夏の終わりに、ひんやりおいしいババロアを
こんにちは。「お菓子屋さんが出版社」イル・プルー・シュル・ラ・セーヌです。あ、名前、長いですよね。これ「セーヌに雨が降る」って言うフランス語なんです。うちの社長はオーナーパティシエでして、代官山でパティスリーとフランス菓子教室もやっているのです。パリ修業時代に、雨のセーヌ河岸を散歩するのが、唯一の心の休まる時間だったようなんですよ。
突然ですが、あなたは「ババロア」と聞いて、何を思い浮かべますか? プリンの仲間みたいな、プルンとしたやつだろ、なんて軽く思ってはいませんか? ババロアを侮るなかれ。これぞフランス菓子の真骨頂。本書『一人で学べる とびきりのおいしさのババロアズ』を見て作れば、あら不思議。まるでお店で売っているような本格的なフランス菓子が作れてしまうのです。
本書にはながーい歴史がございます。遡ること約10年前。同朋舎という出版社から、『本当においしいババロアの作り方』というタイトルで発売し、好評を得たのです。実際にこの本を読んで作ってみて、「今まで自分が作ってきたお菓子とまったく違う!」と、美味しさに惹かれてうちの教室スタッフになった人もいるくらい。つまりはその人の人生まで変えてしまう本なのです。
まぁ、手前味噌で何ですが。
しかし同朋舎がつぶれてしまい、せっかく評判が良かったのに書店で売れなくなっていました。これは残念! そこで今回、自分たちの手で、もう一度この本に息吹を吹き込み、もっとたくさんの、まだイル・プルー・シュル・ラ・セーヌのお菓子を知らない人たちに、 “とびきりのおいしさ”を感じてもらおうじゃないか、と再編集することになったのです。
こうして新たにシャンパンのババロアを使ったケーキ「ビュッシュ・シャンパン」と、マンゴーのババロアを使ったケーキ「マングー」を加え、デザインも一新して『一人で学べる とびきりのおいしさのババロアズ』として生まれ変わりました。なかなかの美人顔に出来上がったのではないかと、思います。
私の友達で、自分ではお菓子を作らないけれど、自分の食べたいケーキに付箋をつけてケーキ作りの好きな友達にプレゼントした、という人がいました。そうしたくなるくらい、ぜひお菓子作りが得意な友達に本書をプレゼントしてあげてください(その場合はぜひ、自分の食べたいケーキのページに付箋をつけておくことをお薦めします)。
きっと、あなたの中で、「ババロア」の概念が変わることでしょう。