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公害被害放置の社会学 : イタイイタイ病・カドミウム問題の歴史と現在
発行:東信堂
縦220mm
374ページ
価格情報なし
- 初版年月日
- 2007年12月
- 登録日
- 2016年5月1日
- 最終更新日
- 2016年5月1日
紹介
一般にすでに解決済みとみなされている公害問題だが、実はその後も見捨てられていた被害者が後を絶たない。こうした「被害放置」を生み出す理由は何か-四大公害訴訟中最も成果を収めたとされるイ病・カドミウム問題が抱える生々しい歴史と現状を、社会学的分析に基づき精緻に再検証し、この種の「放置」は公害問題のみならず、わが国の行政・医療・社会の暗部に横たわる広範かつ本質的な現象であることを、強烈に示唆した労作。
目次
被害放置に着目する意味
イタイイタイ病の発見はなぜ遅れたのか
公害病を否定する政治-現在に続く「まきかえし」
否定された公害病-対馬・生野のイタイイタイ病とカドミウム腎症
予防と放置-カドミウム腎症をめぐる対応の地域差が意味するもの
イタイイタイ病医学研究班の社会学-イタイイタイ病カドミウム説「保留」のしくみ
富山で今、問われていること-認定問題と不服審査請求
農業被害はなぜ軽視されるのか-土壌汚染をめぐる被害放置の構造
食品中カドミウム濃度基準の現在
イタイイタイ病をめぐる差別と被害放置
イタイイタイ病をめぐる被害構造と放置
公害被害放置の社会学
付論 アジア・オーストラリア地域の鉱工業開発に伴う環境問題の社会的実態とイタイイタイ病闘争の意義
上記内容は本書刊行時のものです。