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私的な書店ーたったひとりのための本屋ー  - 葉々社
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私的な書店ーたったひとりのための本屋ー (シテキナショテン タッタヒトリノタメノホンヤ)

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発行:葉々社
四六変形判
縦170mm 横118mm 厚さ14mm
216ページ
がんだれ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-910959-05-4   COPY
ISBN 13
9784910959054   COPY
ISBN 10h
4-910959-05-X   COPY
ISBN 10
491095905X   COPY
出版者記号
910959   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年11月22日
書店発売日
登録日
2024年9月27日
最終更新日
2024年10月7日
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紹介

韓国・ソウルで独立系書店「私的な書店」を運営している店主チョン・ジへさんの初エッセイ。

読者から編集者へ、編集者から書店員へ、書店員から図書館スタッフへ。
場所と役割を変えながらもずっと本に携わる仕事をしてきた彼女がたどりついた先は、
本屋でお客さんに本を処方する「たったひとりのための本屋」だった。

好きな仕事を自分らしく、楽しんで、持続可能な方法で続けていくために悩んでいる
すべての人に贈る彼女からのメッセージ。

本屋運営の喜びと葛藤のなかに小さなヒントが隠されている。

目次

日本の読者のみなさまへ
はじめに 本は人生に可能性を植える「種」
真心不変の法則
初の書店授業
たまたま、書店員
勇気を出す瞬間
私の人生では私の選択だけが正解です
仕事の条件と環境
限界から解放される自由
疑念から確信へ
足して、引いて、作りあげる本屋
完璧な選択
欠如の別名
「私的な書店」は本屋ですか? 相談室ですか?
楽しむために本を読もう
九カ月間の全力疾走
それでも
必要不可欠な諦め
仕事の価値
あなたの本屋に投票してください
好きなものを好きだと言える勇気
挑戦ではなく試み
オープンしてみてどうですか?
おわりに
少しだけ自由に、少しだけ力を込めて
私的な年表

前書きなど

日本の読者のみなさまへ

 こんにちは。私は韓国で「私的な書店」を運営しているチョン・ジヘです。ひとりひとりに合わせて本を選び、お届けする「本の処方師」であり、今年の冬に三冊目の本の出版を予定しているエッセイストでもあります。

 『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』は、私が書いた初めてのエッセイです。単なる読者でしかなかった私を作家としてデビューさせてくれた特別なこの本で、こうして再びデビューすることになりました。韓国から飛び出し、海外の読者にお披露目されるのも、これが初めての経験です。

 本書は、私の仕事に関する歴史が詰まった本です。私は子供のころから本が大好きでした。大人になったら何になりたいかわからなかったけれど、本にかかわる仕事に就くであろうことだけは確信していました。読者から編集者へ、編集者から書店員へ、書店員から図書館スタッフへと場所と役割を変え、さまざまな角度から本に携わる仕事を経験してきました。その過程を経て、好きなことを足し算し、嫌なことを引き算して出した答えが、本を処方する「私的な書店」だったのです。新たな起業というよりも、自分だけのためのオーダーメイドの職業を作り出したのです。
 小さな本屋を開きたいという夢ができてからは、時間さえできれば日本に行き、東京の「本屋B&B」や「SUNNY BOY BOOKS」、「カモメブックス」、京都の「恵文社一乗寺店」や「誠光社」、「ミシマ社の本屋さん」など、本屋を巡る旅をしながら多くのことを学びました。そこから得た経験とアイデアの源が「私的な書店」を作るときに、また、この本を書くうえで大切な土台となりました。日本で見て、聞いて、感じて、学んだことを、日本語でお伝えできるなんて、こんなにうれしいことはありません。
 好きな仕事を自分らしく、楽しんで、持続可能な形で続けていくために、常に試行錯誤し、模索していく過程を詰め込んだこの物語は、「私的な書店」シーズン3の始まりを告げるところで終わります。現在「私的な書店」は坡州(パジュ)出版都市に移転し、シーズン4として営業を続けており、二〇二四年の十月で八周年を迎えます。店をオープンした当初からは想像もできなかった未来です。

 必ずしも本に関する仕事でなくても、好きな仕事を自分らしく、楽しんで、持続可能な形で続けていくために悩んでいる方であれば、この本が小さなヒントになるのではないでしょうか。海の向こうから、私の応援の気持ちを送ります。

二〇二四年九月、韓国にて
チョン・ジヘ

版元から一言

韓国・ソウルで独立系書店「私的な書店」を運営している店主チョン・ジへさんの初エッセイです。

好きな仕事を自分らしく、楽しんで、持続可能な形で続けていくためにはどうすればいいのか。
彼女は、常に試行錯誤し、模索していきます。

一見すると、本屋の物語かと思われそうですが、全編を通じて綴られるのは、仕事との向き合い方についてです。
コロナ禍以降、自分自身の働き方を見つめ直す時間が増えて、どう生きていくことが正しい答えなのか、悩んでいる人も多いと思います。

本書にはその答えが書かれているわけではありませんが、彼女が綴るその切実な言葉の数々のなかに小さなヒントが隠されているかもしれません。

上記内容は本書刊行時のものです。