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ナチス・ドイツのクリスマス 桑原 ヒサ子(著) - 青弓社
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ナチス・ドイツのクリスマス (ナチスドイツノクリスマス) ナチス機関誌「女性展望」にみる祝祭のプロパガンダ (ナチスキカンシジョセイテンボウニミルシュクサイノプロパガンダ)

歴史・地理
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ18mm
重さ 397g
280ページ
並製
定価 3,800円+税
ISBN
978-4-7872-2105-6   COPY
ISBN 13
9784787221056   COPY
ISBN 10h
4-7872-2105-1   COPY
ISBN 10
4787221051   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0020  
0:一般 0:単行本 20:歴史総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年12月11日
書店発売日
登録日
2024年9月18日
最終更新日
2024年12月6日
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紹介

官製女性雑誌「女性展望」の記事と写真を精読してナチスがゲルマン的祝祭と位置づけて民族主義を煽動したクリスマスを検証し、戦意高揚を企図して女性に銃後の役割を強要しながら女性の社会活動や家庭・家族のあり方を規制したプロパガンダの実態を分析する。

目次

はじめに

第1章 政治宣伝に利用されるドイツのクリスマスのはじまり――一八七〇年から一九三〇年代初めまで
 1 十九世紀市民階級の家族の祝祭としてのクリスマス
 2 戦争とクリスマス
 3 第一次世界大戦後の社会とクリスマス
 4 政党とクリスマス

第2章 民族文化史的プロパガンダとしてのクリスマス――キリスト教の祝祭とゲルマン民族の冬至祭
 1 国家統一を目指す十九世紀の愛国主義から二十世紀前半の民族主義へ
 2 教会との関係、青年運動との関係
 3 「女性展望」に掲載されたゲルマン文化と冬至祭の記事
 4 ゲルマン信仰のシンボル
 5 読者と編集部の女性たちの受け止め方を考える

第3章 家庭で祝うクリスマス
 1 どのようにクリスマスを祝うのか――中産階級にとってのクリスマス
 2 クリスマス飾りを準備する
 3 クリスマスプレゼントを用意する
 4 クリスマスのレシピ

第4章 社会的・政治的プロパガンダに利用されるクリスマス
 1 辺境地域の労働者家族への支援
 2 「みんなのクリスマス」――ナチ女性団、ドイツ女性事業団、ドイツ女子青年団、少女団の活動
 3 銃後の団結を促す「戦時のクリスマス」

おわりに

あとがき

ドイツ語対照表

関連年表

版元から一言

ナチス・ドイツは、宗教的祝祭のクリスマスさえも国家的なプロパガンダとして利用していた――。

ナチス時代に家庭ではクリスマスをどう祝っていたのか。そして、民族共同体の強化の一環としてクリスマスはどう使われ、第2次世界大戦以降はそれが戦時プロパガンダへとどのように接続していったのか。

ナチス・ドイツは、ヨーゼフ・ゲッベルス指導のもと、ラジオ、映画、新聞・雑誌、書籍などのあらゆる大衆メディアを使ってイデオロギー宣伝を軸にしたプロパガンダを展開した。その一環として刊行された官製女性雑誌「女性展望」の記事と写真から、プロパガンダとしてのクリスマスの実情を描き出す。

クリスマスというレンズを通して映し出される、ナチス・ドイツが理想として宣伝した女性の社会活動、家庭や家族のあり方、銃後の生活を緻密に分析する。そして、プロパガンダに巻き込まれ、戦時下の激流に生きる当時の女性たちの姿を丁寧にすくい取る。

著者プロフィール

桑原 ヒサ子  (クワハラ ヒサコ)  (

1953年、東京都生まれ。敬和学園大学名誉教授。専攻はドイツ文学、ドイツ現代文化。著書に『ナチス機関誌「女性展望」を読む――女性表象、日常生活、戦時動員』(青弓社)、共著に『時代を映す鏡としての雑誌――18世紀から20世紀の女性・家庭雑誌に表われた時代の精神を辿る』(日本独文学会)、『軍事主義とジェンダー――第二次世界大戦期と現在』(インパクト出版会)、論文に「女性雑誌『コンスタンツェ』Constanzeが伝える敗戦後のドイツ人女性――結婚、シングルマザー、就労、法律」(「人文社会科学研究所年報」第16号)、「ドイツ人女性の戦後――「零時」からの出発」(「人文社会科学研究所年報」第13号)など。

上記内容は本書刊行時のものです。