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ユキウサギのチッチ
サロベツ四季物語
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2002年12月
- 書店発売日
- 2002年12月12日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2020年8月5日
紹介
●北海道北部の日本海側に広がるサロベツ原野は、面積23,000ヘクタールの広さを誇る、豊かな自然に恵まれた秘境の地です。
●著者はこのサロベツをメイン・フィールドに、ネイチャーフォトグラファーとしてこれまで数多くの作品を発表してきました。そんな著者だからこそ撮ることができた、エゾユキウサギ(北海道に住むノウサギの仲間)の貴重な生態と愛らしい姿をまとめたのがこの写真集です。
●春に生まれたチッチが1年をかけてたくましく成長する姿を、鮮やかに移り変わるサロベツの四季の風景とともに追いながら、同時にエゾユキウサギの知られざる生態も紹介。臆病な性格の彼らを間近で捉えた数々の貴重な写真からは、ユキウサギたちの温もりまでが伝わってきます。
●そうした写真に加え、その知られざる生態についてもやさしく解説。、大人から子どもまでが楽しめるネイチャー・フォト・ストーリとなっています。彼らのユーモラスな表情は、あなたをきっと幸せな気分にさせてくれるはずです。
目次
はじめまして …………………………… 1
はる Spring is coming ……………… 4
なつ Summer is coming ……………… 16
あき Autumn is coming ……………… 28
ふゆ Winter is coming ……………… 38
前書きなど
ぼくはエゾユキウサギの「チッチ」。今ではすっかり立派な大人のウサギになったけど、生まれた時は兄弟の中で一番ちっちゃかったから“チッチ”って呼ばれてるんだ。よろしくね。
ぼくたちエゾユキウサギは、北海道に住んでいるノウサギで、平地から山地までいろんなところで暮らしている。夏は茶色の毛が、冬になると名前どおり雪のようなまっ白い毛にはえかわるのが自慢なんだ。
昔は北海道にもたくさんいて、みんなぼくたちのことを知っていた。だけど、とてもこわがりで警戒心が強いから、エゾユキウサギの生活をくわしく知っている人は少ないよ。ペットになっている“飼いウサギ”とまちがえる人もいるけど、ぼくたちは“ノウサギ”の仲間で種類も全然ちがうんだ。
さて、ぼくが生まれ育ったのは、北海道北部の日本海側に広がるサロベツ原野。ここは面積23,000ヘクタールというとっても広いところで、豊かな自然に恵まれた、原始の姿が今も残っている秘境の地なんだ。原野の半分近くは湿地で、沼沢地がたくさんある。中でも一番大きな川がサロベツ川で、海の向こうには利尻富士とよばれる利尻島が見える、とっても景色のいいところなんだ。初夏になると、エゾカンゾウやエゾスカシユリ、ハマナスなどの花が、原野や海岸草原一面に咲いて、お花畑のようになるんだよ。
これからはじまるのは、そんなサロベツ原野で生きるぼくチッチと仲間たちの生活を紹介する“エゾユキウサギの成長物語”。きれいだけど厳しくもあるサロベツの自然の中で、ぼくが1年をかけて一人前のウサギに育つまでの生活ぶりを見てくださいね。(p2「はじめまして」より)
版元から一言
★エゾユキウサギの写真を初めて著者に見せていただいた時、あまりの愛らしい姿に思わず年甲斐もなく「かわいいっ!」と口走ってしまいました。それほどキュートで愛くるしいユキウサギたちですが、写真は実にさりげなく撮っているように見えるのです。でも、あれだけリラックスした彼らの表情を至近距離で撮れる人は、日本でも著者くらいなものでしょう。
★その数がどんどん減っているという、北海道のエゾユキウサギたち。身近な隣人たちの魅力あふれる素顔を知ってもらうことで、彼らの明るい未来に少しでも役立てれればと思います。
上記内容は本書刊行時のものです。