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鬼畜米英漫画全集
戦時下の反アメリカ・イギリス的表象
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年2月15日
- 書店発売日
- 2024年2月15日
- 登録日
- 2024年1月15日
- 最終更新日
- 2024年9月13日
紹介
憧れていたのに急に悪魔化
無理と矛盾が発生し、一周回って笑える!
プロパガンダ大国日本が描いた虚勢・痩せ我慢・負け惜しみ
460枚以上収録、解説
・鬼畜米英漫画掲載誌リスト
・鬼畜米英漫画家人名辞典
・鬼畜米英新聞記事
・鬼畜米英アニメ
・鬼畜米英歌謡
等のコラム
目次
2 まえがき
4 目次
9 第1章 戦前 鬼畜の萌芽
10/サタンの見送り 11/最後の曲芸・姐御のあとをして 12/メリケンショウ 14/チャーチルと腫物 15/(※無題) 16/泥縄式救助法 17/嵐の前夜/九国条約 18/コラム
戦前漫画史 「ポンチ絵」から「漫画」への80年 32/パネー号事件 33/排日移民法 34/ハリマン事件/踊る怪物 35/否定された人種の平等/楽屋裏では? 36/暗黒街の顔役 37/シッポの生えた大使 38/当時の記事 菊池寛「雑誌と文化」 42/満洲事変の妨害 43/お得意の九ヶ国条約/おどるカイライ 44/第二次ロンドン会議/対日海軍拡張 45/太平洋に足を広げる大章魚/馬鹿の一ツ覚え 46/第三国旗の下に 47/ブラツセル会議 48/当時の記事 岡本一平「日本の漫画に就て」 50/極東米人引揚げ 51/効きめのないルーズベルトの錘 52/飛んだ閑談 53/仮面を脱ぐ 54/蘭印抱込み 55/馬乗り替えて 56/コラム 戦前日米関係史 交流と摩擦の太平洋 66/持てる者の悩み/宗教侵略 67/自由主義者の輸入品 68/セルロイドの蛇 69/文化侵略 70/自由の女神の蔭では…… 71/寄合世帯の悩み/われらの海、太平洋を守れ! 72/二十世紀のドン・キホーテ/好きなアメリカ 73/コラム 「鬼畜米英」の肖像 西洋との出会いからプロパガンダまで 82/おお精鋭なる諸君よ 83/地球を追馳ける男 84/大西洋でとれた珍品/あめりかのお化粧 85/他力進軍像 86/行手を阻む怪物 87/ユダヤの一人芝居/曲技 88/吠える犬は? 89/自由と専制 90/当時の記事 海軍大佐平出英夫「波さわぐ太平洋」
95 第2章 開戦初期 鬼畜と驕り
96/あゝアメリカ無敵艦隊/合言葉、米・英 97/土曜、日曜あらばこそ/米英二首魁へお年玉に火の玉だ 98/腰ぬかし初め/正体を現はしたユダヤ人 99/タイ料理 100/ルーズベルト大統領(※表紙) 101/嘆きの自由の女神 102/国威宣揚戦勝新年 八紘照破 103/首尾よく乗ればおあとが不首尾だ/AB行状記 104/飲めない男と飲ませ上手 105/AB行状記 106/ひびの入った米英陣 107/その後に来るもの/持たざる国アメリカ 108/当時の記事 鶴見祐輔「アメリカの国情と国民性」 113/なげきのポパイ 114/外電によれば 115/今浦島 116/ハワイ沖の同志うち 117/大捷ラジオ 118/水族館の呼物/海の玄関飾り 119/ルーズヴェルト・天下の秋を知る/アメリカ式ABC(ルビ:アルファベット) 120/米の戦果製造法/加州海岸の新商売 121/罷業王国アメリカ/最後まで彼女と共に 122/転向 123/恨みは骨髄/俄然、大繁昌 124/当時の記事 野口雨情「大東亜戦争」 125/犬と犬/ゴムの杜絶 126/消え失せろ! 127/ホノルルの米警備兵 128/弓道上達法 129/子供の見立て 130/マニラ麻(比島年産二十万瓲)/正義の一撃! 131/(表紙) 132/インドよ今こそ起ち上がる時だ!! 133/大東亜戦争 134/必勝の信念で/勝って兜の緒をしめよ! 135/一億の巨弾 136/鉄石の団結 137/大東亜の敵 138/ニューヨーク狂騒曲 139/彼等の奥の手 140/大東亜戦争戦果図 142/当時の記事 世界人物回覧板一九四二年版 144/遂に侵略列車進まず 米英罪悪史 146/自分の足で/宣伝戦にも勝者たれ! 