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マンガ ねこの言いぶん 菅 佐和子(作) - 木立の文庫
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マンガ ねこの言いぶん (マンガ ネコノイイブン) もしもカウンセラーが耳を傾けたら (モシモ カウンセラーガ ミミヲカタムケタラ)

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発行:木立の文庫
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ16mm
重さ 240g
146ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-909862-35-8   COPY
ISBN 13
9784909862358   COPY
ISBN 10h
4-909862-35-8   COPY
ISBN 10
4909862358   COPY
出版者記号
909862   COPY
Cコード
C0911  
0:一般 9:コミック 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年6月30日
書店発売日
登録日
2024年5月7日
最終更新日
2024年11月6日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2024-10-10
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紹介

数多の「愛猫家」にお届けするのは、三匹の人間模様ならぬ「ネコ模様」、人間との交流“ウラ話”の、ストーリー漫画(ノンフィクション)。その醍醐味は、ベテラン心理カウンセラーが三匹の“本音”を傾聴して、ネコと人間の「家族心理」を描き切っているところ。

そんな原作の骨髄を読み抜き“作品化”したのは、京都大学で河合隼雄に臨床心理学を学んだマンガ家。この作品を一読すると、愛しい猫たちの「声にならない声」が聞こえてくるようになります。

アニマル系“当事者”ナラティヴ――【巻末に竹宮惠子氏メッセージ】

目次

   プロローグ

第一幕 ヤングケアラーになった僕――誇り高いクロ

第二幕 ひとりぼっちのわたしが…――ソウルメイトのチーコ

第三幕 欲しいものは自分で…――ナンバーワンをめざすミーコ

   エピローグ 

   すべて実話です(菅佐和子)
   はなのこと(おがわさとし)
   幾多の猫とその個性とのおつきあい(竹宮惠子)

前書きなど

あとがきより

直近ほぼ三十年間の私の生活を振り返ってみますと、心理臨床の大切な「糧」となる
さまざまなことを身に沁み込むように教えてくれたのが、この作品の主人公、クロ、チ
ーコ、ミーコという三人の猫たちでした。かれらは、人間と同じような豊かな感情と意
志を持ち、人間に寄り添って生きていました。

それはひょっとすると、私がかれらを、ペットというより人間のような家族として扱
い、常に話しかけ、心理カウンセラーという仕事柄もあってか、その気持を想像して、言
語化し、共感を伝える、というような日常を送ってきたことと、関係があるのかもしれ
ません。

そうこうするうち、なんと木立の文庫・代表の津田敏之氏から「このエッセイを、猫
たちの側から、それぞれの視線と想いで書き直してみては?」というユニークなお勧め
を戴きました。そこで私は、三人の猫になったつもりで、かれら一人ひとりの独白を織
り交ぜながら、三幕ものの物語を書いてみました。

虹の橋の彼方でクロ、チーコ、ミーコは、おがわ先生のペンによって蘇った自分たち
の姿を、どのような想いで眺めているでしょうか……。

本書がひとりでも多くの、猫愛あふれる皆様のお手許に届くことを祈っています。

版元から一言

【竹宮惠子氏から ひと言】
私にとって猫は、生まれた時から隣にいた動物で、 ……生まれたばかりの赤ん坊と猫が一緒にいることについては、「赤ん坊の頭をかじるからダメ!」「バイキンを持って帰るから危険」と、さまざまな言われようだったみたいだけれど、 ……おかげで私は“猫カースト"と付き合うのが得意な人間に育ったかもしれません。


【竹宮惠子氏から もうひと言】
作画のおがわさとし先生は、私が頼み込んで京都精華大学ストーリーマンガコースに入ってもらった人。ミリペンとダーマトグラフが融合したやさしい絵が、この物語とピッタリ合っています。 ……猫はたしかに、運命や孤独と「戦わずしてなじんでゆく」術に長けているから、作者の菅佐和子先生の心理学的な考察にもピッタリです。

著者プロフィール

菅 佐和子  (スガ サワコ)  (

1949年生まれ、京都大学大学院教育学研究科を修了、教育学博士。愛知医科大学精神科・愛知女子短期大学に勤務。その後、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系・関西看護医療大学・京都橘大学の教授を経て、京都大学名誉教授。臨床心理士。

私は、本を読むのが大好きで「将来は物語を書くような仕事をしたい」と夢見る子どもでした。ところが、小学5年生のときに転校して、思いもよらないイジメに遭う体験をしました。SOSを出すすべもなく、心を凍らせてじっと一人で耐えるしかありませんでした。学校からはもとの町に戻り、イジメはなくなりましたが、思春期の入口で失った自己肯定感、人に対する信頼感が当時、回復することはありませんでした。

そんな私が、大学に入って巡り合ったのが、臨床心理学・カウンセリングという分野でした。人と人とが向き合い、対話やイメージ表現などを通して心の傷をいやすという仕事です。私はその分野に出会ったことで「自分が求めているのはこれだ」と感じたのでした。

おがわさとし  (オガワ サトシ)  (

1962年生まれ、京都大学教育学部教育心理学科卒業。1997年「水の下の千の夢」(『ビッグコミックスピリッツ増刊』)でデビュー。その後『ビッグコミックスピリッツ』などに短編を発表。京都精華大学マンガ学部マンガ学科/大学院マンガ研究科教授を経て、京都精華大学名誉教授。

著書に『京都 虫の目あるき――みちくさスケッチ』〔とびら社,2003年〕がある。

人生の師と呼べる交流があったわけではありませんが、私にとっての師を挙げるなら、それは手塚治虫先生と、河合隼雄先生だと思っています。漫画はぼちぼちですし、臨床心理学については不真面目な学生でしたが、その二つが自分の人生に与えた影響は深く大きなものでした。縁あってその二つの間の仕事が出来たのは幸せなことです。

上記内容は本書刊行時のものです。