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喪失、悲嘆、希望 阪神淡路大震災 その先に
- 初版年月日
- 2024年11月8日
- 書店発売日
- 2024年11月8日
- 登録日
- 2024年9月7日
- 最終更新日
- 2025年1月17日
書評掲載情報
2025-01-11 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
1995年1月17日、6434人の命を奪った阪神淡路大震災から30年が経過した。
東京生まれの俳優・堀内正美は、震災をきっかけにボランティア団体を立ち上げ、自然災害、事件、事故などで心に傷を負った方々への支援を行ってきた。
団体が中心となって1月17日に主催する追悼式典には、毎年5万人もの市民らが訪れる。
震災の“リアル”な姿とは。
なぜいち団体が、5万人もの人々を集めることができるのか。
大事な人を喪い、悲嘆に暮れる人たちが再び希望を抱くには何が必要なのか。
災害大国日本を生きるうえで、必要な備えとは。
そのすべての答えがここにある。
【本書の主な内容】
・1995年1月17日午前5時46分
・火の手が迫り、子どもにすがる母親を引き離す
・心に響く「がんばろうね」の合言葉
・「災害ユートピア」を見た
・綺麗ごとでは済まない震災の現場
・“個人の死”が“みんなの死”に
・「阪神淡路大震災1・17希望の灯り」を建立
・ボランティアは自己満足の手段ではない
・「市役所の中に入り込む」と決意
・復興イベントの副会長に名乗りを上げる
・「選挙に出ないでください」と言われ
・朝ドラの影響で俳優の仕事が相次ぐ
・芸能界に消耗し、神戸へ
・2011年3月11日午前2時46分
・朝ドラ「純と愛」が描く喪失と悲嘆
・チャイルド・ケモ・ハウスで出会った子どもたち
・つらさに引きずられない秘訣
・「震災関連死」を刻む銘板
・「失敗した」と言える社会へ
・「子どものため」で思考停止していないか
目次
第一章 阪神淡路大震災の発生
1995年1月17日午前5時46分
火の手が迫り、子どもにすがる母親を引き離す
動けなくなった僕を動かした一言
心に響く「がんばろうね」の合言葉
市民ボランティア・ネットワーク「がんばろう!!神戸」を立ち上げる
“赤ちゃんのお風呂屋さん”の誕生
第二章:生き残った者たちの希望
「災害ユートピア」を見た
「そんなことくらいならできる」を集める
イキイキと過ごせる秘訣は“必要とされる自分探し”
仮設住宅で勝手に自治会をつくる
おばあちゃんの造花づくりから始まった「mik」
見守りに葬儀、ボランティア活動の広がり
綺麗ごとでは済まない震災の現場
「震災モニュメント」のマップをつくる
「息子以外の死者が初めて見えた」と泣いたご遺族
“個人の死”が“みんなの死”に
「阪神淡路大震災1.17希望の灯り」を建立
ご遺族支援のNPO法人を立ち上げる
NPO法人運営者の勘違い
ボランティアは自己満足の手段ではない
第三章:「市民主導」の成功と挫折
「神戸で震災は起きない」は嘘だった
すぐ元に戻る「形状記憶行政」
「市役所の中に入り込む」と決意
市役所とボランティア団体、連携の裏側で
行政の中に協働の機運が生まれる
復興イベントの副会長に名乗りを上げる
天皇陛下にも届いた「はるかのひまわり」
総額5億円を超える企画が通った
希望の灯りから始まる復興記念事業
「選挙に出ないでください」
追悼行事を引き取る
神戸市と距離をとる
第四章:東京生まれの俳優、神戸へ行く
祖父母が開いた私塾
戦争から帰り、映画監督になった父
「お互い様」が当たり前だった時代
世界の格差を知り、社会主義に傾倒
清水邦夫、蜷川幸雄に衝撃を受ける
デモと演劇の日々
三里塚の老人の一言で逃げ帰る
朝ドラの影響で俳優の仕事が相次ぐ
芸能界に消耗し、神戸へ
調剤薬局でバブルを実感
本当の神戸市民になった
強制的に社会が変えられた震災
第五章:喪失、悲嘆はすぐそばにある
2011年3月11日午後2時46分
朝ドラ「純と愛」が描く喪失と悲嘆
チャイルド・ケモ・ハウス理事長に
忘れられない子どもたち
レモネードスタンドの広がり
チャイケモから去る
つらさに引きずられない秘訣
「震災関連死」を刻む銘板
全員死んだら終わり、ではない
若者にHANDSを引き継ぐ
特別コラム:HANDS現理事長・藤本真一の思い
第六章:「災害大国」日本で必要なこと
日本の終わりの始まり
「失敗した」と言える社会へ
人は自分を助けられない
市民中心の社会へ
「子どものため」で思考停止していないか
政治と共進化していくために
想像力を持とう
サンダーバードに託す未来
上記内容は本書刊行時のものです。