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マルクス主義の主要潮流
その生成・発展・崩壊
原書: Main Currents of Marxism
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2024年11月15日
- 登録日
- 2024年10月3日
- 最終更新日
- 2024年11月19日
紹介
哲学者レシェク・コワコフスキによるマルクス主義研究の金字塔!
〔第1巻 創設者〕〔第2巻 黄金時代〕〔第3巻 崩壊〕を全一冊に。
思想界に衝撃を与えた傑作、本邦初訳!
〈本書は、マルクス主義の歴史であるが、マルクス主義と他の思想との交渉・衝突の歴史であり、その意味でここ二世紀余の人文思想の概括である。そういうものとして、コワコフスキはこの思想の歴史を解説した。その気概を軽く受け止めてはなるまい。――訳者〉
目次
訳者まえがき
新序文
一九八一年版への序文
第1巻 創設者
イントロダクション
第1章 弁証法の起源
1 人間存在の偶然性/2 プロティノスの救済論/3 プロティノスとキリスト教プラトン主義 創造の根拠の探求/4 エリウゲナとキリスト教神統記/5 エックハルトと神格化の弁証法 /6 ニコラス・クザーヌス 絶対存在の矛盾/7 ベーメと実在の二重性/8 アンゲルス・シレジウスとフェヌロン 消滅に由る救済/9 啓蒙主義. 自然主義の図式の下での人間の実現/10 ルソーとヒューム. 自然との調和信念の破壊/11 カント 人間存在の二元性とその矯正/12 フィヒテと精神の自己征服/13 ヘーゲル 絶対へ向かう意識の進歩/14 ヘーゲル. 歴史の目標としての自由
第2章 ヘーゲル左派
1 へーゲル主義の解体/2 ダーフィト・シュトラウスと宗教の批判/3 チェシコフスキと行動の哲学/4 ブルーノ・バウアーと自己意識の否定/5 アーノルド・ルーゲ へ―ゲル左派の急進化
第3章 最初期のマルクスの思想
1 青年時代と研究/2 ヘーゲル主義者によって理解されたヘレニズム哲学/3 マルクスのエピクロス研究 自由と自己意識
第4章 ヘスとフォイエルバッハ
1 ヘス 行動の哲学/2 ヘス 革命と自由/3 フォイルバッハと宗教的疎外/4 フォイルバッハの第二の段階 宗教的謬見の源泉
第5章 マルクスの初期の政治および哲学の著作
1 国家と知的自由/2 ヘーゲル批判 国家、社会、個人/3 社会の解放という理念/4 プロレタリアートの発見
第6章 パリ草稿 疎外労働の理論 青年エンゲルス
1 ヘーゲル批判 人間性の基礎としての労働/2 知識の社会的実践的性格/3 労働の疎外 人間の非人間化/4 フォイエルバッハ批判/5 エンゲルスの初期の著作
第7章 聖家族
1 歴史の動向としての共産主義 プロレタリアートの階級意識/2 進歩と大衆/3 必要の世界/4 唯物論の伝統
第8章 ドイツ・イデオロギー
1 イデオロギーの概念/2 社会的存在と意識/3 労働の分割とその廃止 /4 個性と自由/5 シュティルナーと自己中心主義の哲学/6 シュティルナー批判 個人と共同社会/7 疎外と労働の分割/8 人間の解放と階級闘争/9 虚偽意識論の認識論的意味
第9章 要 約
第10章 マルクス的社会主義と比較した一九世紀前半の社会主義者の理念
1 社会主義理念の出現/2 バブーフ主義/3 サン・シモン主義/4 オウエン/5 フーリエ/6 プルードン/7 ヴァイトリング/8 カベー/9 ブランキ/10 ブラン/11 マルクス主義と「ユートピア社会主義」/12 マルクスのプルードン批判/13 共産党宣言
第11章 一八四七年以後のマルクスとエンゲルスの著作と闘争
