書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
マスクの下の小劇場
避密な時代のこころの秘密
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年11月10日
- 書店発売日
- 2024年11月18日
- 登録日
- 2024年9月26日
- 最終更新日
- 2024年11月21日
紹介
コロナ状況で「マスク生活」が当たり前になる以前から、私たちは、心理的なマスク(接近や遭遇をさえぎる覆い)をつけて日常生活を送ってきました。その心性はコロナ収束後も、交差点での信号待ちに見られるような「避密」な行動に痕跡を残しています。どうやらそこには、目に見えない思いが蠢いているようです。――本書ではマスクの下の「秘密」のリアリティを描き、“社会のマスク”の謎を読者の皆さまと解いてゆきます。私たちの成熟に欠かせない「三密」――濃密な体験/親密な関係/秘密の世界――を取り戻すために!
目次
◆ PART 1
episode 1 こころのマスクを外す
Aさんのこと
episode 2 子どもの頃の思い出
Bさんのこと
episode 3 マスクをめぐる対人関係
Cさんのこと
episode 4 「隠す」マスクと「見せる」マスク
Dさんのこと
episode 5 マスク美女とマスク美男
Eさんのこと
episode 6 マスクを「する」ことと「とる」こと
Fさんのこと
episode 7 マスクと日本人
Gさんのこと
episode 8 「隠す」ことと「偽る」こと
Hさんのこと
episode 9 仮面としてのマスク
◆ PART 2
○ memories
コロナ時代のメモリー
○ society
こころのマスク社会
前書きなど
私たちは、コロナ禍にあってマスク生活を始める以前から、心理的な意味でのマスクをつけて日常生活を送っているように思います。
既に述べたように、マスクには「顔」「覆う」「隠す」「守る」「見せる」といった要素がありますが、私たちはマスクをして、顔に象徴される何かを覆い隠しながら守っているのでしょうし、そのようなマスク生活を他人に見せているし、そのような他人のマスク生活を見て いるように思います。
私たちのマスクの下にはさまざまなドラマがあるように思います。これが、本書のタイトルが《マスクの下の小劇場》である所以です。
版元から一言
本書の副タイトル《避密な時代のこころの秘密》とは、密(密閉・密集・密接)を避けがちになった時代において、私たちはどのような“こころの秘密”を抱いているのだろうか? という問いを表しています。
私たちはコロナ生活を経て、オンラインでの交流が増えるとともに、対面で会う機会が求められる時代でもあります。つまり、「避密な時代」にあって私たちは、避け(遠のき)ながら密になる(近寄る)という矛盾や逆説を生きているのかもしれません。
上記内容は本書刊行時のものです。