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人種・国民・階級 エティエンヌ・バリバール(著) - 唯学書房
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人種・国民・階級 (ジンシュコクミンカイキュウ) 「民族」という曖昧なアイデンティティ (ミンゾクトイウアイマイナアイデンティティ)
原書: Race, nation, classe: Les identités ambiguës

社会科学
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発行:唯学書房
A5判
上製
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-902225-87-7   COPY
ISBN 13
9784902225877   COPY
ISBN 10h
4-902225-87-5   COPY
ISBN 10
4902225875   COPY
出版者記号
902225   COPY
Cコード
C3030  
3:専門 0:単行本 30:社会科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2014年6月
書店発売日
登録日
2014年5月9日
最終更新日
2014年6月5日
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紹介

民族紛争/移民排除/ヘイトスピーチ
異質な他者を排除する「共同体」としての国民的アイデンティティ
われわれは、この国民的アイデンティティを解体することができるのか?

長らく絶版となっていた大村書店版の訳文を大幅に見直し、新たに解説を書き加えて待望の復刻!

目次

第I部 普遍的人種主義
第1章 「新人種主義」は存在するか? (バリバール)
第2章 資本主義のイデオロギー的緊張──普遍主義 対 人種主義・性差別主義(ウォーラーステイン)
第3章 人種主義と国民主義(バリバール)

第II部 歴史的国民
第4章 民族性の構築──人種主義、ナショナリズム、エスニシティ(ウォーラーステイン)
第5章 国民形態──歴史とイデオロギー (バリバール)
第6章 資本主義世界経済における世帯構造と労働力の形成(ウォーラーステイン)

第III部 諸階級──両極化と重層的決定
第7章 資本主義世界経済における階級コンフリクト(ウォーラーステイン)
第8章 マルクスと歴史──実りのある思想と不毛の思想 (ウォーラーステイン)
第9章 ブルジョワ(ジー)──その観念と現実(ウォーラーステイン)
第10章 階級闘争から階級なき闘争へ?(バリバール)

第IV部社会的コンフリクトの軸心移動
第11章 独立後ブラック・アフリカにおける社会的抗争──人種と身分集団の概念の再考(ウォーラーステイン)
第12章 「階級の人種主義」(バリバール)
第13章 人種主義と危機(バリバール)

解説 資本主義世界経済と国民、人種主義、移民現象──『人種・国民・階級』唯学書房版に寄せて(若森章孝)

前書きなど

 「われわれは日本人である」、「われわれはフランス人である」、「われわれは中国人である」といった「国民」の存在とその国民的アイデンティティは、われわれが生まれながらに属する、伝統や歴史、共通の文化に由来する共同体であり、説明を要しない自明の存在のように思われている。
 しかし、モノ、情報、カネ、ヒトが国境を越えて大量に移動するグローバル資本主義のもとで、これらさまざまな国民的アイデンティティは平和的に共存するのではなく、むしろかつてよりも「われわれ」と「他の人びと」を分断する境界線となり、異質な他者を排除する「共同体」を構成しているように見える。
 国民はどのように創出されたか、そもそも住民あるいは民衆はいかにして国民に組み込まれたのか、われわれは国民的アイデンティティを相対化しそれを解体できるのか、という問いが提起されているのである。
(解説より)

版元から一言

ヨーロッパにおける移民問題の深刻化の根底に横たわる「国民」「民族」アイデンティティとは一体何なのかを探る、世界的に著名な政治哲学者エティエンヌ・バリバールと、社会学者イマニュエル・ウォーラーステインの往復論文集。
民族差別、ヘイトスピーチの問題がクローズアップされる今日の東アジアにおいて切実に必要とされる視点であろう。

著者プロフィール

エティエンヌ・バリバール  (バリバール,E)  (

1942年生まれのフランスの哲学者・政治学者。20代のはじめに構造主義的マルクス主義の中心的文献である『資本論を読む』をルイ・アルチュセールとの共著で発表して以来、世界的に著名であり、現在はパリ第10大学の教授として政治哲学、道徳哲学を担当している。主な著書に『アルチュセール』(藤原書店、1994年)、『マルクスの哲学』(法政大学出版局、1995年)、『市民権の哲学』(青土社、2000年)、『ヨーロッパ、アメリカ、戦争』(平凡社、2004年)、『ヨーロッパ市民とは誰か』(平凡社、2008年)、『スピノザと政治』(水声社、2011年)がある。

イマニュエル・ウォーラーステイン  (ウォーラーステイン,I)  (

1930年生まれのアメリカの社会学者・歴史学者。世界システム論の提唱者として世界的に著名。ニューヨーク州立大ビンガムトン校の社会学の教授(1976~99)を務め、同大学のフェルナン・ブローデル記念研究所の所長(1999~2005)として世界システム論研究を先導した。この間、国際社会学会会長(1994~98)、フランス国立社会科学高等研究院理事などを歴任した。主な著作に『史的システムとしての資本主義』(岩波書店、1985年)、『脱=社会科学』(藤原書店、1993年)、『リベラリズムの苦悶』(京都精華大学出版会編、阿吽社、1994年)、『ヨーロッパ的普遍主義』(明石書店、2008年)、『近代世界システム』I~IV(名古屋大学出版会、2013年)がある。

若森 章孝  (ワカモリ フミタカ)  (

名古屋大学大学院経済学研究科修士課程修了。関西大学教授。主な著訳書に、『新自由主義・国家・フレキシキュリティの最前線』(晃洋書房、2013)、リピエッツ『レギュラシオンの社会理論』(共訳、青木書店、2002)などがある。

岡田 光正  (オカダ ミツマサ)  (

関西大学大学院経済学研究科博士課程修了。淡路島シャロームの会代表者、芦屋大学兼任講師。主な著訳書に、『コンドラチェフ経済動学の世界』(世界書院、二〇〇六年)、バーネット『コンドラチェフと経済発展の動学』(世界書院、二〇〇二年)がある。

須田 文明  (スダ フミアキ)  (

京都大学大学院農学研究科博士課程修了。農林水産省農林水産政策研究所主任研究官。主な訳書に、パティフリエ編『コンヴァンシオン理論の射程』(共訳、昭和堂、二〇〇六年)、ボルタンスキー/シャペロ『資本主義の新たな精神』上下(共訳、ナカニシヤ出版、二〇一三年)などがある。

奥西 達也  (オクニシ タツヤ)  (

関西大学大学院経済学研究科博士課程修了。追手門学院・四天王寺大学・神戸松陰女子大学兼任講師。主な訳書に、ベラミー/シェクター『グラムシとイタリア国家』(共訳、ミネルヴァ書房、二〇一二年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。