1 一八五〇年代の発展/2 ラッサール/3 第一インターナショナル バクーニン
第12章 非人間化された世界としての資本主義 搾取の本質
1 『資本論』とマルクスの初期著作との関連についての論争/2 古典派経済学の伝統と価値論/3 価値の二重的形態と労働の二重的性格/4 商品フェティシズム 商品としての労働力 /5 労働の疎外とその生産物からの疎外/6 社会化の過程の疎外/7 労働者階級の貧困化/8 資本主義の本性と歴史的使命/9 剰余価値の配分
第13章 資本の矛盾とその廃止 分析と行動の統一
1 低下する利潤率と資本主義の不可避的崩壊/2 プロレタリアートの経済的および政治的闘争/3 社会主義の本質 その二つの段階/4 資本の弁証法 全体と部分、具体と抽象/5 資本の弁証法 意識と歴史過程/6 マルクスの価値論および搾取論についてのコメント
第14章 歴史の過程の原動力
1 生産力、生産関係、上部構造/2 社会的存在と意識/3 歴史の進歩とその矛盾/4 社会関係の一元的解釈/5 階級の概念/6 階級の起源/7 国家の機能とその廃止/8 史的唯物論にかんする注釈
第15章 自然の弁証法
1 科学主義的アプローチ /2 唯物論と観念論. 哲学のたそがれ/3 空間と時間/4 自然の可変性/5 変化の多様な形態/6 因果関係と機会/7 自然と思想における弁証法/8 量と質/9 世界における矛盾/10 否定の否定/11 不可知論の批判/12 経験と理論/13 知識の相対性/14 真理の基準としての実践 /15 宗教の源泉
第16章 要約と哲学的注釈
1 マルクスの哲学とエンゲルスの哲学/2 マルクス主義における三つのモチーフ/3 レーニン主義の源泉としてのマルクス主義
第2巻 黄金時代
第1章 マルクス主義と第2インターナショナル
第2章 ドイツの正統派:カール・カウツキ―
1 生涯と著作/2 自然と社会/3 意識と社会の発展/4 革命と社会主義/5 レーニン主義批判/6 カウツキ―の哲学の矛盾/7 メ―リングにかんするノート
第3章 ローザ・ルクセンブルクと革命左翼
1 伝記的情報/2 蓄積論と資本主義の不可避的崩壊の理論/3 改良と革命/4 プロレタリアートの意識と政治組織の形態/5 民族の問題
第4章 ベルンシュタインと修正主義
1 修正主義の概念/2 伝記的情報/3 歴史の法則と弁証法/4 革命と「究極の目標」/5 修正主義の意味
第5章 ジャン・ジョレス:救済論としてのマルクス主義
1 調停者としてのジョレス/2 伝記の概要/3 普遍的統一の形而上学/4 歴史を方向づける力/5 社会主義と共和国/6 ジョレスのマルクス主義
第6章 ポール・ラファルグ:快楽主義的マルクス主義
第7章 ジョルジュ・ソレル:ヤンセン主義的マルクス主義
1 ソレルの位置/2 概略的伝記/3 合理主義対歴史 ユートピアと神話 啓蒙の批判/4 「再生」(‘Ricorsi’) 階級の分離と文化の断絶/5 道徳革命と歴史の必然性/6 マルクス主義、無政府主義、ファシズム
第8章 アントニオ・ラブリオーラ:開かれた正統主義の試み
1 ラブリオーラのスタイル/2 伝記的ノート/3 初期の著作/4 歴史哲学
第9章 ルドヴィク・クシヴィツキ:社会学の道具としてのマルクス主義
1 伝記的ノート/2 生物学的社会理論の批判/3 社会主義の展望/4 精神と生産 伝統と変革
第10章 カジミエシュ・ケレス-クラウス :ポーランド型の正統派
第11章 スタニスワフ・ブジョゾフスキ: 主観的歴史主義としてのマルクス主義
1 伝記的ノート/2 哲学の発展/3 労働の哲学/4 社会主義、プロレタリアートそして民族/5 ブジョゾフスキのマルクス主義
