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玄海 海の道 -前編- 金 敬鎬(著/文) - 博英社
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玄海 海の道 -前編- (ゲンカイ ウミノミチ ゼンペン)

文芸
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発行:博英社
A5変形判
縦224mm 横151mm 厚さ40mm
674ページ
価格 2,700円+税
ISBN
978-4-910132-71-6   COPY
ISBN 13
9784910132716   COPY
ISBN 10h
4-910132-71-6   COPY
ISBN 10
4910132716   COPY
出版者記号
910132   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年12月25日
書店発売日
登録日
2024年12月9日
最終更新日
2025年1月8日
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紹介

[ この小説は、知られざる日・韓民衆の軌跡に関する物語である。]

文禄・慶長の役の時代に日本列島と朝鮮半島の境界で生きていた庶民たち。戦禍に巻き込まれ、権力者によって犠牲になってしまい、歴史から消された日・韓の民衆の物語 !

※ 作者の言葉

私はこの小説を書くにあたって、時代背景でもある文禄・慶長の役で、権力者の悪戯(いたずら)により、どれほどの日本列島と朝鮮半島の民衆が犠牲になったのか、戦争が勃発するたびに民衆が駆り出され、どのような被害を受けたのか、調べはじめました。しかし、歴史の文献では民衆に関する記録などはあまり見当たらず、真の歴史の主体である民衆が存在しない、まるで中身が抜けた歴史記録の現実がありました。それで私は日本と韓国の各地域を踏査することにしました。韓国では、全羅道(チョンラド)、慶尚道(キョンサンド)南海岸を中心に調べ、日本では鹿児島をはじめ、沖縄、熊本、佐賀、長崎、五島列島、福岡、山口、対馬、四国、島根などを訪れて痕跡を探りました。十年以上の歳月をかけて、歴史には記されなかった民衆の姿が片鱗のように少しずつ見えてきました。調査した民衆の記録と権力者に支配され被害を被った民衆の哀切さを織り交ぜた歴史物語となっております。

[目次]
前編の主要登場人物
叛民
朝鮮王朝、十四代王
兵火の前兆
東人と西人
出兵
玄海
釜山鎮城
三浦
鉄砲と弓
気味悪い轟音
東莱城
焦土化
書状
第二番隊
蒙塵
漢城占領
受難
朝鮮水軍
処刑
雲従寺
臨津江
平壌城
奇襲
恩人
明国の勅使
晋州城

前書きなど

この小説は、文禄・慶長の役の時代に日本列島と朝鮮半島の境界で生きていた民衆の物語であります。
私はこの小説を書くにあたって、時代背景でもある文禄・慶長の役で、権力者の悪戯(いたずら)により、どれほどの日本列島と朝鮮半島の民衆が犠牲になったのか、戦争が勃発するたびに民衆が駆り出され、どのような被害を受けたのか、調べはじめました。しかし、歴史の文献では民衆に関する記録などはあまり見当たらず、真の歴史の主体である民衆が存在しない、まるで中身が抜けた歴史記録の現実がありました。それで私は日本と韓国の各地域を踏査することにしました。韓国では、全羅道(チョンラド)、慶尚道(キョンサンド)南海岸を中心に調べ、日本では鹿児島をはじめ、沖縄、熊本、佐賀、長崎、五島列島、福岡、山口、対馬、四国、島根などを訪れて痕跡を探りました。十年以上の歳月をかけて、歴史には記されなかった民衆の姿が片鱗のように少しずつ見えてきました。調査した民衆の記録と権力者に支配され被害を被った民衆の哀切さを織り交ぜた歴史物語となっております。

版元から一言

著者の想いをここに記します。この小説のテーマはヒューマニズムである。国家や民族、組織等のシステムを重んじる思考よりは、国が違っても同じ人間としてお互いを尊重し、配慮する人間中心の思考からの見方があるということ。
政治家や権力者による日韓関係より、民主主義の意識を持っている市民同士の交流や理解に基づいた関係構築が将来的には良い日韓関係を築き上げると私は信じています。
この本を通して権力者によって作られた民族主義を乗り越え、民衆の観点でお互いに共感を持ってほしいと願っています。また、日本と韓国に住んでいる人々が友好的な隣国の市民として仲良く交流をしつつ、良い影響と刺激を与えあう友人になることを願っています。
近いようで遠い韓国と日本の関係はまるで玄海のように果てしなく可能性を秘めているということ。互いが歩み寄ることを止めずに私たちは生きていかねばならないのかもしれない。

著者プロフィール

金 敬鎬  (キム ギョンホ)  (著/文

著者:金 敬鎬

韓国の中央大学英語英文学科卒業。
その後、日本へ留学し、秀林外語専門学校で日本語を学び、専修大学大学院文学研究科で博士号を取得する。
現在、目白大学韓国語学科の教授として勤めている。

松本 逸也  (マツモト イツヤ)  (監修

監修:松本 逸也

元朝日新聞編集委員、目白大学名誉教授。
代表著書に『世紀末世紀末亜細亜漂流』(人間と歴史社)、『東アジアの「海道をゆく」』(人間と歴史社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。