望に応えてくれる仕組みを構築してくれている最中だと思います。
今後のさらなるサービス向上に期待しています。