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バッサ・モデネーゼの悪魔たち
原書: Veleno - Una storia vera
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年11月10日
- 書店発売日
- 2022年11月10日
- 登録日
- 2022年10月18日
- 最終更新日
- 2022年11月10日
受賞情報
エステンセ賞(イタリア)
書評掲載情報
2023-01-27 |
週刊読書人
2023年1月27日号 評者: 木澤佐登志(文筆家) |
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紹介
「この本に書かれている事柄に、筆者はいかなる脚色も加えていない」――現代イタリアの司法史上、最も不可解とされたカルト犯罪の真実を暴くノンフィクション。
1997年から翌年にかけて、性的虐待、墓地での悪魔的儀式といった一連の事件が発生する。捜査の結果、ある少年の証言を契機に何人もの親たちが加害者として告発され、家庭が崩壊してゆく……。しかし、なぜこの事件の「事実」を語るのが子どもたちばかりなのか? 20年を経て著者が追及して初めて明らかになった、心理学の空隙を突く悲劇的な真相とは……!?
*2020年、イタリアの優れたジャーナリズムに与えられるエステンセ賞を受賞。
*2021年、イタリアAmazonでは本書を原作としたドキュメンタリーを制作し、大きな反響を呼んだ(日本未公開)。
定価=2800円+悪税
目次
フィナーレ・エミリア、一九九五年四月一日
第一部 汚染
第二部 沈んだ世界
第三部 亡霊の群れ
第四部 二十年続いた夜
謝辞
主要参考文献
原著者あとがき
訳者あとがき
前書きなど
「1990年代末、北イタリア(エミリア・ロマーニャ州モデナ県)の一地方であるバッサ・モデネーゼで、いくつもの家庭を巻きこんだ性的虐待の事案が発覚する。恐るべきことに、幼い児童に手をかけたのは、その両親や、親戚や、きょうだいたちだった。地域紙は加害者を「バッサ・モデネーゼの悪魔たち」と呼び、このおぞましい事件の推移を逐一伝えた。
虐待が発覚する原因になったのは、ひとりの子どもの証言だった。貧困家庭に生まれ、ソーシャルワーカーによって親元から引き離されたダリオという少年が、ある日、ふと、養母を不安の渦に突き落とすような言葉を発する。〔……〕少年の口から語られた言葉は、大人たちを戦慄させた。性的虐待、殺人、墓地での悪魔的儀式……。この証言がすべてのきっかけとなり、いくつもの家庭の親たちが、小児性愛の加害者として告発されていく。
事件を立証するにあたって、決定的に欠けていたのが、大人の証言だった。大人はなにも見ていないし、なにも聞いていなかった。このようなうらさびれた田舎町に、マフィアも顔負けの「オメルタ(沈黙の掟)」が存在するのか……?」
――「訳者あとがき」より
上記内容は本書刊行時のものです。