第12章 オーストリア・マルクス主義者、マルクス主義運動におけるカント主義者 倫理的社会主義
1 オーストリア・マルクス主義の概念/2 カント主義の復活/3 倫理的社会主義/4 マルクス主義におけるカント主義/5 オーストリア・マルクス主義者:伝記的情報/6 アドラー:社会科学の超越論的基礎/7 アドラーの唯物論および弁証法の批判/8 アドラー:意識と社会的存在/9 存在と当為/10 国家、民主主義、そして独裁/11 宗教の未来/12 バウアー;民族の理論/13 ヒルファーディング;価値論の論争/14 ヒルファーディング:帝国主義の理論
第13章 ロシア・マルクス主義の始まり
1 ニコライ一世治下の知識人の運動/2 ゲルツェン/3 チェルヌイシェフスキー/4 ポピュリズムとマルクス主義の初めての受容
第14章 プレハーノフとマルクス主義の成文化
1 ロシアにおける正統派マルクス主義の起源/2 弁証法的および史的唯物論/3 マルクス主義美学/4 修正主義に反対する闘争/5 レーニン主義との衝突
第15章 ボルシェビズム生起前のロシアのマルクス主義
1 レーニン: 初期のジャーナリスティックな著作/2 ストルーヴェと「合法マルクス主義」/3 一八九五年から一九〇一年のレーニンの論争
第16章 レーニン主義の台頭
1 レーニン主義にかんする論争/2 党と労働者の運動 意識と自発性/3 民族の問題/4 民主主義革命におけるプロレタリアートとブルジョアジー トロツキーと「永続革命」
第17章 ボルシェビキ運動の哲学と政治
1 1905年革命時の分派闘争/2 ロシアの新しい知的動向/3 経験批判論/4 ボグダーノフとロシアの経験批判論 /5 プロレタリアートの哲学/6 「建神主義者」 /7 哲学へのレーニンの脱線/8 レーニンと宗教/9 レーニンの弁証法のノート
第18章 レーニン主義の運命:国家の理論から国家のイデオロギーへ
1 ボルシェビキと戦争/2 一九一七年の革命/3 社会主義経済の開始/4 プロレタリアートの独裁と党の独裁/5 帝国主義と革命の理論/6 社会主義とプロレタリアートの独裁/7 トロツキーの独裁論/8 全体主義のイデオロジストとしてのレーニン/9 マルトフのボルシェビキ・イデオロギー論/10 論争家としてのレーニン、レーニンの才能
第3巻 崩壊
第1章 ソビエト・マルクス主義の第一段階 スターリン主義の始まり
1 スターリン主義とは何であったか/2 スターリン主義の諸段階/3 スターリンの初期の生涯と権力の掌握/4 一国社会主義/5 ブハーリンとネップのイデオロギー 一九二〇年代の経済論争
第2章 一九二〇年代におけるソビエト・マルクス主義の論争
1 知的・政治的風土/2 哲学者としてのブハーリン/3 哲学論争 デボーリン対機械論者
第3章 ソビエト国家のイデオロギーとしてのマルクス主義
1 大粛清のイデオロギー的意味/2 スターリンによるマルクス主義の成文化/3 コミンテルンと国際共産主義のイデオロギー的転換
第4章 第二次世界大戦後のマルクス・レーニン主義への結晶化
1 戦時下の幕間劇/2 新たなイデオロギー攻勢/3 一九四七年の哲学論争/4 経済論争/5 物理学と宇宙論におけるマルクス・レーニン主義/6 マルクス・レーニン主義の遺伝学/7 ソビエト科学への全般的影響/8 スターリンと言語学/9 スターリンのソビエト経済論/10 スターリン晩年期のソビエト文化の全般的特質/11 弁証法的唯物論の認識上の位置/12 スターリン主義の起源とその意味 「新しい階級」の問題/13 スターリン主義の最末期におけるヨーロッパ・マルクス主義
第5章 トロツキー
