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「もう差別なんてない」と思っているあなたへ
アメリカの経験から日本の現在と未来を考える
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年9月30日
- 書店発売日
- 2024年9月30日
- 登録日
- 2024年8月11日
- 最終更新日
- 2024年9月27日
書評掲載情報
2024-11-17 |
読売新聞
朝刊 評者: 青木千恵(書評家) |
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紹介
「差別」でなく「区別」ならいいの?
差別をなくそうとするのは正義の押し付けなの?
ジェンダー・ギャップ指数が最低レベルのこの国では、進学、就職、職場と「世間」に踏み込んでいくほど、女性であることで別扱いを受けるし、外国人や自己主張をするマイノリティが増えるなか、ネット上でもリアルでもヘイトが蔓延している。そう、「差別」は、どこにでも存在しています。見えない/見ないだけ。
自分が何に縛られているのか、
本書を通して、一緒に考えましょう。
目次
はじめに
人種や性のグラデーションが強引に切り分けられた世界を生きる
第Ⅰ部 ラディカルに考える
第1章 「逆差別」論を考える
はじめに―「行き過ぎた」反差別論?/差別の土台と方向/逆転する被差別意識/マジョリティが取り戻したいもの/差別を是正するのも差別?/糾弾される「逆差別」と糾弾されない差別/正直者が馬鹿をみるのは誰のせいなのか?/見えない(構造的な)特権/おわりに
第2章 「差別ではなく区別」ならいいのか?
はじめに/アメリカ史上最悪の「差別ではなく区別」論――「隔離しても平等」/差別認識の変化―― 隔離は「本質的に不平等」/すべての区別が悪なのか?――「枠」と「壁」/男女平等という「危険思想」/道は自由に作れる―― 二本でもなく一本でもなく/それでも「区別」は必要か?/ 「男女平等」に向かうための「区別」/おわりに
第Ⅱ部 質疑応答
第3章 差別反対論は個人の自由を抑圧する?― 学生との対話
「逆差別」について、もう一度考える/区別が差別になるとき、ならないとき/否定できない違い?/それでも傾向はある?/差別は「なくなる」か?/差別をなくす方法/差別と自己責任、私たちにできること
第Ⅲ部 反「反差別」論に反論する
第4章 差別はなくならず、なくそうとするのは独善・正義の押し付けなのか?
― 公民権運動から学ぶ
はじめに/ジョン・ルイスとは誰か?/「アメリカ南部」という社会/声を上げることの難しさ/声を上げ(られ)ないことの悔しさ/差別の重層性/若者の力/南部白人(差別する側)の思い/キングの苦悩と失敗/子どもたちの参加/「仕事」と「自由」のためのワシントン大行進/独善的なのは誰か?/差別をさせる社会とそれに抗する政治/ルイスは「ラディカル」なのか?/闘いは終わらない/活動(家)は怖い? ヒーローは誰だ?
第5章 差別などもうない?
―「女らしくない」選択をした女性が肩身の狭い思いをするのは当然なのか?
はじめに―― 女性に対する差別は解消したのか?/産まない女性に対する差別/産める人は産むべきなのか?/産むことを強制しない?できない?/それでも、産むほうが好ましい?/「産まない自由」はあるか?/「自分勝手な女」というレッテル/「産む権利」と「産まない自由」/おわりに―― 自由な人生設計を保障する社会へ
おわりに
自分が何に縛られているかを自覚する
参考文献・読書案内
公民権運動年表
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。