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イエス ハンス・キュンク(著) - ヘウレーカ
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イエス (イエス)

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発行:ヘウレーカ
四六判
344ページ
並製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-909753-18-2   COPY
ISBN 13
9784909753182   COPY
ISBN 10h
4-909753-18-4   COPY
ISBN 10
4909753184   COPY
出版者記号
909753   COPY
Cコード
C0016  
0:一般 0:単行本 16:キリスト教
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年6月5日
書店発売日
登録日
2024年4月25日
最終更新日
2024年6月4日
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書評掲載情報

2024-10-19 図書新聞  3659号
評者: 藤本憲正
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紹介

20世紀から21世紀にかけて世界的な規模で活躍したキリスト教神学者キュンクのイエス論の集大成、ついに刊行! イエスとは何者なのか。何をメッセージとして、何を生きて、何と闘って、何に苦しみ、何によって殺されたのか。キュンクはキリスト教信仰の中心にこの歴史的なナザレのイエスを据え、キリスト教の本質を「イエスの記憶を理論と実践において活性化すること」と考える。巨大な権力との対立に耐え抜いた闘う神学者が到達したイエスへの根源的信頼は、イエスの生と死が私たちに何を語りかけるのかをあますところなく伝えるであろう。

目次

【目 次】
どのようにして私はイエスへと近づいたか
第1章 キリスト教の特殊性
1 何が「キリスト教的」なのか?
危険なる記憶 / 概念を言葉どおりに受け取る
2 歴史的なキリスト
神話ではない / 特定の場所と時間において / 不確かなこと / 伝記より以上のもの / コミットする(積極的な)証言
第2章 社会的な座標軸
1 エスタブリッシュメント?
宗教的政治的なシステム / 祭司でも神学者でもない / 支配者たちの側ではない / ラディカルな変革
2 革命?
革命的な運動 / 解放者への希望 / 社会的革命家ではない / 非暴力の革命
3 亡命?
非政治的なラディカリズム / 修道院制度 / 修道士ではない / エリートのためではなく万人のために
4 妥協?
敬虔な人々 / 道徳的な妥協 / 律法を敬わない / 自己義認に抗して / あらゆる方面に対する挑発
第3章 神のテーマ
1 中心
神の国 / 黙示録的な地平 / 現在と未来の間で / 神という前提 / 信頼をともなう信仰に基づく回心
2 奇跡?
本当に起きたこと / 証明ではなく示唆_
3 最上位の規範
自然法則でもなく、啓示された律法でもなく / 律法ではなく神の意志 / 山上の説教の意味
第4章 人間のテーマ
1 人間を人間らしくする
変革された意識 / 神が欲すること / 相対化される伝統、組織、聖職者階級
2 行為
神と人を同時に / 私をまさに必要とする者 / 敵もまた / 真のラディカルさ
3 連帯
冷遇された者たちの側に立って / 貧しい人々とは誰か / 道徳的な落伍者たち / 恵みの正義 / 罪人の正当化?
第5章 衝突
1 決断
官職も尊厳もなく / 訴え / 神と人間の「テーマを─司る者」
2 神をめぐる争い
神理解における革命 / 失われた人々の父 / 尋常ならざる語りかけ / 彼の父と私たちの父
3 最期
最後の食事 / 逮捕、裁判、判決 / 処刑 / なぜ彼は死ななければならなかったのか / 無駄死にしたのか?
第6章 新しいいのち
1 新たなる始まり
死ねばすべてが終わりか? / 復活信仰の困難さ / 甦りは歴史的で、想像可能で、肉体をともなうのか? / 要するに、甦りとは何のことか? / 神信仰の徹底化
2 基準となる者
義とされる / 称号 / 「神の子」とは何のことか? / 神々の凋落
第7章 キリスト教的な生活実践のための帰結
人間的なものの規範 / あとに従うとはどういうことか? 十字架のあとに従うことも? / 抽象的な原理に代わる、具体的な人物 / キリスト教的なエートスと世界エートス / 唯一の光と多くの光 / 人生観と人生の実践にとっての根本モデル / 人間らしさは、キリスト者らしさの中で止揚される

訳者解説 キュンクの生涯とイエス理解

著者プロフィール

ハンス・キュンク  (ハンスキュンク)  (

最も世界的に活躍したキリスト教神学者の一人。1928年スイスのルツェルン州に生まれる。1954年からカトリック司祭。1960年からドイツのテュービンゲン大学カトリック神学部の教授。1962~65年、第二ヴァチカン公会議に最年少の神学的助言者として参加。 1979年末、教皇ヨハネ・パウロ2世によってカトリックの教授職を剥奪される。翌年から1996年にかけて、同大学にてカトリック神学部から独立したエキュメニカル神学の教授。さらに「世界エートス」財団を主導してグローバルな宗教間対話を開拓した。2021年テュービンゲンにて死去。『キリスト者であること』、『神は実在するか?』、『キリスト教』、『ユダヤ教』、『イスラム教』等々、膨大な著書がある。

福嶋揚  (フクシマヨウ)  (

東京大学大学院博士課程修了、テュービンゲン大学を経て、ハイデルベルク大学にて神学博士号取得。専門は組織神学と倫理学。現在、東京大学大学院、無教会研修所、日本聖書神学校にて講師。著書に『カール・バルト――破局のなかの希望』(ぷねうま舎、2015年)、『カール・バルト――未来学としての神学』(日本キリスト教団出版局、2018年)、Aus dem Tode das Leben. Eine Untersuchung zu Karl Barths Todes- und Lebensverständnis(TVZ, 2009)、訳書にユルゲン・モルトマン『希望の倫理』(新教出版社、2016年)他。

上記内容は本書刊行時のものです。