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「特別の教科 道徳」が担うグローバル化時代の道徳教育 渡邉 満(編) - 北大路書房
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「特別の教科 道徳」が担うグローバル化時代の道徳教育 (トクベツノキョウカドウトクガニナウグローバルカジダイノドウトクキョウイク)

教育
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発行:北大路書房
A5判
220ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7628-2922-2   COPY
ISBN 13
9784762829222   COPY
ISBN 10h
4-7628-2922-6   COPY
ISBN 10
4762829226   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C0337  
0:一般 3:全集・双書 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年3月
書店発売日
登録日
2016年2月2日
最終更新日
2016年3月17日
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紹介

「道徳」の教科化という転換点にあって,批判的な議論に終始せず,今後求められる学校での道徳教育や授業のあり方を,理論的かつ実践的に追求。生徒自身が話し合い活動を通じて道徳的な判断力を高めていく授業実践へと繋げるため,討議倫理学など理論的枠組みを提供。

◆第1巻 執筆者一覧
坂越 正樹     広島大学 まえがき
渡邉 満      岡山大学大学院教育学研究科序章
上地 完治     琉球大学教育学部 第1章
鈴木 篤      大分大学教育福祉科学部 第2章
丸橋 静香     島根大学教育学部 第3章
平田 仁胤     岡山大学大学院教育学研究科 第4章
野平 慎二     愛知教育大学教育学部学校教育講座 第5章
渡邊 隆信     神戸大学大学院人間発達環境学研究科 第6章,あとがき,編者
小林 万里子    福岡教育大学 第7章
青栁 路子     茨城大学教育学部 第8章
大関 達也     兵庫教育大学大学院学校教育研究科 第9章
谷田 増幸     兵庫教育大学大学院 第10章
堺 正之      福岡教育大学 第11章
小川 哲哉     茨城大学教育学部 第12章
今川 美幸     兵庫県教育委員会 第13章

◆シリーズ「特別の教科 道徳」を考える 刊行開始!
シリーズ編者:渡邉 満,押谷由夫,渡邊隆信,小川哲哉
1 「特別の教科 道徳」が担うグローバル化時代の道徳教育
  https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784762829222
2 小学校における「特別の教科 道徳」の実践
  https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784762829277
3 中学校における「特別の教科 道徳」の実践
  https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784762829284

目次

 シリーズ刊行の辞
 はしがき

  序章 学校教育の基盤に位置づく道徳教育の課題
     ―グローバル化する現代社会において教育と道徳教育をどのように考えるか―
    
    1.はじめに
    2.教育と道徳教育の何が問題なのか
    3.学校教育の基本方略の見直しの必要性
    4.学校における道徳教育の意義
    5.道徳学習の新しい在り方


 第Ⅰ部 グローバル化する現代社会における道徳教育

  第1章 討議倫理学における「合意」の意義
    
    1.はじめに
    2.道徳教育における正しさの問題
    3.討議倫理学の意義―カントの立法の限界を超える―
    4.社会構成主義による討議倫理学への批判
    5.討議倫理学における「合意できない」ということの意味
    6.おわりに

  第2章 ポスト形而上学の時代における道徳教育
      ─ハーバーマスと価値多元化社会の道徳─

    1.はじめに
    2.道徳哲学や倫理学における道徳観の変遷
    3.ハーバーマスの討議倫理学
    4.価値多元化社会の道徳とハーバーマスの討議倫理学に基づく道徳教育
    5.討議倫理学に基づく道徳教育の課題

  第3章 承認論と道徳教育
      ―テイラーとハーバーマスの比較から―

    1.はじめに
    2.テイラーの承認論―人間の生における背景の重大性/コミュニタリズム―
    3.ハーバーマスの承認論―普遍的な人権尊重/リベラリズム―
    4.テイラーとハーバーマス―差異志向と普遍志向の相補性―
    5.道徳教育の原理―「差異の原理」/「平等の原理」―
    6.おわりに

  第4章 言語ゲームと道徳教育

    1.はじめに
    2.ウィトゲンシュタインの言語ゲーム論
    3.言語使用の規範性の習得
    4.ウィトゲンシュタイン哲学の含意
    5.おわりに

