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銀の華 上 【復刻版】
男女郎苦界草紙
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2012年11月
- 書店発売日
- 2012年10月27日
- 登録日
- 2012年9月6日
- 最終更新日
- 2023年8月18日
書評掲載情報
2014-11-21 | Badi 2015年1月号 |
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重版情報
3刷 | 出来予定日: 2024-02-01 |
2刷 | 出来予定日: 2018-01-26 |
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紹介
時は明治39年、春。日本橋「月島屋」の主人、月島銀次郎は株でひと財産を築き、浅草、新吉原の遊郭で金にものを言わせて派手に遊んでいた。
しかし一年後、株の暴落とともに財産を失った銀次郎は借金を帳消しにしてもらう代わりに、「金華楼」という廓の用心棒となることとなる。
が、銀次郎に与えられた本当の役職とは、「男女郎」だった。銀次郎に科せられる数多の責め苦。やがて銀次郎は身も心も女郎へと堕ちていく──。
田亀源五郎の原点。男女郎が受ける責め地獄を描いたゲイ・SMコミック傑作長編を復刻!!
目次
序章 花雲(はなぐも)──007
第一章 蕾開(つぼみびらき)──081
第二章 木偶(でく)──151
第三章 枕語(まくらがたり)──215
銀の華 連載時扉絵コレクション──279
プロフィール──291
版元から一言
初めて読んだのは、2005年ころだったか。
物語では主人公、銀次郎がこれでもかと言わんばかりに散々に責められており、肉体的、精神的に延々と痛めつけられていくさまに「ま、まだやるんですか……」と腰が引けると同時に、作者である田亀源五郎氏の想像力に驚かされた。
責めにも、様々なバリエーションがある。たとえば、後手に縛られて石を抱かされたりとか、肉体的苦痛を主とした折檻のような責め。あるいは、何度気をやっても延々性器を嬲られ続ける快楽責め。そして、プライドをずたずたに切り裂くような精神的な責め。『銀の華』では上記すべての責めが形を変えて何度も銀次郎に襲いかかる。
また、ストーリーの面でも、多様な登場人物たちの感情が複雑に絡まり合い(結果、すべてが『銀、かわいそう……』に繫がっていくのだが)、900頁近くある長編だが、最後の最後まで銀次郎はある意味新鮮な苦境に陥っていく。
連載は約20年前にスタートし、初版の単行本は約10年前に「ジープロジェクト」から刊行された。初版の「あとがき」で田亀氏は本作を「愛着もひとしお深い作品だ」と述べている。
ゲイ・ポルノの枠には収まりきらない、いち男女郎が体験する本物の「生き地獄」をぜひ体験してみてください。自信をもってオススメします。[編集担当・高橋大輔]
上記内容は本書刊行時のものです。