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SF評論入門 荒巻 義雄(著/文 | 編集) - 小鳥遊書房
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鍬谷     ト・日・他     書店
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SF評論入門 (エスエフヒョウロンニュウモン)

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発行:小鳥遊書房
A5判
472ページ
並製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-86780-055-3   COPY
ISBN 13
9784867800553   COPY
ISBN 10h
4-86780-055-4   COPY
ISBN 10
4867800554   COPY
出版者記号
86780   COPY
Cコード
C0090  
0:一般 0:単行本 90:文学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年8月30日
書店発売日
登録日
2024年7月24日
最終更新日
2024年9月8日
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紹介

SF評論に何ができるか?
20世紀中葉、安部公房はSFを「この名づけがたきもの」と呼んだ。
21世紀現在、世界はSF化してしまった。
荒巻義雄の言う「SFする思考」は新しい日常の随所に浸透している。
ならばSF評論は、いかにSF的現在を、そして現在 SFを語りうるか?
本書は古典SFから現在SFにおよぶ多くのテクストに対峙しつつ、ベテランSF評論家たちの来るべきSFのヴィジョンを透視する力作論考 12本を結集。
論及されるのはメアリ・シェリーからヴェルヌ、ウェルズ、アシモフ、クラーク、ハインライン、レム、バラード、ゾリーン、ディック、ヒューガート、クライトン、ギブスン、シャイナー、イーガン、そして我が国の沼正三、光瀬龍、小松左京、星新一、筒井康隆、石川喬司、豊田有恒、平井和正、山野浩一、三枝和子、高野史緒、伊藤計劃、倉田タカシ、藤本タツキに至るまで。
いま「S Fを語ること」の楽しさが、ここにある!

目次

『SF評論入門』緒言(巽 孝之)
――――
◉序説(巽 孝之)
SFをいかに語るか―SF評論入門のために
――――
第一部 古典SFをどう語るか
序文(巽 孝之)

◉第一章(忍澤 勉)
『ソラリス』に交差する二人の視線―レムの「神学」とタルコフスキーの信仰 

◉第二章(藤元 登四郎)
ディック『高い城の男』と易経

第二部 SF作家をどう語るか
序文(巽 孝之)

◉第三章(石和 義之)
アイザック・アシモフの想像力―帝国主義の時代に生まれて

◉第四章(宮野 由梨香)
光瀬龍『百億の昼、千億の夜』の彼方へ

第三部 SFジャンルをどう語るか
序文(巽 孝之)

◉第五章(礒部 剛喜)
国民の創世再び―第四次世界大戦下のハインライン『宇宙の戦士』

◉第六章(岡和田 晃)
「未来学」批判としての「内宇宙」
―山野浩一による『日本沈没』批判からフェミニスト・ディストピアまで

◉第七章(横道 仁志)
バリー・ヒューガート『鳥姫伝』論―断絶に架かる一本の橋

第四部 SFとテクノロジーをどう語るか
序文(巽 孝之)

◉第八章(ドゥニ・タヤンディエー)
荒巻義雄「柔らかい時計」―シュルレアリスムとナノテクノロジーのイマジネーション

◉第九章(海老原 豊)
生成AIは作者の夢を見るか?―グレッグ・イーガン『ゼンデキ』の作者機能

◉第十章(鼎 元亨)
ナガサキ生まれのミュータント―ペリー・ローダン・シリーズを中心に

第五部 現在SFをどう語るか
序文(巽 孝之)

◉第十一章(渡邊 利道)
エキセントリックな火星―倉田タカシ試論

◉第十二章(関 竜司)
藤本タツキ『チェンソーマン』とZ世代―再帰的モダニズムと〈器官なき身体〉の肖像
――――
◉終章(荒巻 義雄)
六〇年代からの証言―あとがきに代えて

索引
英文イントロダクション Takayuki Tatsumi

著者プロフィール

荒巻 義雄  (アラマキ ヨシオ)  (著/文 | 編集

1933年小樽市生まれ。早稲田大学で心理学、北海学園大学で土木・建築学を修める。日本SFの第一世代の主力作家の一人。1970年、SF評論『術の小説論』、SF短編『大いなる正午』で「SFマガジン」(早川書房)デビュー。以来、執筆活動に入り現在に至る。単行本著作数180冊以上(文庫含まず)。1990年代の『紺碧の艦隊』(徳間書店)『旭日の艦隊』(中央公論新社)で、シミュレーション小説の創始者と見なされている。1972年、第3回星雲賞(短編部門)を『白壁の文字は夕陽に映える』で受賞2012年、詩集『骸骨半島』で第46回北海道新聞社文学賞(詩部門)2013年度札幌芸術賞受賞2014年2月8日~3月23日まで、北海道立文学館で「荒巻義雄の世界」展を開催。2014年11月より『荒巻義雄メタSF全集』(全7巻+補巻/彩流社)を刊行。2017年には『もはや宇宙は迷宮の鏡のように』(彩流社)を満84歳で書き下ろし刊行。2019年、北海道文学館俳句賞・井手都子記念賞、伝奇ロマン復活第一弾『有翼女神伝説の謎』(小鳥遊書房)を刊行(続編『高天原黄金伝説の謎』『出雲國 国譲りの謎』)。『SFする思考』で第43回SF大賞受賞・現在も生涯現役をモットーに、作家活動を続けている。

巽 孝之  (タツミ タカユキ)  (著/文 | 編集

1955年東京生まれ。1987年、コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。 1989年より慶應義塾大学文学部英米文学専攻助教授、 1997年より教授、 2021年の定年退職に伴い名誉教授。 2022年 1月より慶應義塾ニューヨーク学院第10代学院長。日本英文学会理事・監事、アメリカ学会理事、日本アメリカ文学会第 16代会長、日本ポー学会第2代会長、日本メルヴィル学会副会長、三田文学会理事を歴任。 1987年、北米批評誌 Science Fiction Eye編集委員。以後、米国学術誌Science-Fiction Studies(編集顧問 [1994年-])、Para*Doxa(編集顧問 [1995年-])、Journal of Transnational American Studies(編集委員 [2008年-])、University of Minnesota Pressの現代日本文学翻訳 “Parallel Futures”シリーズ(編集顧問 [2014年-])などで活動。 MLA、日本ペンクラブ、日本学術会議連携会員。
 日本 SF作家クラブでは日本SF評論賞創設準備委員会委員長(2003年~ 2005年)、世界 SF大会Nippon2007対策委員会委員長(2005~2007年)、第二回国際 SFシンポジウム実行委員長( 2012~2013年)を歴任。
代表的単著に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房、1988年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『現代 SFのレトリック』(岩波書店、1992年)、『ニュー・アメリカニズム―米文学思想史の物語学』(青土社、1995年度福沢賞;増補新版 2005年、増補決定版 2019年)、『「2001年宇宙の旅」講義』(平凡社、 2001年)、『リンカーンの世紀』(青土社、 2002年、増補新版 2013年)、『モダニズムの惑星』(岩波書店、 2013年)、『パラノイドの帝国』(大修館書店、 2018年)、Full Metal Apache: Transactions between Cyberpunk Japan and Avant-Pop America (Duke UP, 2006 , The 2010 IAFA [International Association for the Fantastic in the Arts] Distinguished Scholarship Award)、Young Americans in Literature: The Post-Romantic Turn in the Age of Poe, Hawthorne and Melville (Sairyusha, 2018)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。