  第5章 公共性と道徳教育

    1.はじめに
    2.公共性の概念
    3.ハーバーマスにおける「公共性」概念
    4.アレントの「公共性」概念
    5.デューイにおける「公的なもの」の概念
    6.おわりに


 第Ⅱ部 学校におけるこれからの道徳教育

  第6章 道徳教育の歴史的展開と「特別の教科 道徳」
      ─道徳教育の目標を中心に─

    1.はじめに
    2.戦前の道徳教育
    3.戦後の道徳教育
    4.「特別の教科 道徳」の導入
    5.おわりに

  第7章 子どもの主体的な道徳学習の構想
      ─新学習指導要領が求める道徳教育の内容と方法─

    1.はじめに
    2.学校における道徳教育の指導内容
    3.現在や未来の生活につながる道徳学習
    4.議論する力を育てる道徳学習
 
  第8章 生命倫理と道徳

    1.はじめに
    2.学習指導要領・中学校道徳科における生命倫理の位置づけ
    3.生命倫理の主な課題
    4.道徳科でどのように生命倫理を取り上げていくか
    5.おわりに

  第9章 生き方を考える道徳教育の意義
      ─「偉人伝」をどう解釈するか─

    1.はじめに
    2.子どもの興味を喚起する道徳教育―伝記を活用した修身教授の問題点―
    3.理想的人間像の確立と伝記の教育学的構成―唐澤富太郎の道徳教育論―
    4.学習者の生き方を問う道徳教育―伝記教材「田中正造」の場合―
    5.おわりに

  第10章 道徳の時間から道徳科への転換
      ─その目標を踏まえた評価の在り方についての論点整理─

    1.はじめに
    2.道徳の時間から道徳科への転換
    3.道徳科の目標を手掛かりに―目標概念の基本的構造―
    4.道徳科における評価の記述を手掛かりに
    5.おわりに―道徳科の指導と評価の改善・充実を図るために―

  第11章 小中学校における道徳授業の多様な展開

    1.はじめに―道徳授業に期待されること―
    2.従来型道徳授業に対する批判の論点
    3.さまざまな道徳授業
    4.総合単元的学習としてのカリキュラムへの位置づけ

  第12章 高校における道徳教育の開発
      ─茨城県の事例を中心に─

    1.はじめに
    2.茨城県における高校道徳の導入の経緯と現状
    3.茨城県の道徳教育推進事業について
    4.討議型道徳授業の可能性
    5.おわりに

  第13章 道徳の授業で求められる教師の力量形成
      ―授業の参与観察とリフレクションを通して―

    1.はじめに
    2.道徳授業研究の概要
    3.授業場面での見取り―筆者の視点を通して―
    4.授業リフレクション―授業者の視点を通して―
    5.推進体制づくりと道徳の指導計画―道徳授業の充実のために―
    6.まとめにかえて―教員の力量形成としての道徳研究とは―

前書きなど

 今また,教育改革が行われ,道徳教育がその先頭に位置する。ここであり得るのは,改革を行うことに対する是か否かの選択ではない。考える必要があるのは,どのような改革の中身が必要かである。どのような道徳教育が求められるのか,どのような道徳の授業が必要なのかである。今すべきは,それを創造的に考えることではないか,というのが本書でのわれわれの思いである。
 だから,本書を含むシリーズは,道徳教育の教科化に際して,時代の課題や子どもたちの課題に焦点をおいて,それらの課題に取り組むことができる道徳教育,特に道徳授業の一つの新しい形を提案しようと企画された。その内容はこの四半世紀満を持して用意してきたものである。そのために本書は3巻本という形を取っている。第1巻は新しい時代の道徳教育と道徳授業の新しい方向を探って,教員養成及び教師教育のテキストあるいは参考図書となることを期している。第2巻と第3巻は,第1巻の理論的な枠組みを踏まえて,各々小学校と中学校における「特別の教科 道徳」(道徳科)の目標と方法を確認しながら,今日的な課題に応える道徳授業の実践を抱負に盛り込んでいる。
 その際,各巻のそれぞれの章では,新指導要領における内容項目の再編を念頭に置き,1時間1内容項目という従来の形にこだわらず,複数の内容項目にまたがる授業構成を積極的に採用し,2時間扱いの授業形態を取りながらじっくり話し合い,討論を行うことを大切にしている。また同時に,価値内容の学習にとどまらず,自己中心的な考え方,規範意識の低下,コミュニケーション能力の低さ,人間関係調整能力の弱さ,自尊感情の低さなどの,今日の子どもたちの諸課題に対応するために,児童生徒が主体的に考える学習に取り組み,実践的な力を獲得できるようにしている。そして,各授業はたんなる思いつきの寄せ集めにならないよう,学習や教育についての最新の議論や理論を導入して,現代社会を生きるために必要な力と生き方を育てる「問題解決的な学習」と「道徳授業にふさわしい評価」を組み込んだ授業となるよう努めている。
(「シリーズ刊行の辞」より一部引用)

