書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
朝鮮人「徴用工」問題を解きほぐす
室蘭・日本製鉄輪西製鉄所における外国人労働者「移入」の失敗
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年8月31日
- 書店発売日
- 2021年8月28日
- 登録日
- 2021年8月27日
- 最終更新日
- 2021年8月27日
紹介
韓国でなぜ「徴用工」訴訟が起きるのか? そもそもなぜ北海道や九州の工場に朝鮮人労働者いたのか? 「徴用工」問題を解きほぐして見えてきたのは、今の「外国人労働者問題」につながるこの国の「労働政策」の失敗と「未払い賃金」の総額――。地道な検証作業で複雑な問題をわかりやすく《見える化》した本。
目次
序章 朝鮮人労働者――いわゆる「徴用工」とは
第1章 室蘭で死んだ10代の「徴用工」の少年たち
第2章 日本製鉄輪西製鉄所の誕生
第3章 戦時体制下の労働のあり方
第4章 朝鮮人労働者の集団移入計画
第5章 日本にきた朝鮮人労働者の状況
第6章 軍需産業に組み込まれた朝鮮人労働者
第7章 朝鮮人労働者はどのように管理されたか
第8章 「産業戦士」にされる朝鮮人労働者
第9章 「徴用工」を働かせる労務管理者の訓練
第10章 敗戦と朝鮮人労働者の解放
第11章 「未払い金」をめぐる日本政府の対応
第12章 GHQが管理した北海道における「未払い金」
第13章 北海道から韓国へ――遺骨返還の旅
終章 徴用工裁判と日本企業の責任
前書きなど
日本は国策として戦時に朝鮮人労働者を動員しましたが、敗戦でその責任を放棄し、いまにいたっています。賃金や死亡手当といった未払い金はいまも支払われておらず、日本で亡くなった人の遺骨も全国各地に残されたままです。敗戦直後、日本政府は朝鮮人労働者の帰国には取り組みましたが、未払いになってしまった賃金や諸手当、労働中に命を落とした朝鮮人の死亡手当や遺骨などの返還については具体的な方針を明らかにしていません。未払い賃金を生む要因としては、賃金に関して「特に生活に必要とする額以外は貯蓄」させるよう指導されていたことが挙げられます。多くの朝鮮人は預けたお金を受け取らずに帰国しています。(序章より)
版元から一言
日韓外交に強く影響を及ぼす「朝鮮人徴用工」の問題。ほとんどの日本人がよくわかっていない戦時下におけるこの「朝鮮人労働力移入」の問題を、日米の膨大な公文書を読み解き、図表等にまとめ問題の所在を《見える化》。今につながる〈労働政策の失敗〉と〈未払い金の総額=1億1084万円=の内訳〉がわかる本。
上記内容は本書刊行時のものです。