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日本オーラル・ヒストリー研究 第20号
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2024年10月31日
- 書店発売日
- 2024年11月7日
- 登録日
- 2024年10月17日
- 最終更新日
- 2024年11月5日
紹介
特集1は十分な聞き書きが行われて来なかった沖縄の戦後、米軍占領期の体験をどう聞き、どう書くのかについて研究者の実践を紹介し可能性を検討する。特集2は日本生まれの世代がいまなぜ自ら中国残留婦人三世・四世と名乗るのか、その意味と意義を問う。
目次
〈特集1〉沖縄占領体験をどう聞き、どう書くのか
特集にあたって[謝花直美]
「小さな声」と出合う――新聞はいかに戦後史を書くのか[謝花直美]
〈沖縄経験〉と表象文化/記録と表現のあいだ――1950年代沖縄における戦記・映像・文芸[小屋敷琢己]
琉球・沖縄の歴史と文化の脱植民地的研究方法論――パフォーマンス・アート・ライフ[池原エリコ]
コメント:沖縄現代史における資料のかたち、そして、「場所」の持つ意味[若林千代]
〈特集2〉いま中国残留婦人三世・四世と名乗るということ――その意味と意義を問う
はじめに――特集2によせて[蘭信三]
「過ぎ去らない過去」を手繰り寄せる――中国残留婦人三世という「自己」を生き直す[山崎哲]
輻輳するアイデンティティ――「華僑の私」が「中国残留婦人四世」と名乗るということ[森川麗華]
コメント1:家族で再経験するルーツへの問い[田中はるか]
コメント2:なぜかれらは「中国残留日本人三世・四世」と名乗るのか[伊吹唯]
投稿論文
沖縄戦体験の聞き書きの方法の形成と変遷――「聞き手」の記録活動に焦点をあてて[石川勇人]
ハワイの沖縄系人における四重意識[澤田聖也]
コロナ禍におけるコミュニティの変遷から読み解く持続的なウチナーンチュネットワークの形――北米ウチナーンチュ・ディアスポラのライフストーリーから[新川郁実]
〈加害〉と向き合うということ――長崎人権平和資料館をかたちづくる人々の実践の生成過程[小谷英里]
「帝国責任」をめぐる元日本軍兵士のライフストーリー――元韓国軍兵士によるアクティブ・インタビューを通じた相互理解の可能性[朴洸弘]
「自立」から「弱さから始まる協働性」へ――ホームレスの人々とともに働いた4人の社会観の変容に焦点を当てて[八鍬加容子]
行き来するストリートチルドレンの生活世界――タイ・チェンマイの事例から[長谷川愛]
在日ベトナム難民のライフストーリー――職場での言語使用・習得についての語りに焦点を当てて[林貴哉]
聞き書き資料
「ドヤ街」で育ち、育てるということ――横浜・寿地区出身の女性の語り[桑山碧実]
書評
金貞子証言、金賢善編集、セウムト企画、秦花秀訳・解説『韓国・基地村の米軍「慰安婦」――国家暴力を問う女性の声』[平井和子]
遠藤美幸著『悼むひと――元兵士と家族をめぐるオーラル・ヒストリー』[今野日出晴]
梅崎修・南雲智映・島西智輝著『日本的雇用システムをつくる 1945-1995――オーラルヒストリーによる接近』[塚田守]
奈倉京子著『中国の知的障害者とその家族――新しい社会性のエスノグラフィー』[山田富秋]
吉村さやか著『髪をもたない女性たちの生活世界――その「いきづらさ」と「対処戦略」』[青山陽子]
自著紹介
安岡健一監修、大阪大学日本学専修「コロナと大学」プロジェクト編『コロナ禍の声を聞く――大学生とオーラルヒストリーの出会い』[安岡健一]
久志隆子・橋本拓大共著『聞書・中城人たちが見た沖縄戦――津覇にゆかりのある人々を中心に』[久志隆子]
実践報告
JOHA企画ワークショップ「作品と現地を結ぶ」参加記[座間味希呼]
『日本オーラル・ヒストリー研究』投稿規定・執筆要領
上記内容は本書刊行時のものです。