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日本の戦時科学技術動員体制 水沢 光(著/文) -  吉川弘文館
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【利用不可】

日本の戦時科学技術動員体制 (ニホンノセンジカガクギジュツドウインタイセイ) 軍産学連携と研究助成の制度化 (グンサンガクレンケイトケンキュウジョセイノセイドカ)

歴史・地理
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A5判
262ページ
定価 9,000円+税
ISBN
978-4-642-03938-3   COPY
ISBN 13
9784642039383   COPY
ISBN 10h
4-642-03938-4   COPY
ISBN 10
4642039384   COPY
出版者記号
642   COPY
Cコード
C3021  
3:専門 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年11月20日
書店発売日
登録日
2024年9月7日
最終更新日
2024年11月7日
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紹介

現在も行われている科学・技術研究への国家的支援の淵源は、いかなるものであったか。アジア・太平洋戦争期における、航空分野での技術開発体制の構築や、学術研究助成の制度化過程に着目して、その実相を描き出す。基礎/応用研究の扱い、戦時下による対日技術封鎖の影響、助成対象となった学問領域などの分析から、日本の学術振興の特徴に迫る。

目次

 序章 先行研究と本書の課題
  はじめに
  第1節 本研究の目的と先行研究
  第2節 本研究の課題
  第3節 本書の構成

第Ⅰ部 戦時期の科学技術動員体制
 第1章 航空分野の戦時動員
  はじめに
  第1節 東京帝国大学航空研究所
  第2節 陸軍における航空兵力
  第3節 陸軍による研究体制「改革」構想
  第4節 中央航空研究所の設立
  第5節 東京帝国大学航空研究所での陸軍委託研究
  まとめ
 第2章 対日技術封鎖下の基礎研究シフト
  はじめに
  第1節 モラル・エンバーゴ
  第2節 モラル・エンバーゴへの日本側の対応
  第3節 アメリカの武器輸出と日本の依存
  第4節 対日技術・情報封鎖の強化
  第5節 独伊への軍事視察団の派遣(1941年)
  まとめ
 第3章 技術院設立と科学技術振興
  はじめに
  第1節 技術院の航空重点化
  第2節 技術院指導下での航空研究
  第3節 戦時研究の時期による変化―「航空機着氷防止ノ研究」の事例
  第4節 技術院指導下での航空研究機関整備計画
  第5節 航空研究機関の新設
  第6節 中央航空研究所の拡充
  まとめ

第Ⅱ部 研究助成の制度化と戦後への連続
 第1章 科学技術動員と軍産学の連携
  はじめに
  第1節 研究史―日本の科学技術動員
  第2節 軍産学連携の推進
  第3節 幅広い科学研究の振興
  第4節 プロジェクト型の研究開発
  第5節 一般国民からの発明募集
  まとめ
 第2章 科学研究費交付金の創設
  はじめに
  第1節 海外学術情報の流通状況
  第2節 科学振興調査会の設置と科学研究費交付金
  まとめ
 補論 文部省の科学論文題目速報事業と翻訳事業
  はじめに
  第1節 科学論文題目速報事業の立案
  第2節 事業開始後の反響
  第3節 電信から雑誌送付へ
  第4節 事業の終焉
  第5節 翻訳事業の立案と第1回の書籍選定
  第6節 第2回書籍選定以降
  第7節 米英による科学情報入手プログラム
  まとめ
 第3章 研究費の分野別割合にみる戦時と戦後の連続性
  はじめに
  第1節 日本学術振興会研究費―1933~44年度
  第2節 科学研究費交付金の創設―1939~43年度
  第3節 科学研究費交付金の性格変更―1944~45年度
  第4節 人文科学への助成対象拡大
  第5節 戦後の科学研究費交付金―1946~58年度
  第6節 戦時と戦後の連続性
  まとめ

 終章 本書の結論

著者プロフィール

水沢 光  (ミズサワ ヒカリ)  (著/文

1974年、東京都に生まれる。1998年、東京大学教養学部基礎化学科卒業。2004年、東京工業大学社会理工学研究科経営工学専攻博士課程修了、博士(学術)。現在、中央大学商学部兼任講師 ※2017年2月現在
【主要編著書】「日中戦争下における基礎研究シフト」(『科学史研究』51、2012年)、「日本学術振興会研究費と科学研究費交付金の分野別割合にみる戦時と戦後の連続性」(『科学史研究』53、2015年)

上記内容は本書刊行時のものです。