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ロシア 奪われた未来 マーシャ・ゲッセン(著/文) - 白水社
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ロシア 奪われた未来 (ロシアウバワレタミライ) ソ連崩壊後の四半世紀を生きる (ソレンホウカイゴノシハンセイキヲイキル)

社会一般
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発行:白水社
46
520ページ
定価 5,800円+税
ISBN
978-4-560-09387-0   COPY
ISBN 13
9784560093870   COPY
ISBN 10h
4-560-09387-3   COPY
ISBN 10
4560093873   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2023年9月29日
最終更新日
2023年12月8日
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書評掲載情報

2024-03-02 日本経済新聞  朝刊
評者: 下斗米伸夫(法政大学名誉教授)
2023-12-09 毎日新聞  朝刊
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紹介

ソ連崩壊後の4半世紀の間、とりわけ長期にわたって支配が続くプーチン時代の激変、クリミア併合からウクライナ戦争に至る底流にはなにがあるのか?
1980年代に生まれ、プーチン時代に成人したジャーンナ(父親ボリス・ネムツォフ)、マーシャ、セリョージャ(祖父アレクサンドル・ヤコヴレフ)、リョーシャの男女4人の人生と家族の群像が活写される。そして精神分析医アルトゥニャン、世論調査機関レヴァダ・センターの社会学者グドコフ、プーチン時代に頭角を現す極右思想家ドゥーギン(3人はロシア社会を理論的に分析する役割)の軌跡を加え、波乱の時代を紡ぎ出す。
プーチン政権を歓迎した多くのロシア人は、安定と権威を渇望するようになった。プーチン時代は法が恣意的に運用され、人びとは恒常的な不安状態に置かれる。市民をそのような状態に置いておくのは、全体主義の要諦なのだ。それはソ連時代の「ホモ・ソヴィエティクス」(思考停止・体制依存型人間)が死滅していなかったことを示している。まさに「再発性全体主義」が支配する社会になったのだ。
ハンナ・アーレント賞受賞ジャーナリストによる、渾身のノンフィクション!

目次

 登場人物
 プロローグ
第1部 ソ連に生まれて
 第1章 一九八四年に生まれて
 第2章 試された人生
 第3章 特権
 第4章 ホモ・ソヴィエティクス
第2部 革命
 第5章 白鳥の湖
 第6章 ホワイトハウスの処刑
 第7章 だれもが富豪になりたがる
第3部 ほころび
 第8章 抑圧された悲しみ
 第9章 懐かしの歌
 第10章 再び振り出しに
第4部 復活
 第11章 死後の生
 第12章 オレンジ色の脅威
 第13章 家族・性・権力
第5部 抗議
 第14章 奪われた未来
 第15章 ブードゥシェヴォ・ニエト
 第16章 白いリボン
 第17章 マーシャ 二〇一二年五月六日
第6部 弾圧
 第18章 セリョージャ 二〇一三年七月一八日
 第19章 リョーシャ 二〇一三年六月一一日
 第20章 分断された国民
 第21章 ジャーンナ 二〇一五年二月二七日
 第22章 永久戦争
 エピローグ
 謝辞
 訳者あとがき
人名索引/原注/本書に関係する時代の主な出来事(一九八五~二〇一五年)

著者プロフィール

マーシャ・ゲッセン  (マーシャ ゲッセン)  (著/文

Masha Gessen
1967年モスクワ生まれ。『ニューヨーカー』スタッフ・ライター。ブレジネフ政権末期のソ連から家族とともに米国へ移住、ソ連崩壊の最終段階の1991年にロシアへ帰国。作家・ジャーナリストとして、またノンバイナリーを公言するLGBT活動家としても活動していたが、養子縁組禁止法など反同性愛キャンペーンが激しくなった2013年、家族と自らの身の危険を感じて再び米国へ戻る。邦訳書に『完全なる証明:100万ドルを拒否した天才数学者』、『そいつを黙らせろ:プーチンの極秘指令』がある。2023年、権威あるハンナ・アーレント賞受賞。

三浦 元博  (ミウラ モトヒロ)  (翻訳

1950年、滋賀県生まれ。東京外国語大学卒。共同通信社勤務を経て、大妻女子大学社会情報学部に勤務し、現在、同大学名誉教授。
主要著書『東欧革命』(岩波新書、共著)、『バルカン危機の構図』(恒文社、共著)
主要訳書『東欧革命1989』『レーニンの墓 上・下』『情報戦のロシア革命』『ヤルタからヒロシマへ』『廃墟の零年1945』『レーニン 愛と権力 上・下』『地獄の淵から ヨーロッパ史1914-1949』『分断と統合への試練 ヨーロッパ史1950-2017』『戦時リーダーシップ論』『権威主義の誘惑』『キューバミサイル機器 広島・長崎から核戦争の瀬戸際へ 1945-62 上下』(以上、白水社)ほか。

飯島 一孝  (イイジマ カズタカ)  (翻訳

1948年、長野市生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒。毎日新聞社に入社、モスクワ支局長、東京本社編集局編集委員、紙面審査委員長などを歴任。退社後は東京外語国大学、上智大学などで講師を務め、現在、フリーランス・ライター。
主要著書『新生ロシアの素顔』(毎日新聞社)、『六本木の赤ひげ』(集英社)、『検察官になるには』(ペリカン社)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。