147/米英首相会談/ロンドンへ放送 148/ハワイ島参謀室/米州沿岸の恐慌 149/BARBER(理髪店)の敵性抹殺/米国修正大建艦下の造船所 150/娘でかした 151/米デマ製造省新設 152/英兵陣地の読書熱/空襲に脅ゆるワシントン 153/ハワイ新風景/専門家なれば 154/コラム 鬼畜米英アニメの世界 ポパイもベティも敵だった 160/米恐怖艦隊 161/新型のヒント/米写真班の苦心 162/献納画(日本艦隊撃滅) 163/武士の情/シ港捕虜の言 164/シンガポール最後の日 166/当時の記事 会田光義「混血児物語」
171 第3章 開戦中期 鬼畜と暗雲
172/必勝の鍵 173/必勝の鍵 174/必勝の鍵 175/必勝の鍵/必勝の鍵 176/必勝の鍵/迷作戦 177/英銀輪部隊/うわーッ こんどはおいらの番だ! 178/腹話術師の悲鳴/この調子 179/本国没落/米海軍魂 180/当時の記事 高田真治「挺身邁往の秋」 182/大東亜戦争第一次戦勝見取図 184/万事賭け事/強制徴兵 185/よくよくの宣伝/飛行機不足 186/流石は羊毛国豪州兵/不要の鉄 187/敵機来の妄想に怯えるアメリカ 188/快速進撃/ギャング部隊 189/新要塞工事 190/敗戦のアメリカを救ふものは/山嵐の飼育熱 191/持たぬ国の悲哀 192/それッ日本機だ! 193/金権主義の末路 194/ハリウッドの憂鬱/サール(※鎮痛薬の広告) 195/擬装一点ばり時代 196/(無題) 197/(無題) 198/ガンジー 199/当時の記事 今村つとむ「米英戦時経済の弱点」 202/おお我等の太平洋よ! 203/米英愁嘆の真相 204/まだ足りない まだ足りない 205/(無題) 206/大戦果発表 207/俘虜の入墨 208/踏まれたり蹴られたり、弱り目祟り目 210/「座禅による」日本精神研究の集ひ 211/米国/のけもの 212/酔ふな緒戦に 213/礼儀正しきロンドンの紳士淑女/絹不足深刻 214/轟先生 216/当時の記事 池義助「捕虜の話」 222/大東亜戦争は斯くして起った 226/ウィルソン天文台の賑ひ/ヤンキー娘の思ひやり 227/米国士官教育/残存戦艦 228/アメリカの攻勢/連合軍作戦本部 229/当時の記事 安本亮一「国際瘋癲病院訪問記」 234/デマニュース製作所/五百年後の旅行者 235/荒天飛行/米新鋭艦載機 236/お手並みの程を 237/戦果報告/米国のゴム騒ぎ 238/海上戦線異状あり/米要塞新防備 239/米国建艦審議会 240/もう遅い 241/新ゲリラ戦術 242/コラム 鬼畜米英歌謡 末期症状の歌謡たち 252/空襲恐怖症 253/光栄の身代り/兵隊不足深刻 254/米英頭方追放 255/不安解消/米の囚人気質 256/遁げまわる包囲陣のインチキ大将共よ あわててセント・ヘレナ島に乗りあげまいぞ 257/いつまで笛吹き切れる 258/世界の雑音 米国の巻:季節はづれのサンタクロース 259/世界の雑音 和蘭の巻:ロビンソン・クルーソーの哀愁 260/紙上対面 261/兵器廠の憂鬱/女中の苦悶 262/当時の記事 米英撃滅の聖旗は進む! 265/恐日病募れば 266/必走の備へ/傍観主義 267/守れ、大空 268/神兵の逆襲 269/食糧不足の米軍/苦心の敗走 270/標的かはり/砂糖欠乏 271/悪性インフレ/油槽船撃沈頻々 272/緊急閣議の時間 273/当時の記事 荒城季夫「宣伝戦と漫画」 277/アメリカの憂鬱 278/米落下傘製作所/ルーズヴェルトの外出 279/大東亜の小鳥/猛練習 280/アジアの章魚/悪趣味 281/米英第三次穴倉会談 282/ルーズヴェルト渡英の図/怨蒋ルート 283/コラム 鬼畜米英の由来 標語と踊るメディア 286/当時の記事 三月十日陸軍記念日 撃ちてし止まむ 街頭展示宣伝を観る 288/万策尽きた米参謀本部 289/ニューヨークの恐怖 291/リレー漫画 銃後の米英色完滅 292/米艦撃沈騒ぎ/ヤンキー好み 293/新輪形陣/盲爆 294/猛訓練の米軍/アメリカの空瓶回収 