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書いてみた生活史 学生とつくる民俗学 菊地 暁(著/文 | 編集) - 実生社
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鍬谷     ト・日・他     書店
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書いてみた生活史 学生とつくる民俗学 (カイテミタセイカツシ ガクセイトツクルミンゾクガク)

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発行:実生社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ16mm
224ページ
並製
価格 1,900円+税
ISBN
978-4-910686-13-4   COPY
ISBN 13
9784910686134   COPY
ISBN 10h
4-910686-13-4   COPY
ISBN 10
4910686134   COPY
出版者記号
910686   COPY
Cコード
C0039  
0:一般 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年10月25日
書店発売日
登録日
2024年8月2日
最終更新日
2024年11月13日
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書評掲載情報

2024-11-09 朝日新聞    デジタル
評者: 川村さくら記者「 台湾から密航、14歳での就職… 学生らが聞いて紡いだ祖父母の人生」
2024-11-03 レティシア書房店長日誌  
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紹介

民俗学とは、「普通の人々」の「普通の暮らし」が現在に至るまで、どのような変遷を重ねてきたかを問う学問だ。
筆者はこれまで、民俗学の講義で「おじいさん/おばあさんの生活史」と題したレポートを毎年500名の大学生に課してきた。
すると毎年、採点するだけではあまりにも「もったいない」優れたレポートが次々と提出されて……。
集まった5000本以上のうちベスト・レポート12本を紹介しながら、学生と二人三脚で「もうひとつの歴史」を切り拓く感動的実践の全貌!

◎推薦 藤原辰史先生「生活史を味わい、書き方を学ぶ。なんとも贅沢な一冊である。」

目次

本書の「読みどころ」

第一話 私みたいな者と話していると、あんさん笑われるから離れてくれ
聞き手・書き手=佐藤珠希
語り手=祖父 南樺太留多加郡能登呂村林業者息子/北海道新冠町引揚/国鉄職員/札幌市在住

第二話 朝こっぱやくから起こさいで、晩げもの、台所のいろいろの仕事して、小さぐなって居でるわけや
聞き手・書き手=佐藤遼太郎
語り手=祖父 山形県東田川郡三川町農家息子/自動車販売業/鶴岡市在住

第三話 こんな戒名を付けられるためにこの子に名前を付けたんじゃないっ
聞き手・書き手=長谷川裕亮
語り手=知人女性 東京都杉並区海上保安官娘/寺院坊守/京都市在住

第四話 うちももう私か次ぐらいで終わりだろうなと思って。だからアエノコトも止めた
聞き手・書き手=乙井遼平
語り手=祖母 石川県珠洲市三崎町農家娘/市職員妻/同市若山町在住

第五話 店のことが全部終わったらな、まず家の中片付けて、旅行に行こうと思ってんねん
聞き手・書き手=三輪実起
語り手=祖母 京都市伏見区神具店娘/保育士/鉄工所経営者妻/神具店経営者

第六話 ばあちゃんは、じいちゃんに日本一の砲手になってほしかったんやけど、じいちゃんは人間らしい生活がしたいっていうて聞かんかった
聞き手・書き手=漁野光紀
語り手=祖父 和歌山県東牟婁郡太地町漁師息子/漁師

第七話 私は、要らん子やったんよ……母ちゃんは私を堕ろそうと必死やった
聞き手・書き手=鞘師有希(仮名)
語り手=祖母 兵庫県朝来郡和田山町農家娘/大工妻

第八話 じいさんとキラキラしたベッピンが、七輪はさんでお肉食べよってな、小春ばあさんがその七輪蹴飛ばしたのはよう覚えとらあ
聞き手・書き手=住田崇
語り手=祖母 北海道札幌市生まれ/岡山県津山市転居/材木屋妻/雑貨店主

第九話 ただの迷信だけど。これが実際につけてみると治ってしまって、ほんとに不思議
聞き手・書き手=島本英明
語り手=祖母 高知県幡多郡宿毛町農家娘/銀行員妻/大阪府高槻市在住

第一〇話 あしびーがいか やーぬーそーが
聞き手・書き手=上間誠
語り手=父 沖縄県沖縄市農家息子/中学校美術教員

第一一話 行きなさい、このままここにいたらダメになるから
聞き手・書き手=松岡巧
語り手=知人男性 台湾桃園医師息子/産婦人科医/東京近郊在住

第一二話 「可愛い子になるように」と纏足用の布を巻こうとして幾度となく怒鳴られたり
聞き手・書き手=坂井佑理
語り手=祖母 中国天津市電話会社員娘/大分県竹田市引揚/商社員妻/東京在住

 ◇

第一講 生活史(ライフヒストリー)レポートの書かせ方――とある民俗学講師の試み 菊地暁
  前口上
一 生活史とは
二 生活史に「定型」はない
三 評価の目安/よくある落とし穴
四 聞き取りのヒント
五 文章化のヒント
  納め口上

第二講 生活史(ライフヒストリー)レポートの無謀と野望――柳田民俗学を「追体験」する 菊地暁
  はじめに
一 もうひとつの自然主義――柳田国男の文学的半生
二 柳田民俗学の制度化戦略――「資料保持者」を「研究分担者」に
三 民俗学における生活史――宮本常一をめぐって
四 民俗学講義の無謀その一――ミニアンケートから
五 民俗学講義の無謀その二――生活史レポートから
  おわりに――民俗学的啓蒙という「野望」

第三講 道産子が民俗学を学んで『ライフヒストリーレポート選』を編むまで 菊地暁
  はじめに――道産子に民俗学は無理!?
一 皿洗いバイト、ミンゾク学を志す
二 やさぐれ院生、ミンゾク学を批判する
三 道産子フィールドワーカー、生活史の可能性に気づく
四 脱「囲い込み」としての生活史
  おわりに――「道産子に民俗学は無理」では無理

版元から一言

編集しながら涙が止まらなかった。

著者プロフィール

菊地 暁  (キクチ アキラ)  (著/文 | 編集

京都大学人文科学研究所助教。
1969年北海道生まれ、京都大学文学部卒業、大阪大学大学院文学研究科博士課程修了、博士(文学)、身長186cm。
著書『柳田国男と民俗学の近代―奥能登のアエノコトの二十世紀』(吉川弘文館)、『身体論のすすめ』(編著、丸善)、『今和次郎「日本の民家」再訪』(共著、平凡社)、『日本宗教史のキーワード―近代主義を超えて』(共編著、慶應義塾大学出版会)、『学校で地域を紡ぐ―『北白川こども風土記』から』(共編著、小さ子社)、『民俗学入門』(岩波新書)。

上記内容は本書刊行時のものです。