1 亡命の月日/2 トロツキーのソビエト体制、官僚制および「テルミドール」の分析/3 ボルシェビズムとスターリン主義 ソビエト民主主義の理念/4 ソビエトの経済政策および外交政策の批判/5 ファシズム、民主主義、そして戦争/6 結論
第6章 アントニオ・グラムシ:共産主義的修正主義
1 生涯と作品/2 歴史の自己充足性 歴史相対主義/3 「経済主義」の批判 予知と意志/4 唯物論の批判/5 知識人と階級闘争 ヘゲモニーの概念/6 組織と大衆運動 将来の社会/7 まとめ
第7章 ジェルジュ・ルカーチ:ドグマに奉仕する理性
1 生涯と知的発展 初期の著作/2 全体と部分 経験論の批判/3 歴史の主体と客体 理論と実践 存在と当為 新カント主義および進化論の批判/4 「自然の弁証法」と反映論の批判 物象化の概念/5 階級意識と組織/6 非合理主義の批判/7 美学の概念としての全体、媒介、そして模倣/8 リアリズム、社会主義リアリズム、そしてアヴァン・ギャルド/9 マルクス主義神話の提示 注釈/10 スターリン主義者としてのルカーチ そのスターリン主義批判
第8章 カール・コルシュ
1 伝記的資料/2 理論と実践 運動とイデオロギー 歴史相対主義/3 マルクス主義の三つの段階/4 カウツキ―批判/5 レーニン主義批判/6 マルクス主義の新しい定義
第9章 リュシアン・ゴルドマン
1 生涯と著作/2 発生的構造主義 世界観、そして階級意識/3 悲劇的世界観/4 ゴルドマンとルカーチ 発生的構造主義への注解
第10章 フランクフルト学派と「批判理論」
1 沿革的伝記的ノート/2 批判理論の原理/3 否定の弁証法/4 実存主義的「真正性論」の批判/5 「啓蒙」の批判/6 エーリッヒ・フロム/7 批判理論(続) ユルゲン・ハーバーマス/8 結論
第11章 ヘルベルト・マルクーゼ 新左翼の全体主義的ユートピアとしてのマルクス主義
1 ヘーゲルおよびマルクス対実証主義/2 同時代文明の批判/3 「一次元的人間」/4 自由に反対する革命/5 論評
第12章 エルンスト・ブロッホ 未来の霊知としてのマルクス主義
1 生涯と作品/2 基本的な理念/3 大小の白昼夢/4 「具体的なユートピア」としてのマルクス主義/5 反ユートピアとしての死 神はいまだ存在しない、だが存在するだろう/6 物質と唯物論/7 自然法/8 ブロッホの政治信条/9 結論と批評
第13章 スターリン死後のマルクス主義の展開
1 非スターリン化/2 東ヨーロッパの修正主義/3 ユーゴスラビア修正主義/4 フランスの修正主義と正統派/5 マルクス主義と「新左翼」/6 毛沢東の小農民的マルクス主義
結語
新結語
索引
前書きなど
〈本書は、マルクス主義の歴史であるが、マルクス主義と他の思想との交渉・衝突の歴史であり、その意味でここ二世紀余の人文思想の概括である。そういうものとして、コワコフスキはこの思想の歴史を解説した。その気概を軽く受け止めてはなるまい。――訳者〉
「今回新版として合冊された『マルクス主義の主要潮流』3巻本は、執筆されてからおよそ三〇年が経過した。この間に起こった諸事件によって私の解釈が時代遅れで見当違いであるとか、まったくの誤りであると証明されたかどうかを問うことは、的外れなことではない。確かに、私は賢明にも、今になって間違いであったというような予言は避けた。だが、私がこの著作で述べようとした知的ないし政治的歴史に関する問題は依然として有効であり、それが何であれ、今も興味深いものである」(レシェク・コワコフスキ「新序文」より)
版元から一言
レシェク・コワコフスキの履歴(1927~2009)
出典 Steven Lukes([Fellow of the Academy]