295/艦隊入港/新軍需品現る 296/神経過敏の米本土 297/ヤンキー娘子軍登場 298/ルーズヴェルト夫人 299/日本兵米本土上陸 300/アメリカの戦況発表 301/日米忍術合戦 302/アメリカの軍隊/アメリカの夏 303/(敗戦に喘ぐもの ※個別題名無し) 304/押へ込み長期戦/どうだねホーレン草は種切れかね 305/男々しくと女々しく/少年空の夢 無色透明な飛行機で 306/アラスカの恐怖/自由主義の罪 307/俘虜運動会 308/百年戦争この意気で 309/鬼畜米英漫画掲載誌リスト 戦時下でも出版の火は絶えなかった
311 第4章 戦争後期 鬼畜の反抗
312/米英降伏の日 女神のお化粧 313/米英降伏の日 その日の英国/米英降伏の日 英国降伏の瞬間 314/降伏の報と共に/トルコ抱込み 315/手も足も出ないくせに…… 316/ルーズベルト「鬼はワシ、鬼はワシ!」 317/北阿の政情混沌 318/反撃の敵は徹底激砕 319/迷利犬の野望 320/撃ちてし止まむ集/不自由なアメリカ 321/リンカーン記念日の嘘八百放送/ヌリエ 322/ヌリエ/独潜水艦の活躍 323/こんがらかった風船玉二つ 324/同床異夢 325/頬被り大統領 326/なにがなんでも勝ちぬくぞ。貯めぬくぞ。 327/アラカンの悲劇 328/米英の拮抗 329/足許より崩るるルーズベルト政権 330/武力抗争に枢軸の助太刀/ローマよりの爆弾破片 331/科学戦士ニューヨークに出現す 332/当時の記事 小此木禮助「アメリカの癌 黒人問題の台頭」 337/「不動」の信念でインド完全独立へ 338/米国の戦争目的不明瞭 339/ビルマ独立/地底の決戦場 340/反枢軸軍、マウントバッテンの新任命に早速椅子争ひのゴタゴタ 341/米国の戦争ゴッコ/米英謀略の魔手第二のバドリオ探見に 342/怪談白亜館 343/鬼畜の内輪話 344/当時の記事 「大東亜十億の結集成れば」 346/彼等の非望 347/アメリカの場合 ―狩り出される黒鷲― 348/急げ一億戦闘配置 床屋もコックも総蹶起だ 349/靴の返報 350/強兵訓練 351/龍宮蹶起 352/くぢかれた出鼻 353/屠れ米英の悪鬼ども 354/当時の記事 第5次元の探求
357 第5章 戦争末期 鬼畜を殺せ!
358/飛んで火に入る 359/ルーズベルト(※表紙) 360/恨みは果なし人的資源 361/弗牛アメリカ 362/物量に頼む 363/アホーよ、馬鹿よバドリオよ 364/第二の海軍記念日 365/フイリッピンの独立を盗んだ米鬼 366/基督も怒る 367/大東亜共栄圏 368/当時の記事 撃て!この鬼畜! 敵米国の暴虐を直視せよ 376/ワシントンの戦利品 377/舐めきった舌 高慢ちきな鼻 378/異民族の犠牲に於て 379/だんだん裸にされる彼奴 380/夢と現実 381/白昼夢 382/俘虜の像 383/対日反抗をつくる必死のアメリカ 384/新紅葉狩 385/敵の本態悪鬼 386/この手で世界を侵したのだ/国家と国民を売るもの 387/米国の厖大軍事予算 388/当時の記事 日本兵の頭蓋骨 389/ビルマ反抗 390/もう歯が立たぬ手も足も出ない米英/重慶空襲 391/白亜館に送る 392/太平洋第一主義/無頼漢 393/当時の記事 「敵米鬼音楽の正体」 403/米英撃滅貯金 404/生産腕くらべ/(※無題) 405/(※無題) 406/迷利犬労働者気質(その一) 407/迷利犬労働者気質(その二) 408/当時の記事 あらえびす「敵米英の音盤」 412/銃後の突撃隊/(※無題) 413/(※無題)/野蛮人の飛行機ぐらいなんでェ 414/雨季来たる印緬国境! 415/独の新兵器 416/当時の記事 「これが敵だ!野獣民族アメリカ」 432/連れそふて十年 433/忘れるな!君の父の骨だ 434/毒饅頭 435/滑り過ぎたる冥選手 436/ノビるアメリカ 伸びゆく日本 437/早い手まはし/地上掃射異聞 438/連載漫画 挺身娘5(鶯の巻) 439/丸める筈が/新南京豆大統領の特攻対策 440/昆虫の白昼夢 441/当時の記事 敵アメリカはかう言っているぞ!
