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北欧、幸福の安全保障
スウェーデン・フィンランドの選択
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年5月24日
- 書店発売日
- 2024年5月28日
- 登録日
- 2024年4月8日
- 最終更新日
- 2025年1月27日
紹介
スウェーデン在住13年、元警察官で現在はスウェーデンの大手通信企業に勤務、妻はフィンランド人というユニークな背景を持つ著者が、自身の体験や現地の声をもとに、北欧社会の深層を「幸福」という視点から掘り下た待望の第2弾!
北欧といえば、手厚い福祉制度やジェンダー平等が象徴的な「幸福な国々」のイメージ。
一方で、ロシアのウクライナ侵攻を受けたNATO加盟の背景、移民増加に伴う凶悪犯罪、国家安全保障の課題など、一般には知られていない実情もあります。
本書では、育児や教育、ジェンダー平等など北欧社会の「強み」に触れるだけでなく、国民を脅かす治安問題や軍事的転換など、「幸福」の裏側をリアルに描き、さらに北欧の視点を通じて、少子高齢化を迎える日本や世界全体の未来を考察します。
北欧の魅力とともに、その課題や苦悩にも正面から向き合った本書は、これからの『幸福な社会』を目指す日本に、貴重な示唆を与えてくれる1冊です。
目次
プロローグ 中立からの転換、NATO加盟へ
1 ウクライナ侵攻で一変した「魔女の宅急便」の舞台
2 安全と経済のはざまに揺れる国境の町
3 トルコがスウェーデン加盟に渋った理由
1章 ジェンダー平等と社会の幸福
1 女性目線のジェンダー除雪
2 移動手段の男女平等で交通排出量が減少
3 国会議員の女性の割合は46%
4 女性首相はもう当たり前
5 平等だから起きる男女平等のパラドックス
6 LGBTQ+も、進むマイノリティ対策
2章 おとなが育ちあう社会づくり
1 公園にお父さんは当たり前
2 ネウボラ保健師による一貫した育児支援
3 遊びながら創造性を育む制度と施設
4 手厚い制度だから出生率低下?
5 資格者育成が課題の保育士不足は悩みのタネ
6 誰も取り残さない社会へ、義務教育の延長
7 長所を見る、見つけるプログラム
3章 仕事・自由・自然が溶け込んだ生活
1 北欧流、出世しない自由
2 長い休暇をとれば手当が出る
3 デジタル教育+デジタル経済
4 少し不便がちょうどいい
5 「ほどほどが大事」幸福なライフスタイル
6 森と湖を守るカーボン・ニュートラル
7 社会のバランスを生む自由と規制の両立
4章 健康と尊厳は政治から
1 エリートより生涯スポーツへ
2 ホームドクター制度と長い診察待ち
3「孤独死」も尊厳ある終焉のひとつのかたち
4 若者が高齢者施設で暮らす
5 終活の心配なし 質素で心のこもった葬儀
6 高齢者コロナ政策の失敗
7 福祉国家でも民営化が進む高齢者介護
5章 移民多文化社会と治安のジレンマ
1 難民・移民の受け入れに賛否
2 映画を超える凶悪犯罪の急増
3 ヨーロッパで最も危険な国?
4 多発する爆弾事件と組織犯罪
5 未成年を巻き込むギャンググループ
6 見て見ぬふりをする「沈黙の文化」
7 国を変えるギャング犯罪と移民問題
6章 国家安全保障と知られざる戦史
1 第2次世界大戦の敗戦国・フィンランド
2「平和の島」の非武装中立は守れるか
3 ロシアという強大な影
4 身近に潜むロシアスパイ
5 生き残るために選択された「中立」の真相
6 核兵器開発と戦闘機グリペン
7 852人死亡の海難事故と軍事物資密輸の疑念
7章 NATO加盟と国民の幸福保障
1 パルメ首相の多文化主義
2 ウクライナ支援で取り戻した武器製造の誇り
3 軍需産業は国民を幸福にするか
4 いまだに真相不明パルメ首相暗殺事件
5 パルメ後の「新自由主義」が国を変えた
8章 幸福と経済 次の社会に向けて
1 経済とは本来幸せをつくる社会システム
2 金融システムと貨幣が幻想を生む
3 新自由主義による格差拡大が子どもを貧困に
4 現代経済システムの持続不可能な成長
5 軍需産業と紛争の長期拡大化
6 想いやりこそ成長への社会共通資本
資料・文献
上記内容は本書刊行時のものです。