1927年10月23日 ポーランドのラドムに生まれた。父親はエコノミスト(経済学者)で政治のライター(書き手)であった。別の記事では父親は教師で社会活動家であったともいう。母親は教師で、1930年に死亡した、という記事もある。ドイツ侵略軍の占領後に一家はポーランド東部の寒村に避難した。父親は1943年にゲシュタポによって殺害された。それが避難の前であったのか後であったのかは不明。ともかく、コワコフスキはドイツ侵略軍による被害者であったということは間違いない。しかもドイツ軍がポーランドの学校教育を停止したので、彼は制度的な教育・学習の機会を奪われた。彼は、下級貴族の邸宅の図書室を利用し、近隣や地下組織が用意した教師の援助で学校卒業試験に合格した。
ロシア軍によるドイツ軍の放逐後、彼は共産主義を、一部はポーランド・カトリック教のなかに彼が見ていた反ユダヤ主義や民族主義的偏見に反対するものとして、さらに一部は彼がポーランドは根本的で基本的な社会変革が必要であると考え、共産主義はわれわれにとってナチズムの征服者、より良き世界、自由と平等の王国の神話であると考えた。いわばロシア軍は「解放軍」であるが、コワコフスキはこれを利用してポーランド民主化や社会改革を考えたのである。
戦争終結後、彼は共産主義青年団(Communist youth organization)に1949年に加入し、翌50年に労働者党に入党した。彼はウッチ大学(1945年創設)で哲学を学び、タデウス・コタルビンスキが主任であった論理学講座の助手(junior assistant)となった。1950年以降、ワルシャワ大学の博士課程で学ぶと同時に、社会科学の党学校で教え、1953年には博士号を取得した。1952年にワルシャワ大学哲学学部で講義を開始し、59年には哲学史の講座主任(the Chair)となった。二つの週刊誌『新文化』(Nova Kultura)と『直言』(Po Prostu)の編集委員会にも加わった。
この頃から、彼は、ソビエトスタイルのマルクス主義から離れて行き、民主化の中心的な主張と「修正主義」と呼ばれるようになったもののスポークスマンとして、若い世代に影響力を持つようになった。1956年のボズナン暴動とそれに続く「雪解け」そしてその年の10月のゴムウカの権力掌握の後には、コワコフスキが主張した共産主義改革の期待が実現されるかもしれないと思われた。しかしこれらの願望は短命に終り、彼は党指導部から攻撃されるようになった。コワコフスキは党書記ゴムウカによって、「いわゆる修正主義運動の主要なイデオローグ」であると批判された。彼の書いたものはしばしば検閲され、彼の講義は秘密警察の臨検さえ受けた。
それにもかかわらず、彼は1966年まで党籍を維持したが、その年に彼は「ポ-ランドの10月」の10周年に際して、政府を批判する講演をしたとして党から除籍された。その2年後の1968年に、ワルシャワ大学から 「国の公的進路に反する世界観を若者に形成した」として解雇された(他の3名の教授とともに、1968年3月15日付)。本人の言によれば、この2年間の「休暇」のあいだにコワコフスキは『マルクス主義の主要潮流』の第1巻部分を執筆した。
彼は家族とともに、1968年10月30日にワルシャワを離れ、カナダ・モントリオールのマギル大学(客員教授)を経て、1970年からオクスフォード大学オールソウルズカレッジのフェローに就任し、1995年までそこに勤めた。この間、エール大学の客員教授(1975)、シカゴ大学社会思想委員会の教授(1981~1994)も務めた。またこの間、数多くの賞を授与された。2003年には米国議会図書館から第1回ルーゲ賞(ノーベル賞のない研究分野、特に人文学における長年にわたる業績に対して与えられる賞)を与えられた。
上記内容は本書刊行時のものです。