版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
ことにおいて後悔せず 菅 孝行(著) - 航思社
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
JRC     ト・日・他     書店
直接取引:あり

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

ことにおいて後悔せず (コトニオイテコウカイセズ) 戦後史としての自伝 (センゴシトシテノジデン)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:航思社
四六判
縦194mm 横133mm 厚さ25mm
380ページ
上製
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-906738-48-9   COPY
ISBN 13
9784906738489   COPY
ISBN 10h
4-906738-48-6   COPY
ISBN 10
4906738486   COPY
出版者記号
906738   COPY
Cコード
C0023  
0:一般 0:単行本 23:伝記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年10月21日
書店発売日
登録日
2023年8月5日
最終更新日
2024年1月4日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2024-04-01 出版人・広告人  4月号
評者: 今井照容(連載インタビュー1)
2024-01-30 映画芸術(エイガゲイジュツ)  2024年冬号(486号)
評者: 足立正生
2024-01-07 読売新聞  朝刊
評者: 苅部直(東京大学教授・政治学者)
2024-01-01 図書新聞  1月1日号(3621号)
評者: 杉村昌昭
2023-12-29 週刊読書人  2024年1月5日号(3521号)
評者: 塩野谷恭輔
2023-02-20 情況  2024年冬号
評者: 市田良彦
MORE
LESS

紹介

非党派左翼の闘いのあゆみ

60年安保以後のさまざまな社会運動――全共闘、協商懇、連合赤軍公判対策委員会、反天皇制、日の丸・君が代など――と、
表現における革新運動――東映争議、清順問題共闘会議、俳優座造反、〈持たざる者の演劇〉、ATGなど――の
両軸で闘いながら、物語と批評をつむいできた非党派左翼は、いかに時代と対峙してきたか。

目次

第Ⅰ章 血族を離れ、歴史に帰る――軍人の子の〈逃走〉
 1 血族
 2 「民主化時代」の学習院
 3 大学入学――〈父の圏域〉との緊張

第Ⅱ章 1960年前後――「遅れてきた青年」の駆け足
 1 ノンポリ演劇青年
 2 遅ればせの学生運動と劇研
 3 残留か就職か

第Ⅲ章 異界との遭遇――一粒の麦の落ち行く先
 1 東映京都撮影所への配属
 2 演出助手の視野で見た撮影所
 3 組合専従――ストライキ

第Ⅳ章 東へ還る――「フリーランス」の〈地獄〉で
 1 夢破れる
 2 忸怩たる撤退
 3 時代の〈蚊帳の外〉から

第Ⅴ章 1968年 〈想像力革命〉の渦中で
 1 60年代――〈世界〉と〈自分〉のはざま
 2 芸術の変動と様々な歴史修正主義
 3 新劇の地滑りと自作の上演

第Ⅵ章 交錯する騒乱のなかで――〈ものを書く〉ことのほうへ
 1 六八年の騒乱
 2 時代の掌の上で
 3 党派と無党派

第Ⅶ章 〈持たざる者の演劇〉のほうへ――俳優座〈造反〉のあとに
 1 冷えてゆく社会
 2 『はんらん狂騒曲』の上演
 3 「不連続線」結成と同人誌『反白書』

第Ⅷ章 振り向けばだんだんひとり――ポスト・フェストゥムを生き延びる
 1 『映画批評』・日本赤軍・連合赤軍事件
 2 祭りの後の祭りへ
 3 編集者との出会いの諸相

第Ⅸ章 糧道としての映像産業と文筆業・ATG
 1 映像産業の渡り職人
 2 文筆業の世界への〈参入〉
 3 映画『北村透谷』とその周縁

第Ⅹ章 負の画期 1980年代
 1 反核運動・「協商懇」
 2 PARCで出会ったことなど

第Ⅺ章 ふたつの〈天皇代替わり〉――平癒祈願の戒厳令と護憲天皇生前葬
 1 戦後世界と象徴天皇
 2 象徴天皇制――〈鎧〉の露顕
 3 代替わり戒厳体制に抗す
 4 30年後の視野から

第Ⅻ章 予備校という〈梁山泊〉――競争の場の祝祭
 1 予備校に駆け込む
 2 擬似的祝祭空間
 3 縮む市場・変わる雲行き

第ⅩⅢ章 「反革命」の勝利――再び演劇に触れ直す
 1 ベルリンの壁崩壊以後
 2 少しだけ再び演劇のほうへ
 3 再び〈ものを書く〉というトポスへ

第ⅩⅣ章 3.11の切断とその後
 1 『変革のアソシエ』、ルネサンス研究所
 2 物書き、再びの……
 3 演劇、映画、「大学改革」との確執

あとがき
主要人名録
年譜

前書きなど

自分史を戦後史に重ねて語る、というのが本書のテーマである。演劇・映画・思想・政治社会運動・予備校など、私はいろいろな世界に触れて生きた。「二足の草鞋」を嫌う「日本文化」の中では、何かにつけて白い目で見られがちだった。その結果、というわけでもないが、ついに何者にもなれなかった。貶めていえばディレッタントだが、格好良くいえば、祝祭的昂揚をファシリテートし、祝祭が鎮まると、そんな奴がいたのかどうか周囲が忘れてしまう座敷童子である。多少なりとも座敷童子のように生きられたら、その限りで本書の題名通り「後悔せず」に近づけたといえる。

――第Ⅰ章より

著者プロフィール

菅 孝行  (カン タカユキ)  (

菅 孝行(かん・たかゆき)
評論家、劇作家。1939年生まれ。
舞台芸術財団演劇人会議評議員、ルネサンス研究所運営委員。
著書に『演劇で〈世界〉を変える―鈴木忠志論』(航思社、2021年)、『天皇制と闘うとはどういうことか』(同、2019年)、『三島由紀夫と天皇』(平凡社新書、2018年)、『戦後演劇 新劇はのりこえられたか』(朝日新聞社、1982年)、戯曲集『いえろうあんちごうね』(アディン書房、1978年)、『ヴァカンス/ブルースをうたえ』(三一書房、1969年)、編著に『佐野碩 人と思想』(藤原書店、2015年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。