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バウムクーヘンの文化史 三浦 裕子(著) - 青弓社
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バウムクーヘンの文化史 (バウムクーヘンノブンカシ) パン・料理・菓子、越境する銘菓 (パン リョウリ カシ エッキョウスルメイカ)

歴史・地理
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ17mm
重さ 349g
216ページ
並製
定価 2,600円+税
ISBN
978-4-7872-2097-4   COPY
ISBN 13
9784787220974   COPY
ISBN 10h
4-7872-2097-7   COPY
ISBN 10
4787220977   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0020  
0:一般 0:単行本 20:歴史総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年12月20日
書店発売日
登録日
2022年11月11日
最終更新日
2023年1月26日
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書評掲載情報

2023-03-05 読売新聞  朝刊
評者: 池澤春菜(声優・作家・書評家)
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紹介

ユニークな形状のバウムクーヘンは、いつ歴史に登場して、どのように発展してきたのか。パンや料理、菓子の間で行きつ戻りつしながら形作られてきたプロセスを明らかにし、19世紀から20世紀の初頭にドイツで菓子の王と称されるまでになる歴史を照らす。

目次

まえがき

序 章 心棒に生地を付けて直火焼きする方法
 1 なぜバウムクーヘンなのか
 2 菓子の歴史研究の現状
 3 フリッツ・ハーン「バウムクーヘンの系譜」
 4 本書の構成とその概要

第1章 パンなのか、料理なのか、彷徨の時代
 1 第一期――オベリアスについて
 2 第二期は紐状の生地
 3 第三期――十六世紀の板状生地
 4 第四期――卵生地の出現
 5 完成一歩手前の第五期

第2章 バウムクーヘンの完成
 1 バウムクーヘンの完成前期
 2 バウムクーヘンの完成
 3 バウムクーヘンが内包するもの

第3章 日本での転成
 1 明治以降の洋菓子導入の軌跡
 2 本場の味から日本の味へ
 3 日本製バウムクーヘンがもたらしたもの

終 章 再び、串に生地を巻き付けて直火で焼く方法
 1 バウムクーヘンの味の変遷
 2 再び、串に生地を巻き付けて焼く方法

参考文献

あとがき

版元から一言

いま日本では、菓子店やコンビニなどで、様々な種類のバウムクーヘンを気軽に食することができる。中央に穴が空き、「年輪」に見立てられるユニークな形状のこの菓子は、いつ歴史に登場して、どのように発展してきたのだろうか。

ドイツでの文献をもとにパンや料理、菓子の間で行きつ戻りつしながら形作られてきたバウムクーヘンの来歴を明らかにし、19世紀から20世紀の初頭にドイツで菓子の王と称されるようになるプロセスについて考察する。さらに各時代のレシピや焼成法を史料から読み解きながら、当時の素材や形状、色、味についても丁寧に紹介する。加えて、第一次世界大戦を期にもちこまれてから現在まで、独自の発展を遂げた日本のバウムクーヘンにも光を当てる。

「パン職人と焼き菓子」「宴会料理との関係」「年輪の誕生」など、バウムクーヘンをめぐるエピソードをふんだんに織り込みながら、多くの人々に愛されるバウムクーヘンの歩みをたどる異色の文化史。歴史的に貴重なレシピの和訳や図版も多数所収。

著者プロフィール

三浦 裕子  (ミウラ ユウコ)  (

1953年、福岡県生まれ。1993年からお菓子教室Sweets & Table主宰。お菓子作りを教えるかたわら2011年に九州大学大学院比較社会文化学府修士課程に入学、13年に同学府博士課程後期に進学し、19年に同学府博士課程後期単位取得退学。博士(比較社会文化)。研究分野はお菓子の歴史、日本の洋菓子史。製菓の研修でウィーンを訪れた際、国立歌劇場の立ち見席で連日オペラとバレエを観て以来、舞台芸術に魅了されている。また表千家の茶の湯に長く親しむ。「劇場は癒しの場」で2001年に第11回日本ダンス評論賞入賞。著書に『うれしいお菓子、せつないお菓子――スウィーツ・セラピー』(東京書籍)、『スイート・スイート・クラシック――洋菓子でめぐる音楽史』(アルテスパブリッシング)など。

上記内容は本書刊行時のものです。