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「人新世」時代の文化人類学の挑戦 大村敬一(著/文 | 編集) - 以文社
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「人新世」時代の文化人類学の挑戦 (ジンシンセイジダイノブンカジンルイガクノチョウセン) よみがえる対話の力 (ヨミガエルタイワノチカラ)

社会科学
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発行:以文社
A5判
464ページ
価格 4,800円+税
ISBN
978-4-7531-0381-2   COPY
ISBN 13
9784753103812   COPY
ISBN 10h
4-7531-0381-1   COPY
ISBN 10
4753103811   COPY
出版者記号
7531   COPY
Cコード
C0010  
0:一般 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年12月25日
書店発売日
登録日
2023年10月25日
最終更新日
2024年1月5日
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紹介

近代化の網の目からこぼれ落ちる、過剰なる他者たちの営みから、いかに人類の想像力の可能性を見出すか――。

総勢12名の人類学者が対話・インタビュー形式で「人新世」時代を語る、最新の研究動向に迫る論集。

近代のプロジェクトが推し進めてきたグローバル・ネットワークは、地球全体を覆い尽くすまでに拡大した今日。それは、もはや地球の存在そのものが危ぶまれる、「人新世」時代へと突入したと呼ばれるようになった。
このような21世紀初頭の時代において、人類のさまざまな文化のあり方をつぶさに研究してきた文化人類学もまた、大きな岐路に立たされている。文化人類学という学問が、80億人に達した人類について、その過去と現在を問い、その未来の限界と可能性を探究するという壮大な規模の問題を扱う実践である以上、その担い手である人類学者の立場も関心も見解も多様にならざるをえないだろう。
本書は、こうした豊かな多様性を孕みつつ共通の感性でゆるやかにつながれた文化人類学という学問の実情をできる限りそのままに提示する試みた、文化人類学者たち自身による文化人類学という学的実践の実験的な民族誌である。
 対話の形式で紡がれる本書は、現在進行中の文化人類学の実践の目的、対象、方法、意義などの一端が、地域・フィールドを異にする文化人類学者たち自身によってさまざまに語られると同時に、問答を応酬しながら相互に触発し合うことで、新たなパースペクティヴの予感を宿しながら未来の可能性を孕む種子や胚を懐胎してゆく姿を提示していく。

目次

はじめに
序 章 「人新世」時代の文化人類学の挑戦(大村敬一)

第Ⅰ部 グローバル・ネットワークの外部からの挑戦
第1章 多重に生きる ―― カナダ・イヌイトの挑戦(大村敬一)
第2章 先住民運動の挑戦 ―― 新たな政治制度を目指して(深山直子)
第3章 アナーキズム社会の挑戦 ―― マダガスカルのヴェズの戦術の可能性(飯田卓)

第Ⅱ部 変質しゆくグローバル・ネットワーク
第4章 科学技術と気候変動の人類学――近代の「自然/人間」の二元論の再考(森田敦郎)
第5章 グローバル・エコノミーの隙間からの挑戦(中川 理)
第6章 プラネタリーヘルスの挑戦 ――「人新世」時代の医療と公衆衛生(モハーチ ゲルゲイ)

第Ⅲ部 変質しゆく人類 ―― 非人間との出会い
第7章 災害の人類学 ―― 近代を凌駕する他者の力に向き合う(木村周平)
第8章 人類の可変性 ―― 非人間とのもつれ合いのなかで(モハーチ ゲルゲイ/久保明教)

第Ⅳ部 人類の創造力の可能性
第9章 芸術 ―― 「仮構作用」の創造力(中谷和人)
第10章 日常に潜む「生きる力」 ―― 人類社会の根っこにある宗教(土井清美)
第11章 進化史のなかの人類 ―― 人類の創造性と可変性の進化史的基盤(入來篤史/河合香吏)

終 章 人類と地球の未来―― 多様性の苗床になる(大村敬一)

著者プロフィール

大村敬一  (オオムラケイイチ)  (著/文 | 編集

放送大学教養学部教授。主な著書に『カナダ・イヌイトの民族誌:日常的実践のダイナミクス』(大阪大学出版会、2013年)、主な共編著に『「人新世」時代の文化人類学』(放送大学教育振興会、2020年)、The Word Multiple: The Quotidian Politics of Knowing and Generating Entangled Worlds(Routledge, 2018)、主な訳書に、フランツ・ボアズ『プリミティヴ アート』(言叢社、2011年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。