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西周と「哲学」の誕生
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2019年9月10日
- 登録日
- 2019年6月16日
- 最終更新日
- 2019年12月27日
受賞情報
紀伊國屋じんぶん大賞2020 21位
書評掲載情報
2019-12-16 |
闇雲ジャーナル(仮)(YouTube)
評者: 吉川浩満(文筆業) |
2019-12-16 |
闇雲ジャーナル(仮)(YouTube)
評者: 山本貴光(文筆家、ゲーム作家) |
2019-12-16 |
闇雲ジャーナル(仮)(YouTube)
評者: 斎藤哲也(編集者、ライター) |
2019-12-03 |
東京人
No.420 評者: 五十嵐太郎 |
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紹介
現在の島根県津和野町出身の思想家、西周(にし・あまね:1829- 1897年)。幕末から明治にかけて活躍し「哲学」という訳語を生み出したことで知られていますが、そんな西周とはいったいどんな人物だったのでしょうか。しかし、この問いに一言で答えるのはなかなか困難です。というのも、西周は、ある時は幕府の重役にして日本初の憲法案の提出者であり、またある時は日本における哲学の父、あるいは明治政府の官僚にして悪名高い「軍人勅諭」の起草者であり、さらには教育者や政治家の顔までもった百面相的な人物であったからです。
本書は、翻訳論・日本語論・軍事論の三つをテーマに選び、多岐にわたる西周の思想や実践をコンパクトに紹介した入門書です。西周を「名前は知っているあの人」から、現実と格闘しつつ言葉に寄り添い思索し続けた者として、あるいは激動の時代を生き抜いた悩める先駆者として新たに甦らせる一冊となっています。
目次
はじめに
凡例
第1章 西周と「哲学」の舞台裏
1 西周と津和野/2 百面相としての西周/3 翻訳者として/4 「哲学」への道のり/5 訳に三等あり/6「哲学」の誕生/7 「哲学」の真意とその後/8 翻訳者か、哲学者か/9 言語観の矛盾!?
第2章 新しい「日本語」を求めて
1 日本語論者としての顔/2 国語・国字論争/3 音への着目/4 「日本語」の模索/5 もう一つの分裂!?
第3章 秩序の生成へ
1 官僚か、思想家か/2 学者職分論争/3 職務への不満と役割分担/4 消された草案/5 軍人のエートス/6 秩序の生成へ/7 西周に責任はあるか
おわりに
参考文献
もっと西周を知りたい人のためのブックガイド
西周略年譜
前書きなど
縦横無尽に激動の時代を駆け抜けた西周には、称賛と同時に少なくない批判も突きつけられてきました。そのなかには彼が存命のうちに同時代人から寄せられたものも、戦後になってからなされたものもあります。「西周は洋学者のくせに官僚でもあるのはいかがなものか?」「西周は福澤と比べたら小物だ」「哲学という訳語は失敗作だ」「西周はあくまで翻訳者であって、哲学者ではないのでは?」「西周は軍国主義のイデオローグではないのか?」等々です。この本では、哲学、日本語論、軍事論の三つをテーマに選び、こうした批判に応えつつ、没後一二〇年、そして明治維新一五〇年を迎えたいま改めて西の功績と彼の思想のポテンシャルを見直してみたいと思います。(「はじめに」より)
版元から一言
造本設計 大崎善治(SakiSaki)
装画 太田陽博
組版 トム・プライズ
印刷 株式会社シナノパブリッシングプレス
Nishi Amane, creation of“Tetsu-gaku”
Copyright @ 2019 by Masami Ishii
All Right Reserved
Published by Horinouchi-shuppan
Tokyo, Japan
Tel +81 42 682 4350
追記
【イベント】
2019/09/11 出版記念パーティー(クローズド)
2019/10/06 講座「GACCOH やっぱり知りたい!西周リターンズ&在野ビギナーズ」@オンガージュ・サロン(大阪)
2019/10/09 講座「西周を読む:日本近代の思想と歴史」菅原 光(専修大学教授)@朝日カルチャーセンター新宿教室
2019/10/29 イベント「日本の哲学/日本語と哲学:言葉と思想を巡って」石井雅巳×池田喬×山本貴光トークイベント@代官山蔦屋書店
上記内容は本書刊行時のものです。