「感謝の一冊」
パブラボ編集部の白岩俊明と申します。http://www.publabo.co.jp/
気がつけば、40代の半ばに差しかかろうとしていますが、相変わらず「ベストセラーを出したい」という一身で編集の仕事に携わっています。
最近の課題はふたつ、編集して出版した後のことをいかにイメージできるかと、スケジュール配分の見積もりです。
前者は、つい目の前の原稿に追われがちな自分をもうひとりの自分がコントロールしながら、出版した本をどうやってより多くの方に届けるか? というプロモーション的なことです。SNSがまだまだ疎く、facebookはやっているもののtwitterは少々、LINEはまだまだ、Instagramはサッパリ……というなか、アメリカではfacebookはプライベートが目的、仕事や勉強関係はLinkedInの利用が大半、という話を耳にすると、時代に取り残された感で焦る自分がいます。
後者は、ひとつのことに集中すると全体のことが見えなくなり、結果的に一日のズレ→一週間のズレ→一ヶ月のズレとなりがちな自分を、これまたいかにコントロールするか。
「ものづくり」という点においてはとことん突き詰めるべきでしょうが、芸術作品というよりは商品という書籍をつくっている以上、スケジュール通りにつくりつつ、よりクオリティの高い一冊に仕上げること。何をどこまでというところは、線引きをしないといけないのかもしれません……。
さて、こんな私が関わらせていただいたのは、「人生を変える南の島々。」シリーズ。著者はクリエイター、執筆化、DJとして世界各国を自由自在に渡り歩いている高城剛さん。今回出版となるのは、第三弾の『人生を変える 南の島々。<日本編>』です。
本書に掲載されている200点以上の写真は、すべて高城さんが撮りおろし(しかもInstagram風に仕上げています)、書き下ろし文章が詰まり、文字通り「人生を変える」ようなインパクトを持った島々が紹介されています。
実際に行ったことがない私も制作中に何度も「行ってみたいなぁ」と思ったのは、第一弾の<ヨーロッパ編>、第二弾<アジア編>よりは距離的に近いから&英語が話せなくても行けるから&鮮やかな写真のイメージ、など理由は様々あると思います。
さて、表題に挙げた「感謝」は多岐に渡ります。
ひとつは、会社のパブラボに。各島の基本情報を調べ尽くすために膨大な時間と人手と手間を費やし、上記のスケジュール配分の見積もりをことごとく破ってしまったのにもかかわらず、他の仕事を止めてでも進めさせていただき、最後は全社的に応援いただき、早朝&徹夜&出張校正でフィニッシュしました。そのおかげで、本の内容もさることながら、オビの裏までも追求できました。
そして、著者である高城さんに。日本にいるより国外にいるほうが多く移動続きにもかかわらず、帰国したばかりでも会ってくれて、いつもニコニコと「大丈夫ですか?」と気遣っていただきました。その人柄と仕事に対する徹底振り、まるで預言者のような先を見据えた言動など、本当に多くのことを学ばせていただきました。
最後に、この本の制作に協力していただいた方々に。特に、各島の役場や観光協会、文化庁や国土地理院などに属する一人ひとりの方の時間と手間とお力添えのおかげで、一冊にまとめることができました。
この場を借りて、深く御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
落ち着いたら、とにかく「島」に行きたいです。
そして、人生を変えてみたい……です。長々と失礼しました。