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「謎」で巡る神社の歩き方 島田 裕巳(著/文) - 啓文社書房
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「謎」で巡る神社の歩き方 (ナゾデメグルジンジャノアルキカタ) 神社創建の歴史──鹿島・香取・春日・伊勢・祇園・氷川を中心に (ジンジャソウケンノレキシカシマカトリカスガイセギオンヒカワヲチュウシンニ)

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発行:啓文社書房
四六判
256ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-89992-092-2   COPY
ISBN 13
9784899920922   COPY
ISBN 10h
4-89992-092-X   COPY
ISBN 10
489992092X   COPY
出版者記号
89992   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2024年11月5日
最終更新日
2024年12月23日
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紹介

近所を散策してみると、必ず神社に出合うことができます。それほど、日本人にとって神社は身近な存在です。そして、神社の存在は日本特有のものです。
それなのに日本人は、神社について知らないことが多すぎるのです。その理由の1つに、神社には「謎」が多すぎるということがあります。
本書は、そうした神社の様々な「謎」について、実際に著者が歩いてみた神社を中心に、改めて解説してみようという試みです。
「謎」というテーマを持って接することで、より神社を理解することの一助にしていただければ光栄です。

目次

はじめに
第一章 謎が謎を呼ぶ神社創建の歴史
 ・日本最古の神社「鹿島神宮」
 ・今の姿とは異なる神社というもの
 ・鹿島神宮の祭神の謎
 ・「神宮」という名称の謎
 ・古代、政治の使命は「いかに神を祀るか」
 ・神の名の記載がほとんどないという謎
 ・明治維新で大きく変化した神社
第二章 「祭神」とは何か
 ・祭神の3つの分類
 ・鹿島神宮の祭神「タケミカヅチ」
 ・『古事記』と『日本書紀』で異なるタケミカヅチの活躍
 ・『古事記』と『日本書紀』の性格の違い
 ・鹿島神宮とナマズ
 ・実は「香島」だった鹿島
 ・古代と現在の地形の違いに注意
 ・神社と都市
第三章 春日大社の「鹿」の発祥は鹿島神宮?  
 ・春日大社と鹿島神宮の関係
 ・時代を経るにつれて姿が変わる神社
 ・春日大社と興福寺
 ・春日宮曼陀羅の秘密
 ・春日大社と藤原氏
第四章 春日大社と藤原氏の謎の関係
 ・春日大社の「春日」の秘密
 ・春日大社と鹿島神宮、香取神宮の関係の謎
 ・藤原氏興隆の概略
 ・藤原氏の氏神としての春日大社
 ・伊勢神宮遥拝所と護摩壇
 ・春日大社と興福寺
 ・春日大社の本宮
第五章 伊勢神宮・内宮磐座の謎
 ・伊勢神宮の正式名称は「神宮」
 ・式年遷宮が行われる理由
 ・125社からなる伊勢神宮
 ・内宮の祭神、アマテラス
 ・外宮成立の謎
 ・アマテラスの荒御魂
 ・内宮磐座の謎
第六章 スサノオが氷川神社と八坂神社に祀られている謎
 ・祭神の定義
 ・祭神の今と昔
 ・祭神としてのアマテラスの広まり
 ・飛神明と吉田神道
 ・牛頭天皇からスサノオへ
 ・蘇民将来伝説の武塔神
 ・政争犠牲者の恨みと祟り
 ・祇園社から八坂神社へ
 ・氷川神社のスサノオ
おわりに

前書きなど

 本書の中心となるテーマは「神社創建の歴史」についてです。ところが、この神社創建の歴史には「非常にわかりにくい」という特徴があります。建築物としてのお寺の歴史、思想史や精神史としての仏教の歴史などに比べた場合、神社創建の歴史は、整然と説明していくことがなかなか難しいのです。
 仏教の歴史であれば、まず、仏教公伝という出来事があります。それは、『日本書紀』によれば552年、現存最古の聖徳太子(厩戸皇子)の伝記『上宮聖徳法王帝説』などによれば538年というように、年代ははっきりしないところはあるものの、日本に仏教が入ってきた歴史というものが歴史的事実として残っています。
 その後、奈良の地でいろいろな宗派が生まれ、710年の平城京遷都に始まる奈良時代には、後に「南都六宗」と呼ばれる法相宗をはじめとする6つの宗派ができます。たとえば、そのなかの華厳宗は、東大寺を総本山とすることで有名です。
 また、794年の平安京遷都にはじまる平安時代には、最澄と空海が唐に渡り、天台宗と真言宗を日本にもたらしました。12世紀末に始まる鎌倉時代には、浄土宗を開いた法然をはじめ、数多くの宗祖が生まれ、それぞれの宗派が誕生します。
 こうしたように、仏教の場合はそれぞれの宗派が歴史を書き残していることもあって説明ができるのですが、神社の場合には、この「宗派」にあたるものがないわけです。
 つまり、神社の歴史と言った場合、そもそも、その歴史がどのように進んでいったのかがよくわかっていません。いちばん最初の神社はどこにあって、どのようにできたものなのかといったことから始めて歴史を順に説明していくことがなかなかに難しいのです。
 したがって、神社の歴史をお話しする場合、あっちに行ったりこっちに行ったり、といったことにならざるをえないのですが、そうしたところから浮かび上がってくるものこそが神社の歴史です。本書では、神社にまつわるいろいろな用語や言い回しなど、そういうものも一つ一つ細かく、なるべくわかりやすく説明していきたいと思っています。

著者プロフィール

島田 裕巳  (シマダ ヒロミ)  (著/文

1953年(昭和28年)東京生まれ。宗教学者、作家。
76年東京大学文学部宗教学科卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。84年同博士課程修了(宗教学専攻)。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を経て、東京女子大学非常勤講師。
著書に『性と宗教』(講談社現代新書)、『日本人の神道』(ちくま新書)、『宗教対立がわかると「世界史」がかわる』(晶文社)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『創価学会』『世界の宗教がざっくりわかる』(以上、新潮新書)、『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』『葬式は、要らない』(以上、幻冬舎新書)、『宗教消滅』(SB新書)、『0葬』(集英社文庫)、『戦後日本の宗教史』(筑摩選書)、『宗教の地政学』(MdN新書)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。