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「平和都市」ヒロシマのまがりかど 宮崎 園子(著) - 西日本出版社
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「平和都市」ヒロシマのまがりかど (ヘイワトシ ヒロシマノマガリカド) 広島市平和推進基本条例の制定過程を検証する (ヒロシマシヘイワスイシンキホンジョウレイノセイテイカテイヲケンショウスル)

社会一般
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四六判
248ページ
並製
定価 1,700円+税
ISBN
978-4-908443-91-6   COPY
ISBN 13
9784908443916   COPY
ISBN 10h
4-908443-91-2   COPY
ISBN 10
4908443912   COPY
出版者記号
908443   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年11月
書店発売日
登録日
2024年11月8日
最終更新日
2024年11月27日
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紹介

イスラエルのガザ侵攻が始まった2023年、「平和都市・広島」では、その足元を大きく揺るがすいくつもの「事件」が起きた。
まずは2月、広島市教委が、故・中沢啓治さんの『はだしのゲン』を、小学校の平和学習教材から削除したことが、地元紙の報道によって明らかになった。中学校の平和学習教材からは、アメリカの核実験により、太平洋を航行中の日本のマグロ漁船、第五福竜丸などが被曝したビキニ事件(ブラボー実験)の記述が消えた。
5月には、広島1区選出の岸田文雄総理大臣(当時)が議長を務めた広島開催のG7サミットにおいて、主要7カ国と欧州連合が、「広島ビジョン」の名の下、核抑止力を肯定する内容の共同声明を発出した。
今、「平和都市」広島で何が起きているのか。
 広島が訴えてきた「平和」とは何なのか。
 混沌とした世界の中で、広島はこの先、どんな役割を担おうとしているのだろうか。
一連の出来事を受けて、この地で平和活動をさまざまな形で展開してきた市民たちは、大きな疑念を抱き始めた。広島はいつから、こうなってしまったのだろうか。それを考えるとき、実は大きな転換点が近年あったことに気付かされる。
それは、広島市議会初の政策条例として2021年6月に成立した、広島市平和推進基本条例だ。一部の市民は、その成立過程を見守り、条例の文言をつぶさに検討し、問題提起をしてきた。本書の執筆陣は、その一部だ。
研究者、元広島市職員、元国会議員、市民活動家、記者など、職業も世代も様々だ。だが、広島がこの先もヒロシマであり続けるのだろうか、という問題意識を共有する仲間として、私たちは「平和推進条例検証会」なる会合を立ち上げ、定期的に集って論議を重ねてきた。情報公開請求によって公文書を入手し、その制定過程を検証するのが主な目的だった。この条例から透けて見えるものは何か。本書は、この間の論議を踏まえて、メンバーがそれぞれの領域に寄せて執筆した論考をまとめたものだ。

目次

まえがき

発刊に寄せて
「広島市の平和行政は前進するのか」         平岡 敬

<本文編>

第1章 広島のアイデンティティ・クライシス     宮崎 園子

第2章 「平和都市」ヒロシマの自己否定      田村 和之

第3章 【覚書】広島市平和推進基本条例の制定過程  田村 和之

第4章 市政と憲法                 金子 哲夫    

第5章 広島で「平和」の条例をつくること      本田 博利

第6章 「黒い雨」はどのように扱われたか      向井 均

第7章 戦争の実相                 橋本 和正

第8章 「このままではいや。-はじめてのロビー活動記-」 渡部 久仁子

第9章 広島市平和推進基本条例と「ヒロシマの心」    湯浅 正恵

あとがき

<資料編>

1 2021年6月29日に公布された広島市平和推進基本条例(2021年条例第50号)

2 条例案の変遷

3 広島市議会本会議における「提案趣旨説明」

4 広島市条例にみる「平和」の定義

5 広島市議会採決の「決議」「意見書」及び「請願」

6 広島弁護士会長声明

7 広島市議会に寄せられた市民・市民団体の意見(一部)

8 広島平和記念都市建設法(1949年8月6日 法律第219号)

著者プロフィール

宮崎 園子  (ミヤザキ ソノコ)  (

1977年、広島県生まれ、香港、アメリカ育ち。
金融機関勤務、朝日新聞記者を経て、2021年からフリーランス記者。

田村 和之  (タムラ カズユキ)  (

1942年生まれ、群馬県出身。
広島大学名誉教授(行政法、社会福祉法)。
広島大学教授、龍谷大学法科大学院教授など歴任。

金子 哲夫  (カネコ テツオ)  (

1948年、島根県生まれ。
広島県原水爆禁代表委員。元衆議院議員(2000年~2003年)。

本田 博利  (ホンダ ヒロカズ)  (

1948年、広島県呉市生まれ。京都大学法学部卒業。
広島市役所に30年勤務。2013年まで愛媛大学法文学部教授。
沖縄大学地域研究所特別研究員(地方自治法、環境法、都市法)。

向井 均  (ムカイ ヒトシ)  (

1942年、中国・上海生まれ。
広島市立大学大学院国際学研究科博士後期課程で社会運動や「黒い雨」被害者運動を研究中。

橋本 和正  (ハシモト カズマサ)  (

1951年、広島県廿日市市生まれ。
広島自治体問題研究所・事務局長。
元広島市職員。

渡部 久仁子  (ワタナベ クニコ)  (

1981年、広島市生まれ。大谷大学卒。
NPO法人ANT-Hiroshima理事。
ドキュメンタリー映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」(2011年)で製作プロデューサーを務めた。

湯浅 正恵  (ユアサ マサエ)  (

1962年、広島市出身。
放送局で4年間勤務後、英国シェフィールド大学国際学研究科へ留学。
現在、広島市立大学国際学部教授(社会学、国際社会論)。

上記内容は本書刊行時のものです。