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ストラスブールのまちづくり ヴァンソン藤井 由美(著/文) - 学芸出版社
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ストラスブールのまちづくり (ストラスブールノマチヅクリ) トラムとにぎわいの地方都市 (トラムトニギワイノチホウトシ)

社会一般
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発行:学芸出版社
A5判
200ページ
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-7615-2518-7   COPY
ISBN 13
9784761525187   COPY
ISBN 10h
4-7615-2518-5   COPY
ISBN 10
4761525185   COPY
出版者記号
7615   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2011年9月
書店発売日
登録日
2016年1月30日
最終更新日
2016年1月30日
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紹介

フランスを代表する環境都市、欧州の元気な地方都市としてドイツ・フライブルクと並び称せられ、世界中から視察が絶えないストラスブール。優れたデザインのトラムに代表される総合的な都市交通政策によってまちの活性化を実現した取組の背景にはどのような考え方があったのか?「人が住みたくなるまちづくり」の全貌を紹介。

目次

はじめに
1章 にぎわう環境都市・ストラスブール
1 歩いて楽しいトラムのまち
ストラスブールってどんなまち?/ライン河の向こうはドイツ/ストラスブールの複雑な歴史/欧州機関が集中するストラスブール/歩いてドイツに渡れる橋と素晴らしいライン河岸公園/活気あふれるまちなかの歩行者天国/国際大学都市としてのストラスブール/新しいまちの顔―便利で美しいトラム/自転車利用でもパイオニア
2 ストラスブールも少し前まではクルマ社会だった
衰退する路面電車/「車が多くなりすぎる」と「車を排除してしまう」/フランス人と車
3 トラムへの転換
車中心のまちづくりの見直し/6年ごとにトラムが完成するフランスの地方自治体/今ではフランス22都市でトラムを運行/車と共生する「マルチモーダル」な時代へ/ストラスブールの転換/トラムか無人運転地下鉄か/ストラスブールの先見性/フランス社会におけるまちづくりの課題と交通権
2章 トラムの導入と発展
1 トラム導入が決まるまで―トロットマン元市長インタビュー
マニフェストにトラムを掲げて当選/初代のトラム選択は波乱続き/商店街はトラムに反対
2 総合的な交通政策のもと次々とトラムを導入
5年で最初のA線が開通/A線の成功をふまえてB線工事へ/政権が代わっても工事は続く/トラムを受け入れた市民
3 ストラスブールのトラムの特徴と沿線のまちづくり
まちと調和するバリアフリー車両/トラムの乗り方と料金体系/インターモーダリティとパーク・アンド・ライド/自動車の迂回政策と走行規制/都心の路上駐車スペースを削減/都心の住民と商店への配慮/事故と障害者への配慮/アートを楽しむトラムの駅と沿線の景観整備/トラムと空間設計
4 トラムを運営するしくみと財源
フランスの地方自治のしくみ/トラムの事業主体はストラスブール都市共同体(CUS)/トラムを実際に運営するストラスブール交通公社(CTS)/地方自治体の財源/トラムの財源と交通税/トラムをめぐる法規制/都市交通計画(PDU)とは?/ストラスブールの都市交通計画
5 合意形成の手法「コンセルタシオン」とは?
コンセルタシオンの定義/コンセルタシオンの法的背景/コンセルタシオンのプロセス/ストラスブールのコンセルタシオンの歴史/市民の声
6 行政からみたトラム―マルク元トラム局長インタビュー
トラムにたずさわって20年/トラム局は専門家集団/工事はどのように進むのか/トラムプロジェクトに反対する市民/トラム計画で市民直接投票を決して行わない理由/なぜフランスではトラム経営は赤字でもいいのか/トラム導入をまちづくりの起爆剤にする
Column トラムの導入は大気汚染防止に効果があったか
3章 トラムを軸にしたまちづくり
1 トラムを軸にした大型都市整備プロジェクト
「寒くて暗い」イメージだったアルザス/行政主導の大型プロジェクト/空港へのアクセス整備/中央駅の歴史的大改造/都心部広場の整備/トラムの延伸
2 明るく魅力的なまちへの再生
ケラー前市長インタビュー―トラム工事の差し止めと沿線の社会的不安地区の整備/ストラスブール市の文化予算の割合は24%!―パイヨー市議インタビュー/マルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)にみるまちおこし戦略と経済効果
3 トラムの商店街への波及効果
「シャッター通り」が存在しない理由/人口と雇用の増加
4 トラムを補完する交通まちづくり
フランス初のカーシェアリング事業/カーシェアリング事業創始者へのインタビュー―まったくエコでなかった一市民がカーシェアリング活動にたずさわるまで/低炭素社会実現に向けての100台のプラグ・イン・ハイブリッド車社会実験/フランスで一番早かったストラスブールの自転車政策/自転車の利用状況
Column フランスのまちづくりをめぐる法制度―美しいまちは誰がつくるのか
4章 環境都市のトップランナーとして
1 リス現市長インタビュー―これからのストラスブール
まちのデモクラシーを謳う新市長/コンパクトシティとエコシティ構想/欧州都市を目指すストラスブール/トラム導入成功の秘訣―自治体の高度な政治判断と地方分権
2 ローカルデモクラシーの深化
「市民のためのまちづくり」に大切なローカルデモクラシー/実地体験型協議を行った「シャトー広場の用途変更プロジェクト」
3 コンパクトシティへの取り組み
フランスの環境政策の基本をなすグルネル法/エコシテ・エコカルティエ計画―ユンド市議インタビュー
4 これからのストラスブールの交通政策
モビリティと交通局長・メヌトー氏インタビュー/フランスとストラスブールの今後の交通政策の動き
Column フランス社会に根付く「アソシアシオン」
5章 住みたいまちをつくる
1 フランス人の生活観と自然観
フランス人のエコライフ/自然と環境保護に向き合うフランス人の生活態度
2 地方のまちづくりを支えるもの
アルザスに帰ってくる人たちの地元愛/みんなが住みやすいコンパクトシティ/ストラスブールでトラム導入と都心活性化が成功した理由/日本のこれから

おわりに

著者プロフィール

ヴァンソン藤井 由美  (ヴァンソンフジイ ユミ)  (著/文

大阪外国語大学卒業。ヨーロッパ滞在30年(内フランス25年)の異文化コンサルタント。日欧異文化マネジメント研修や異文化間のビジネスコミュニケーション研修の講師を務める。ストラスブール市には1998年から2009年まで居住。日本環境省「環境にやさしい公共交通調査」のフランス・コーディネーターを務めるなど、トラム関係の視察受入業務に多数関わる。監訳書『ほんとうのフランスがわかる本』(原書房、2011年)

上記内容は本書刊行時のものです。