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宮沢賢治の動物誌
キャラクターを織り上げる
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年2月20日
- 書店発売日
- 2025年2月20日
- 登録日
- 2024年12月23日
- 最終更新日
- 2025年2月17日
紹介
『注文の多い料理店』のネコや『セロ弾きのゴーシュ』の愉快な動物たちを筆頭に、クマ、キツネ、タヌキ、カエルと、宮沢賢治が創作した童話群「イーハトーブ童話」にはさまざまな動物が登場する。日本古来の伝統的な動物観とヨーロッパ由来の新しい動物観の交差で生み出された動物たちは、賢治文学、そして日本文学でどのような意味をもつのか。
種としての動物の生態を紹介することに始まり、ヒトが彼らに向けてきたまなざし(動物観)の諸相、宗教や民間伝承に現れる動物の姿などを解きほぐし、さらに動物を扱う日本の古典文学や西洋文学を縦横に読み解く。そのうえでイーハトーブ世界に登場する動物のキャラクターを横断的に分析して、宮沢賢治が紡ぎ出した独自の動物観を浮き彫りにする。
動物とともに作品世界を旅してイーハトーブ童話のルーツを探る、新しい切り口の賢治文学への招待状。
目次
まえがき――イーハトーブ童話のキーアニマルたち
第1章 フクロウ――鳥社会の日陰者
1 見た目は賢く、視野は狭い
2 失われた神性
3 境界を超える鳥、嫌われるフクロウ
4 悪禽のワケ
5 フクロウと月と罪
第2章 クマ――唯一の対抗者
1 恐ろしさと愛らしさ
2 愛嬌の移入
3 タブーとマタギ
4 信仰から管理へ
5 拮抗する力
第3章 キツネ――本能にあらがう嘘つき
1 キツネを愛しすぎる日本人
2 陰陽五行説と狐信仰
3 お稲荷さんではない
4 化かすキツネと化かさないキツネ
5 新時代の到来と世代交代
6 だます本能を克服せよ
第4章 タヌキ――私腹を肥やす横着者
1 日本の特産種
2 キツネ以外の化かすもの
3 キツネとキャラ被り
4 無限に膨らむ腹
5 待ち構えるから、目立たない
第5章 ネズミ――小さな簒奪者
1 注目されつづける動物
2 〈小〉ざかしい弱者
3 家ネズミと野ネズミ
4 病原菌の媒介者
第6章 アリ――近代社会の代表者
1 小さき他者、信用される目
2 太陽コンパスの発見
3 アリ学の発展と兵隊イメージの定着
第7章 カエル――迫害される芸術家
1 岩手県の夏と繁殖期
2 避けられたヒキガエル
3 醜い嫌われ者
4 陰を代表する虫
5 独自の視点で世界を見る
第8章 ネコ――世界を泳ぐ自由なもの
1 山猫と飼いネコ
2 狡猾と学問的優秀性
3 生物からの解放
4 風から生まれ、風に帰る
読書案内
あとがき――レイヤーとしての動物観
上記内容は本書刊行時のものです。