書店員向け情報 HELP
元気な漁村 海を守り、にぎやかに暮らす
- 初版年月日
- 2025年1月30日
- 発売予定日
- 2025年1月31日
- 登録日
- 2024年12月12日
- 最終更新日
- 2024年12月15日
紹介
子どものにぎわいと相互扶助をキーワードに、全国の漁村の未来を見通す。
魚が減った、漁業は大変だ、水産業の先行きはない、と言われている。これは間違っている。
全国の元気な漁村には元気な理由(わけ)がある。
「本書で取り上げる漁業センサスでの漁業地区、すなわち漁村の多くは、自然村そのものである。江戸時代から〝元気な漁村〟のまとまりは変わっていない。
変化する漁村の中に、昔からあると言われている変わらないものとしての、相互扶助の働きを考える。
しかもそれを個人史ではなく、漁村の歴史として、村落共同体の中に分け入るという、未経験のことをやる。」
(水口憲哉 はじめにより)
海と魚と人の処方箋。類書なし。漁村と水産の未来を開く一冊です。
目次
はじめに 002
目次 004
本書に関連する主な地名の位置 008
Ⅰ 共に生きる知恵
1 元気な漁村 村張りの定置網、養沢毛鉤専用釣場 010
2 共同組合はかっこいい 助け合いとつながりで時代を乗りきる 018
3 漁村の相互扶助、その実例 均等配分と寄付で成り立つ仕組み 028
4 先住民の知恵 アメリカ先住民、アイヌの人々の資源利用と漁業制度 036
Ⅱ 元気な実例
子どものにぎわいとは? (表)各都道府県での子どものにぎわい一位の漁村 044
5 アイヌとサケ漁 北海道・石狩市の三つの漁村 048
6 小笠原の漁業の夢 父島と母島の新しい漁業 056
7 若さの理由 富山県・岩瀬の元気なエネルギー 066
8 山口県の三つの離島 自立する浮島、角島、祝島 074
9 共同体が子どもを育てる 高知県南国市久枝の不思議 082
10 福岡藩とベッドタウン 福岡県・糸島市がにぎわう理由 088
11 奥武島の再生 米軍基地と沖縄の貧困を考える 094
Ⅲ しぶとく確かな生き方
12 沖縄と子どものにぎわい お金ではできない少子化対策 106
13 漁場破壊に立ち向かう 岩手県・宮古市重茂、陸前高田市米崎 114
14 相互扶助の経済 尊徳仕法──協同組合を中心とした連帯 120
15 各地の共同経営 北海道、兵庫、瀬戸内、沖縄の事例 126
16 漁場を守れば 島根県・宍道湖のシジミ漁 134
17 元気な島の元気な漁村 伊豆七島・利島、御蔵島、沖縄県・渡嘉敷島をめぐって 142
18 海を活かしてにぎやかに暮らす 三浦半島・松輪の漁業と釣り 150
19 神津島が元気な理由 過疎と少子化に抗する東京都・神津島 162
20 初島の行き方 静岡県・熱海市初島の観光 170
21 何百年も変わらない未来へ 青森県・下北郡東通村尻屋と共同体の明日 178
Ⅳ 一〇〇年後の漁村へ
共同体の力 179
協同組合と相互扶助 180
生き心地のいい社会 182
島の暮らしと新住民 183
資源維持について 185
根拠地としての漁村 187
変わってゆく世の中で 188
参考文献一覧 190-191
上記内容は本書刊行時のものです。