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出版者情報
ヴィゴツキーとルリヤが語る人間心理の歴史性
フロイト、パブロフを超えたロシアにおける新しい心理学の創造
- 初版年月日
- 2024年11月
- 書店発売日
- 2024年11月26日
- 登録日
- 2024年10月12日
- 最終更新日
- 2024年11月20日
紹介
フロイト心理学への賛否、パブロフ、ピアジェ理論への批判、トロツキーからの思想的影響、そしてフィールド研究・言語研究を通じて、二人が構築しようとした新しい心理学とは。
目次
第1章 フロイトを読むヴィゴツキーとルリヤ――二人の心理学研究前夜
1 ロシアにおけるフロイト精神分析学の受容とその広がり
2 ヴィゴツキーとルリヤの精神分析に対する姿勢
3 ヴィゴツキーとルリヤのフロイト『快原理の彼岸』への序文
4 ロシアにおける精神分析研究の凋落
第2章 新しい心理学の出発――ヴィゴツキーの「心理学の危機の歴史的意味」
1 一般科学の構築を目指して
2 フロイト精神分析に代表される「過剰な一般化」の問題
3 ヴィゴツキーのロシア・精神分析とパブロフ条件反射学への批判
4 ヴィゴツキーが目指す心理学:実践とその歴史・文化の創造
第3章 ヴィゴツキー・ルリヤの歴史的存在としての人間精神
1 ヴィゴツキーの歴史主義心理学
2 人間の心理世界にある水平的次元と垂直的次元、その往還
3 ヴィゴツキーとルリヤ『人間行動の発達過程』にみる人間の自然
4 アルセーニエフが語る自然人・デルス・ウザーラの心的世界
5 具体の世界から抽象の世界へ、そして抽象に豊かさを与える具体
第4章 ルリヤとヴィゴツキー『認識の史的発達』のメッセージ
1 ルリヤとヴィゴツキーのウズベキスタンにおけるフィールド研究:人間心理の歴史性
2 文化的発達論の拡張
3 歴史的存在としての文化的道具と新しい意味づけ
第5章 『思考と言語』にみるヴィゴツキーのピアジェ発達論批判
1 ピアジェ「自生的発達論」へのヴィゴツキーの批判
2 本来の主体的発達論を目指して:『思考と言語』第6章にみるヴィゴツキー発達論
3 発達と教授の間の相互連関
第6章 ヴィゴツキー理論の継承――ルリヤの研究にある人間心理の歴史性
1 ルリヤの個性記述的研究へのこだわりとその背景にあるもの
2 ルリヤの個性記述の発想による二つの研究
3 ルリヤの失語症研究と神経心理学
4 ルリヤ、人間精神の機能的連関と「体系的力動的局在論」
5 本章のまとめとして、ルリヤの神経心理学研究とヴィゴツキー理論の継承
補 章 ソビエト・ロシアのフロイト精神分析研究のその後
1 ソビエト・ロシアにおける無意識についての新しい研究
2 ウズナーゼの「構え」と無意識の研究
3 もう一人のヴィゴツキー・ルリヤ派:バッシンの意識・無意識研究と主体の行為制御論
上記内容は本書刊行時のものです。