Where is the beef?
Where is the beef? 直訳すれば「牛肉はどこ?」という意味であるが、これは1980年代、私が学生だった頃、ギャリー・ハート上院議員がアメリカ合衆国大統領選のキャンペーンで使って話題となったキャッチフレーズである。支持者達は、ハンバーガーを片手に「Where is the beef?」を連呼していた。彼が意味するところは、「肝心の中身は何か」を市民に問いかけたのである。皮肉にも、2004年、日本中で問題の核心が問われている。
まず、困っているのが吉野家(注:吉野家の吉はパソコンでは正しく表示されません)をはじめとする外食産業。正に、Where is the beef! である。吉野家が新メニューを発表した矢先に鶏卵、鶏肉へと問題が広がっている。まったく、お気の毒で慰めの言葉もない。一体、人間の「食」はどうして、このような事態に陥ってしまったのであろうか。牛に肉骨粉を食べさせたり、遺伝子を組み替えたり、自然生態系を壊したり。やはり我々は誤った道に進んでいるのではないだろうか?とても不安になる。私が学生だった頃は、農薬の問題や公害など、ある程度の努力と時間をかければ解決できるような次元の問題だったが、今、我々が直面している問題は、どうも抜本的な取り組みを行わないと解決できないように思う。
政治の世界では、また学歴詐称疑惑で連日のように報道されている哀れな新人政治家がいる。自分の取得した単位の計算もできないとは、滑稽以外なにものでもない。通常、アメリカの学生は単位数とGPA(成績の平均グレード)を常に非常に気にして大学に通う。GPAが悪いと大学院に入れないし、場合によっては奨学金がキャンセルされたり授業料が上がるからである。卒業するためには、事前に「この学期で卒業します!」と学部長に申請して、卒業のための費用を支払わなければないのである。お役所は何でも書類が不備だとか前例がないと受理しないが(高田・向井夫妻の子供のように)、立候補する時は、卒業証明書のコピーとかを提出させたらどうだろう。
東京にも異変が起きている。平成15年は六本木ヒルズや汐留など巨大ビル建設ラッシュの年であった。神保町も再開発で様子が大きく変わった。IT拠点を目指す秋葉原の再開発もすすんでいる。対照的に都心では続々と老人ホームの建設がすすめられている。それも結構な大きさのビルである。文京区では土地の値段が下落したせいで土地の取得が容易になり、老人を目当てにした商売が成り立つとの計算らしい。熱海・箱根・修善寺の老人ホームの老人達が都心に戻ってくると、老人の割合が増えて介護保険などの保険料が激増するのでは・・・。不要な高速道路も建築するそうだし、ああ〜不安。もう海外に移住しようかな。