著者プロフィール

渡邉 満  (ワタナベ ミツル)  (

渡邉 満(ワタナベ ミツル)
1950年 広島県に生まれる
1979年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得退学
現  在 岡山大学大学院教育学研究科教授,兵庫教育大学名誉教授(博士:教育学)
日本道徳教育方法学会会長
主著・論文
 近代教育の再構築 (共著) 福村出版 2002年
 生き生き「道徳の時間」 (共編著) 東京書籍 2002年
 新世紀・道徳教育の創造 (共著) 東信堂 2004年
 道徳の指導法 (共著) 玉川大学出版部 2005年
 道徳教育の可能性 (共著) 福村出版 2012年
 「いじめ問題」と道徳教育 ERP 2013年
 学校の道徳教育と道徳授業の可能性を拓く 教育哲学研究 第112号 2015年

押谷 由夫  (オシタニ ヨシオ)  (

押谷 由夫(オシタニ ヨシオ)
1952年 滋賀県に生まれる
1977年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期中途退学
現  在 昭和女子大学大学院教授、放送大学客員教授(博士:教育学)
日本道徳教育学会会長、「小さな親切運動」本部顧問
主著・論文
 総合単元的道徳学習論の提唱 文溪堂 1995年
新しい道徳教育の理念と方法 東洋館出版社 1999年
「道徳の時間」成立過程に関する研究 東洋館出版社 2001年
道徳性形成・徳育論 放送大学教育振興会 2011年
 道徳の時代がきた (共編著) 教育出版 2013年
 教育の時代をつくる(共編著)教育出版 2014年
新教科道徳はこうしたら面白い(共編著)図書文化社 2015年

渡邊 隆信  (ワタナベ タカノブ)  (

渡邊 隆信(ワタナベ タカノブ)
1967年 兵庫県に生まれる
1996年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得退学
現  在 神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授(博士:教育学)
主著・論文
教育コミュニケーション論―「関わり」から教育を問い直す―(共著) 北大路書房 2011年
ドイツ 過去の克服と人間形成(共著) 昭和堂 2011年
教員養成スタンダードに基づく教員の質保証―学生の自己成長を促す全学的学習支援体制の構築―(共編著) ジアース教育新社 2012年
教員養成と研修の高度化―教師教育モデルカリキュラムの開発にむけて―(共編著) ジアース教育新社 2014年
ドイツ自由学校共同体の研究―オーデンヴァルト校の日常生活史― 風間書房 2016年

小川 哲哉  (オガワ テツヤ)  (

小川 哲哉(オガワ テツヤ)
1958年 北海道に生まれる
2005年 広島大学大学院 教育学研究科教育人間科学専攻博士課程後期 修了
現  在 茨城大学大学院教育学研究科教授(博士:教育学)
     日本道徳教育方法学会理事,茨城県道徳教育推進委員会委員長
主著・論文 
フリットナー民衆教育思想の研究―ドイツ青年運動から民衆教育運動へ― 青簡舎 2008年
道徳教育の可能性―徳は教えられるか―(共著) 福村出版 2012年
二つの学びが新生する公立学校―茨城町立青葉中学校の誕生―(共編著) 協同出版 2014年
主体的な<学び>の理論と実践―「自律」と「自立」を目指す教育 青簡舎 2014年

上記内容は本書刊行時のものです。