445 鬼畜米英漫画家人名辞典
453 鬼畜米英漫画年表
465 日米英関係史年表
476 あとがき
478 参考文献
前書きなど
日本において、漫画、まんが、マンガ、MANGA……という表記を見るとき、私たちは何を思うだろうか。恐らく最初に、そのストーリーや形式(ギャグ、恋愛、バトル、広報etc)はどうあれ、まず面白く、気負いせず、難しい学習などなしに娯楽や手っ取り早く読めるものとして認識する人が、多数を占めるはずである。漫画と表記されるそれは、例えば手塚治虫らとともに戦後にいきなり現れたものではない。歴史的に鳥獣戯画や鳥羽絵など日本において独特の発展を遂げ、また明治維新以後は海外の影響も受けながらさらに洗練され、戦前においては北沢楽天や岡本一平、近藤日出造や横山隆一らの著名漫画家の登場もありつつ発達していった。日本が戦争への道に踏み込んでいった1930年代は、同時に戦後に通ずる漫画家たちや読者が、メディアとも結びつきながら戦後につながる大衆的な漫画文化を成熟させていった時期ともいえる。しかし、漫画文化が発達していくことと、規制や統制に屈していくことは、戦前において「矛盾」しなかった。現代においてもそうかもしれないが。
一方で、1931年の満洲事変に始まり1945年の太平洋戦争敗戦に至る、いわゆる15年戦争が振り返られるとき、よく引き合いに出される言説の一つとして、「メディアに誘導された」「真実を知らされなかった」という類のものがある。筆者の前作にもあたる拙著『戦前不敬発言大全』『戦前反戦発言大全』では、特高警察の記録に残された、一筋縄ではいかない庶民の抵抗を数多く紹介したが、一方で、彼らがあくまで庶民の中の一部であることも事実であった。彼らを無視し、攻撃し、あるいは特高に密告する人々やメディアもまたいて取り囲んでいたが故に、特高警察の記録は出来上がった。ともあれ、『戦前不敬発言大全』『戦前反戦発言大全』が抵抗する人々の記録と紹介であったとして、その対極にいる、多くの「臣民」「銃後国民」が見せられ、あるいはのめり込んでいった情報やメディア、プロパガンダも存在する。そういった光景の中の一つに、漫画も現れてくる。
幕末のペリー来航以来、日本は多くの文化や学問を、米英独仏を始めとする諸外国から吸収し、交流を行ってきた。さらに、日英同盟や、ポーツマス講和会議など、外交的な便宜も享受してきたことは、歴史から消し去ることはできない。しかし、1930年代半ば以降、国際的な孤立と社会の閉塞を深める日本において、正確かつ合理的な認識が失われ、軍部に代表される権力を強く意識するようになった人々は、次々と「米英的」とされた文化を捨て、あるいは様々な形で認識を捻じ曲げていくこととなった。そしてそれらは太平洋戦争により、完全に歯止めが利かなくなっていった。
様々な人物や情景を自在に変化させることができる漫画は、戦時において、敵を表象するプロパガンダ手段としてよく使われた。太平洋戦争中、様々なメディアや街頭に、「鬼畜米英」、憎たらしくぶよぶよと描かれたアメリカのルーズベルト大統領やイギリスのチャーチルが蔓延した。わずか数年前まで多くの人々が親しんでいた米英の文化、例えば映画やアニメ、音楽などが、神がかり的な文化論とともに排斥されていく中で、漫画は「ポパイ」を敵と描くことで生き残りを図った。すべてのもの・存在が戦争に投入される総力戦において、本来他者・他文化との交流や批判的精神によって成長してきた様々な表現は、単なる攻撃と宣伝の手段としてしかみなされない。それでも、戯画や漫画といった文化が長年かけて積み上げてきた、皮肉や諧謔の文化がどれほど現れあるいは残っており、どうあれそれがどの様にメディアに現れ、何を伝えていたのか?
昨日まで親しみ、交流していた何かが、突如否定され、貶められ、破壊される光景は、世界的にみられる光景である。しかし、その過程・光景を見極めることは中々難しい。漫画やその周辺の文化はその過程も視覚的に強く伝えてくれる。
本書では、戦前・戦中の「漫画」(グラフ誌、雑誌、書籍などに掲載された、政治的な漫画)を多く集め、日・米英関係の変化や時代の流れに沿って、背景などとともに紹介する。また、当時の社会についても俯瞰するために、日・米英関係などに関するコラム・当時の記事も収録した。
当時の漫画は、現代から見て深刻なものもあれば、今から見てもユーモアにあふれ笑えるものもあるかもしれず、あるいは戦前のバッドテイスト、「鬼畜系漫画」と指さすこともできるだろう。どのように読み取るのも読者の自由ではある。ただ、権力におもねったり、「時勢」「国民感情」あるいは「公序良俗」などといった曖昧かつ無責任な言葉に流される動きは、現代でも当然起き続けていることだけは忘れないようにしよう。これで失笑できる時代がいつまでも続くことを願いつつ。
髙井ホアン
上記内容は本書刊行時のものです。