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玄海 海の道 -後編-
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年12月25日
- 書店発売日
- 2025年1月17日
- 登録日
- 2024年12月9日
- 最終更新日
- 2025年1月8日
紹介
[ この小説は、知られざる日・韓民衆の軌跡に関する物語である。]
文禄・慶長の役の時代に日本列島と朝鮮半島の境界で生きていた庶民たち。戦禍に巻き込まれ、権力者によって犠牲になってしまい、歴史から消された日・韓の民衆の物語 !
※ 作者の言葉
私はこの小説を書くにあたって、時代背景でもある文禄・慶長の役で、権力者の悪戯(いたずら)により、どれほどの日本列島と朝鮮半島の民衆が犠牲になったのか、戦争が勃発するたびに民衆が駆り出され、どのような被害を受けたのか、調べはじめました。しかし、歴史の文献では民衆に関する記録などはあまり見当たらず、真の歴史の主体である民衆が存在しない、まるで中身が抜けた歴史記録の現実がありました。それで私は日本と韓国の各地域を踏査することにしました。韓国では、全羅道(チョンラド)、慶尚道(キョンサンド)南海岸を中心に調べ、日本では鹿児島をはじめ、沖縄、熊本、佐賀、長崎、五島列島、福岡、山口、対馬、四国、島根などを訪れて痕跡を探りました。十年以上の歳月をかけて、歴史には記されなかった民衆の姿が片鱗のように少しずつ見えてきました。調査した民衆の記録と権力者に支配され被害を被った民衆の哀切さを織り交ぜた歴史物語となっております。
[目次]
後編の主要登場人物
黒国
二人の王子
明国の総兵官、李如松
衝突
試練
幸州山城の戦闘
撤退
密約
食糧調達
訓練都監
降倭
冊封使
慶長の役(丁酉再乱)
兵卒に降格
オタアジュリア
七川梁の戦い
南原城
ウルドルモック(鳴梁海峽)の海戦
撤収
異国
宇土城の悲劇
刷還使(捕虜帰還の使節)
迫害
ヌルハチ
満州遠征
謀反
仁祖政権
エピローグ
前書きなど
この小説は、文禄・慶長の役の時代に日本列島と朝鮮半島の境界で生きていた民衆の物語であります。
私はこの小説を書くにあたって、時代背景でもある文禄・慶長の役で、権力者の悪戯(いたずら)により、どれほどの日本列島と朝鮮半島の民衆が犠牲になったのか、戦争が勃発するたびに民衆が駆り出され、どのような被害を受けたのか、調べはじめました。しかし、歴史の文献では民衆に関する記録などはあまり見当たらず、真の歴史の主体である民衆が存在しない、まるで中身が抜けた歴史記録の現実がありました。それで私は日本と韓国の各地域を踏査することにしました。韓国では、全羅道(チョンラド)、慶尚道(キョンサンド)南海岸を中心に調べ、日本では鹿児島をはじめ、沖縄、熊本、佐賀、長崎、五島列島、福岡、山口、対馬、四国、島根などを訪れて痕跡を探りました。十年以上の歳月をかけて、歴史には記されなかった民衆の姿が片鱗のように少しずつ見えてきました。調査した民衆の記録と権力者に支配され被害を被った民衆の哀切さを織り交ぜた歴史物語となっております。
版元から一言
著者の想いをここに記します。この小説のテーマはヒューマニズムである。国家や民族、組織等のシステムを重んじる思考よりは、国が違っても同じ人間としてお互いを尊重し、配慮する人間中心の思考からの見方があるということ。
政治家や権力者による日韓関係より、民主主義の意識を持っている市民同士の交流や理解に基づいた関係構築が将来的には良い日韓関係を築き上げると私は信じています。
この本を通して権力者によって作られた民族主義を乗り越え、民衆の観点でお互いに共感を持ってほしいと願っています。また、日本と韓国に住んでいる人々が友好的な隣国の市民として仲良く交流をしつつ、良い影響と刺激を与えあう友人になることを願っています。
近いようで遠い韓国と日本の関係はまるで玄海のように果てしなく可能性を秘めているということ。互いが歩み寄ることを止めずに私たちは生きていかねばならないのかもしれない。
上記内容は本書刊行時のものです。