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信仰の神秘
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年12月3日
- 書店発売日
- 2021年1月18日
- 登録日
- 2020年12月15日
- 最終更新日
- 2022年10月29日
紹介
著者の前著『キリスト教信仰のエッセンスを学ぶ』の続編ともいうべき本。
前著はキリスト教に関心を持つ人や、洗礼を前にキリスト教の神髄や本質を学ぶための入門書として書かれましたが、本書はその推薦の言葉に、
「洗礼を受けたばかりの方々が信仰者として新たにどのように生きていったらよいのか、どのように神の恵みに応えて歩んでいったらよいのかを指南するために書かれた、いわばガイドブックのようなものです。」
とあるように、信仰の道を歩み始めた方々のためのガイドブックとして書かれたものです。
目次
はじめに
第一部 キリスト教の人間観
第一章 人間であること―その主な特徴
第一節 何よりも人間は「からだ」として在る
第二節 人間は精神的な存在
第三節 死すべき存在である人間と希望
第四節 意味を希求する人間
第二章 人格的存在である人間
第一節 人間は「人格的存在」
第二節 「ペルソナ/人格」であることの豊かさ
第三章 聖書の人間観
第一節 人間は神の似姿
第二節 神の似姿であるとは
第三節 ペルソナ存在として完成していく人間
第二部 キリスト教信仰を生きる
第一章 信仰の恵みに応える生き方―祈りと愛の実践
第一節 神との親しさを生きる―祈るということ
第二節 隣人愛を生きる
1 隣人を愛するとは
2 平和を実現する人々は幸いである
第二章 自己の成長―過ぎ越しの神秘を生きる
第一節 苦しみをどう受けとめるか
1 苦しみ・悩みの現実
2 苦しみに対する姿勢
第二節 関わりの中にあるわたしたち
1 「おかげさま」を生きる
2 わたしたちを誘惑におちいらせず悪からお救いください
3 わたしたちの信仰を強めてください
第三章 教会と共なる歩み
第一節 教会という現実
1 教会あれこれ
2 司祭職を生きる人々
第二節 典礼暦を生きる
1 過ぎ越しの奥義を「暦」にして生きる
2 典礼暦のしくみ
第四章 み言葉と秘跡
第一節 み言葉に生きる
1 聖書を読むとは
2 聖書体験
第二節 秘跡に生きる
1 秘跡とは
2 秘跡と教会
第五章 カトリック信者のライフスタイル
第一節 罪とのたたかい
1 罪とは
2 ゆるしの秘跡
第二節 修徳の努力―イエスに倣う
1 修徳というカトリック教会の伝統
2 「十戒」――愛の掟の実践指針
3 キリストの教会に「律法主義」を持ち込むな
第六章 地の塩・世の光であれ
第一節 福音化の使命に参加する
1 教会が担う宣教の使命―信徒使徒職ということ
2 福音化に参加するための指針―『現代世界憲章』
第二節 教会一致運動(エキュメニズム)
第三節 他の宗教との関わり
1 今日の「宗教」を巡る混迷
2 他の宗教に対するカトリック教会の姿勢の歩み
3 他の宗教に対する教会の姿勢から学ぶこと
第七章 カトリック的「終活」
第一節 わたしたちの本国は天にある
第二節 病者の塗油
第三節 キリスト信者の死生観
第四節 旅立ちへの具体的な備え
第五節 亡くなった人々との連帯
1亡くなった人々とのつながり
2 「裁き」と永遠の滅びの可能性のいましめ
第六節 永遠のいのちを信じます
参考文献
あとがき
索引(ⅰ~ⅹ)
前書きなど
『信仰の神秘』の出版にあたって
カトリック横浜司教区 教区長 司教 梅村昌弘
この度『キリスト教信仰のエッセンス』の続刊として『信仰の神秘』が出版されることになりました。
著者の小笠原優神父は横浜教区において長年にわたりキリスト教入門講座を担当する信徒の養成に励んで来ら
れました。既刊本も新刊本もどちらも彼らの悩みや問題をよく理解し、司牧の現場を十分に踏まえての著作であります。非常に実践的な内容になっています。
入門講座を担当する信徒の皆さんと入門講座をとおして洗礼の準備をしておられる入門者の皆さんのために著者はすでに『キリスト教信仰のエッセンス』を著しています。
今回、出版されることになった『信仰の神秘』はその続刊として位置づけられています。
洗礼を受けるための準備のためにキリスト教信仰のエッセンスをわかりやすく解説したのが前者で、後者は洗礼を受けたばかりの方々が信仰者として新たにどのように生きていったらよいのか、どのように神の恵みに応えて歩んでいったらよいのかを指南するために書かれた、いわばガイドブックのようなものです。
『信仰の神秘』は『キリスト教信仰のエッセンス』を生きていくための手引書であり指南書です。一人でも多くの新信者の皆さんが、本書から信仰実践の基本を学び、戸惑うことなく自信をもって自らの信仰を生きることができるようになれればと願っています。
版元から一言
良い本の条件の一つは、読者をできるだけ絞り込み、その読者をイメージしながら言葉を紡ぎ、本全体の構成を考えることだと思っています。
テーマが「キリスト教」の場合、ややもすると一般教養書のような内容になりがちですが、本書は前著『キリスト教信仰のエッセンスを学ぶ』と同様に、読者をしっかりと絞り込み、読者をイメージして書かれているが故に、深くしかもわかりやすい内容になっています。
前著は「これから洗礼を受けようとする人」を対象としていましたが、本書は、「すでに洗礼を受けた人」がさらに深くキリスト教を学ぶために書かれたものです。
前著も本書も、聖書を学びたいと志す人たちと、その学びたい人たちを導きたいと願う神父や信者たちの現場の実践の中から生まれたという意味で、とてもユニークな本だと言えます。
そしてまた、長い信仰生活のまとめをするいわば信仰生活の「終活」にも最適の本かと思います。
上記内容は本書刊行時のものです。