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出版者情報
この世の景色
- 初版年月日
- 2019年9月20日
- 書店発売日
- 2019年9月30日
- 登録日
- 2019年7月26日
- 最終更新日
- 2019年11月10日
書評掲載情報
2020-08-06 |
読売新聞
朝刊 評者: 編集手帳 |
2020-02-08 |
山陽新聞
朝刊 評者: 清水玲子 |
2020-01-19 | 山形新聞 |
2020-01-17 |
週刊読書人
3323号 評者: 長谷正人 |
2020-01-17 |
中国新聞
朝刊 評者: 森岡恭子 |
2019-12-14 |
徳島新聞
評者: 玉田友昭 |
2019-12-06 |
週刊朝日
12月6日号 評者: 平山瑞穂 |
2019-12-06 |
週刊朝日
12月6日号 評者: 平山瑞穂 |
2019-11-10 |
しんぶん赤旗
朝刊 日曜版 評者: 荻野谷正博 |
2019-11-10 |
産經新聞
朝刊 評者: 小林竜雄 |
2019-11-10 |
産經新聞
朝刊 評者: 小林竜雄(脚本家) |
2019-10-24 |
朝日新聞
関西版 評者: 小滝ちひろ |
2019-10-16 |
愛媛新聞
朝刊 評者: 「地軸」欄 |
2019-10-14 | 読売新聞 朝刊 愛媛版 |
2019-10-07 | 読売新聞 夕刊 関西版 |
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紹介
「私は昭和の子で もっぱら 昭和の涙、昭和の笑い、そしてそして、昭和の無念ばかりを歌ってきたような気がする」
超虚弱児で生まれた。戦争で死ぬと覚悟した。被爆直後の広島に入った。何度も何度も大病を患った。それでも、平気で生きてきた。
反骨をユーモアで包み、あたたかい眼差しと飄々とした足どりで歩き続けた早坂暁。
原爆で死んだ妹のこと、親友・渥美清のこと、遍路道と母親のこと。
破天荒で、自由で、優しかった男の、あたたかな想像力。
初単行本化の9編も加え、遺されたエッセイから名品を精選する。
〈暁さんの言葉が聞きたい、暁さんの話がもっと聞きたい、暁さんの台詞が言いたい!!
「この本があれば、ボクがいなくても 、ゼンゼン寂シ~クナ~イ!」
暁さんの声が聞こえてきます〉――桃井かおり
目次
はじめに―桃井かおり
第1章 生のレッスン・死のレッスン
あなたたちに伝えたいこと
生きる心得 死ぬる心得
癌の告知
生まれる前のように
一年有半
”草枕”ふう”癌枕”
第2章 おかしく、哀しい人びと
シナリオ不作法
アカリのおじさん
田舎天才
偽せ物
赤サギ
続・赤サギ
第3章 美しく、たくましい者たち
ボクのお大師さん①
ボクのお大師さん②
漱石、松山の熱狂の五十二日
闇夜に礫を投げる人 重森三玲
あの世とやらは花野とや
火の風
アマテラス最後の旅
第4章 渥美ちゃんのこと
渥美ちゃん
結核患者の咳は音叉のように響くんだ
渥美清の一周忌
渥美清さんへの弔辞
第5章 戦争と原爆
春子の人形
女相撲
ホマエダ英五郎
ピカドン
大正屋呉服店
第6章 故郷、へんろ道
壺中の街
行って帰ります
瀬戸の海
日本の”心調”
僧籍に入っていた
赤く染まった女遍路
遍路みち
あとがき―富田由起子
前書きなど
「暁さんが死んだら、私女優やめる」。何度も暁さんを脅していた言葉ですが、これ、本心でもあります。
はじめてのNHKドラマ「たった一人の反乱」から、13年ご一緒した”花へんろ”などなど、などなど、何しろ私の役者人生の80% は早坂暁作品で出来ているのですから、暁さんがいなくなったら、役者なんて面白くなる訳もありません。
暁さんが亡くなって、途方に暮れている今。
暁さんの言葉が聞きたい、暁さんの話がもっと聞きたい、暁さんの台詞が言いたい!!
「この本があれば、ボクがいなくても 、ゼンゼン寂シ~クナ~イ!」
暁さんの声が聞こえてきます。
ありがとう!!!!!!!!!!
桃井かおり
版元から一言
「夢千代日記」「花へんろ」「天下御免」「天国の駅」「ダウンタウン・ヒーローズ」「華日記」「公園通りの猫たち」など多くの名作ドラマ・小説を遺した早坂暁のベスト・エッセイをセレクトしました。
昭和に大活躍した作家・脚本家なので、いまの若い方はもしかしたらあまり知らないかもしれません。
でも、早坂暁という人の面白さ、やさしさ、自由さを、いまこそたくさんの人に知ってもらいたいと思っています。
平成を越えて令和になり、昭和という時代は――とりわけ戦後の社会は、庶民の哀しさや健気さといった、ある種のノスタルジーを感じさせる時代としてイメージされることが増えました。
そのイメージは、早坂暁のドラマや文章によって作られた部分が、たしかにあります。
遊び心とはどういうことなのか。
悲しいときや切ないときに、大人はどんなふうに笑えばいいのか。
早坂暁のエッセイには、そんなぬくもりがたくさん詰まっています。
想像力をことばにすることで生きていた男の、至芸をお楽しみください。
上記内容は本書刊行時のものです。