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宮沢賢治の動物誌 神田 彩絵(著) - 青弓社
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宮沢賢治の動物誌 (ミヤザワケンジノドウブツシ) キャラクターを織り上げる (キャラクターヲオリアゲル)

文芸
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ16mm
重さ 264g
256ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7872-9278-0   COPY
ISBN 13
9784787292780   COPY
ISBN 10h
4-7872-9278-1   COPY
ISBN 10
4787292781   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年2月20日
書店発売日
登録日
2024年12月23日
最終更新日
2025年2月17日
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紹介

『注文の多い料理店』のネコや『セロ弾きのゴーシュ』の愉快な動物たちを筆頭に、クマ、キツネ、タヌキ、カエルと、宮沢賢治が創作した童話群「イーハトーブ童話」にはさまざまな動物が登場する。日本古来の伝統的な動物観とヨーロッパ由来の新しい動物観の交差で生み出された動物たちは、賢治文学、そして日本文学でどのような意味をもつのか。

種としての動物の生態を紹介することに始まり、ヒトが彼らに向けてきたまなざし(動物観)の諸相、宗教や民間伝承に現れる動物の姿などを解きほぐし、さらに動物を扱う日本の古典文学や西洋文学を縦横に読み解く。そのうえでイーハトーブ世界に登場する動物のキャラクターを横断的に分析して、宮沢賢治が紡ぎ出した独自の動物観を浮き彫りにする。

動物とともに作品世界を旅してイーハトーブ童話のルーツを探る、新しい切り口の賢治文学への招待状。

目次

まえがき――イーハトーブ童話のキーアニマルたち

第1章 フクロウ――鳥社会の日陰者
 1 見た目は賢く、視野は狭い
 2 失われた神性
 3 境界を超える鳥、嫌われるフクロウ
 4 悪禽のワケ
 5 フクロウと月と罪

第2章 クマ――唯一の対抗者
 1 恐ろしさと愛らしさ
 2 愛嬌の移入
 3 タブーとマタギ
 4 信仰から管理へ
 5 拮抗する力

第3章 キツネ――本能にあらがう嘘つき
 1 キツネを愛しすぎる日本人
 2 陰陽五行説と狐信仰
 3 お稲荷さんではない
 4 化かすキツネと化かさないキツネ
 5 新時代の到来と世代交代
 6 だます本能を克服せよ

第4章 タヌキ――私腹を肥やす横着者
 1 日本の特産種
 2 キツネ以外の化かすもの
 3 キツネとキャラ被り
 4 無限に膨らむ腹
 5 待ち構えるから、目立たない

第5章 ネズミ――小さな簒奪者
 1 注目されつづける動物
 2 〈小〉ざかしい弱者
 3 家ネズミと野ネズミ
 4 病原菌の媒介者

第6章 アリ――近代社会の代表者
 1 小さき他者、信用される目
 2 太陽コンパスの発見
 3 アリ学の発展と兵隊イメージの定着

第7章 カエル――迫害される芸術家
 1 岩手県の夏と繁殖期
 2 避けられたヒキガエル
 3 醜い嫌われ者
 4 陰を代表する虫
 5 独自の視点で世界を見る

第8章 ネコ――世界を泳ぐ自由なもの
 1 山猫と飼いネコ
 2 狡猾と学問的優秀性
 3 生物からの解放
 4 風から生まれ、風に帰る

読書案内

あとがき――レイヤーとしての動物観

著者プロフィール

神田 彩絵  (カンダ サエ)  (

1996年、東京都生まれ。東京女子大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。専攻は日本近現代文学。論文に「宮沢賢治童話における〈クマ〉――他者として描くこと」(「東京女子大学日本文学」第118号)など。渋谷区立宮下公園で開催されたWedding Park 2100「Parkになろう」(2023年)でエッセー「豊かさは繋がること」を寄稿。

上記内容は本書刊行時のものです。