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スイート・スイート・クラシック 三浦 裕子(著) - アルテスパブリッシング
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スイート・スイート・クラシック (スイート スイート クラシック) 洋菓子でめぐる音楽史 (ヨウガシデメグルオンガクシ)

芸術
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四六変形判
縦182mm 横128mm
148ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-86559-235-1   COPY
ISBN 13
9784865592351   COPY
ISBN 10h
4-86559-235-0   COPY
ISBN 10
4865592350   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2021年4月25日
書店発売日
登録日
2021年3月22日
最終更新日
2023年12月10日
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紹介

ひとくち味わえば、音と味と歴史が響きあう──
名曲と洋菓子にまつわる物語を、美しい写真とエッセイで紹介する甘美な一冊。
鈴木優人さん(指揮者、チェンバロ奏者)、木村成克さん(パティシエ)推薦!

“読むだけで味覚・聴覚が刺激され、創造的なインスピレーションが湧きだす”
──鈴木優人さん(指揮者、チェンバロ奏者)

“私たち菓子職人にとってのバイブルのひとつに”
──木村成克さん(千歳烏山「ラ・ヴィエイユ・フランス」パティシエ)

洋菓子の歴史はヨーロッパの歴史、そして芸術の歴史とも密接に関連しています。
ある時代、ある場所で洋菓子が生まれ流行したとき、音楽の世界でもかならず大きなうねりが起こっています。
本書はクラシック音楽の歴史をたどりながら、作曲家や名曲の生まれた背景と洋菓子にまつわる物語を、美しいカラー写真と17篇のエッセイとで紹介した甘美な一冊。
巻末にはレシピも掲載しています。

著者は福岡市で長年お菓子教室を主宰し、研究熱がこうじて九州大学大学院の門を叩き、
「バウムクーヘンの比較文化史的考察」という論文で博士号も取得したお菓子研究家です。

ご存知でしたか? 音楽と洋菓子の秘められた関係──
ヘンリー8世作と伝えられる《グリーンスリーヴズ》と彼が独り占めしようとした英国菓子「メイズ・オヴ・オナー」、
贅沢な素材をふんだんに使った「トローネ」とヴェネツィアに暗躍したヴィヴァルディ。
ピアノの名匠リストとスター・シェフ、カレームが活躍したロスチャイルド家のサロンで生まれた「シャルロット」……。

鈴木優人さん(指揮者・チェンバロ奏者)
「音楽とスイーツの幸せな結婚(マリアージュ)!
 お菓子と音楽、そして歴史を多角的にひもとく本書は、
 読むだけで味覚・聴覚が刺激され、創造的なインスピレーションが得られる一冊。
 バロック音楽もたくさん登場、うれしいかぎり」

木村成克さん(千歳烏山「ラ・ヴィエイユ・フランス」パティシエ)
「菓子職人が伝統菓子にノスタルジーを感じるように、
 音楽家はクラシック音楽にあこがれを感じるのかもしれません。
 私たち菓子職人にとっても興味深い歴史エピソードが満載の本書は、
 これから私のバイブルのひとつになることでしょう」

目次

  はじめに

01 中世の香り
  《教皇マルチェルスのミサ》とカスタニャッチョ

02 ヘンリー8世の純情
  《グリーンスリーヴズ》とメイズ・オヴ・オナー

03 17世紀のイングランド
  ──イタリア的でもなく、フランス的でもなく
  ヘンリー・パーセルとトライフル

04 ヴェネツィアのバロック──人生とお菓子
  ヴィヴァルディとトローネ

05 「もてなし」としての音楽とお菓子
  テレマンとバウムクーヘン

06 大作曲家と新しい飲みもの
  バッハとコーヒー
  ヘンデルと紅茶
  スカルラッティとチョコレート

07 家柄でもなく、財力でもなく
  ──19世紀帝政時代のパリ社交界で必要なもの
  リストとシャルロット

08 ヴィクトリア朝の残り香
  エルガーとヴィクトリア・サンドウィッチ・ケーキ

09 ノスタルジアとしての森
  フンパーディンクと黒い森のケーキ

10 劇場とホテルがタッグを組んだセールス・プロモーション
  メルバとピーチ・メルバ

11 ご当地菓子を麗しきバレリーナで売りこむ
  パヴロワとパヴロワ

12 音楽の都、お菓子の都ウィーン
  ザッハートルテ
  エステルハージ・シュニッテン
  リンツァートルテ

13 アメリカのフロンティア精神
  フォスターとクッキー

14 フランスのなかのスペイン
  ラヴェルとガトー・バスク

15 1920年代のニューヨークのエネルギー
  《ラプソディ・イン・ブルー》とチーズケーキ

16 心の扉を叩くソナタとマドレーヌ
  ──『失われた時を求めて』
  フォーレとマドレーヌ

17 詩人の心象を支えたお菓子
  北原白秋とカステラ

  おわりに
  RECIPE
  参考文献

前書きなど

はじめに

 クラシック音楽とお菓子には似たところがある、とつねづね感じてきました。
 生演奏も、お菓子の味わいも、その場かぎりの刹那のもの。もちろん楽譜やレシピであるていど再現はできますが、演奏家やお菓子職人が違えば、味わいも変わりますし、同じ人であっても、時や場合に応じて表現は変化するものです。
 どちらも、生きていくために必要不可欠なものではないかもしれないけれど、ともに強く豊かな心を育み、人生の喜びや悲しみ、苦しさや楽しさをしっかりと受けとめるための助けになります。
 そして教会、王侯貴族、市民社会と、時代や地域によってその舞台は移り変わっても、そこに集う人々の音楽とお菓子に寄せる思いが、その魅力を今日のわたしたちに伝えてくれました。
 ならば、音楽とお菓子の交わるところに目を向けてみたら、音楽好きにもお菓子好きにも新しい楽しみをお届けできるのではないか──そんな思いから生まれたのがこの本です。
 本書が、音楽に潜んでいるお菓子の気配、お菓子の中に埋もれた音楽の記憶に思いをはせるきっかけとなればと願っています。

著者プロフィール

三浦 裕子  (ミウラ ユウコ)  (

1953年、福岡生まれ。お菓子教室Sweets & Table主宰。高校時代、故・林りり子氏のもとでフルートを学ぶが、レッスン3回目にしてその厳しさについていけず挫折。お菓子の研修でウィーンを訪れたさい、国立歌劇場の立ち見席で連日オペラとバレエを観て以来、舞台芸術に魅了されている。また表千家の茶の湯に長く親しみ、和菓子の歴史についても学んでいる。「劇場は癒しの場」で2001年に第11回日本ダンス評論賞入賞。著書に『うれしいお菓子、せつないお菓子』(東京書籍、2006)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。