版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
異端の鎖 山本 伸一(著/文) - 勁草書房
..
【利用不可】

異端の鎖 (イタンノクサリ) シャブタイ・ツヴィをめぐるメシア思想とユダヤ神秘主義 (シャブタイツヴィヲメグルメシアシソウトユダヤシンピシュギ)

哲学・宗教
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:勁草書房
A5判
416ページ
定価 7,000円+税
ISBN
978-4-326-10346-1   COPY
ISBN 13
9784326103461   COPY
ISBN 10h
4-326-10346-9   COPY
ISBN 10
4326103469   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3014  
3:専門 0:単行本 14:宗教
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2024年10月9日
最終更新日
2024年10月29日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

イスラームに改宗した自称メシアのユダヤ人、シャブタイ・ツヴィに端を発する異端史は、どのように作られたのか。その系譜を問う。

メシア宣言の直後にイスラームに改宗したシャブタイ・ツヴィは、ユダヤ教の神秘主義者に信仰された。のちにイスラームとキリスト教への集団改宗につながり、「シャブタイ派」は異端の代名詞となる。本書はユダヤ史に暗い影を落とした「シャブタイ派」が、異端狩りの結果によって生み出された現象であることを明らかにする。

目次

序論 歴史記述の呪縛

第Ⅰ部 破戒と改宗をめぐる葛藤

第1章 シャブタイ・ツヴィの破戒と改宗
 一、メシアと預言者の共鳴と離別
 二、シャブタイ・ツヴィの「信仰の秘密」

第2章 救済論を後退させるガザのナタン
 一、追放された預言者
 二、メシアの霊魂の本質と律法の相対化

第3章 アブラハム・カルドーゾが追求した真実の神
 一、メシアの救済を夢見た強制改宗ユダヤ人
 二、忘れられた真実の神と三位一体への帰結

第Ⅱ部 ユダヤの内部に渦巻く異端の疑惑

第4章 カバラーの三位一体神学――ネヘミヤ・ハヨーン
 一、異端論争の引き金を引いた『神の力の書』
 二、『神の力の書』のカバラー神学

第5章 秘教サークルの疑われた啓示――モシェ・ハイム・ルツァット
 一、若き神秘家へ向けられた異端の疑惑
 二、ガザのナタンの思想を継承したルツァット

第6章 宗教的権威に対する異端の告発――ヨナタン・アイベシッツ
 一、破門の応酬と異教徒の介入
 二、性愛的創造論に描かれるメシアの新たな役割

第Ⅲ部 ユダヤからの解放を目指す新しい救済論

第7章 イシュマエルの谷に降りたトルコの改宗者
 一、近代トルコにおける改宗者集団の役割と陰謀論
 二、改宗者に開かれた救済

第8章 エドムの野に向かったヤコブ・フランク
 一、ヤコブ・フランクの来歴とポーランドの改宗者集団
 二、改宗を超えた新たな「宗教」

結論 拡張し続ける異端の鎖

後記

参考文献
事項索引
地名索引
人名索引

著者プロフィール

山本 伸一  (ヤマモト シンイチ)  (著/文

山本 伸一(やまもと しんいち)

東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は宗教学。日本学術振興会特別研究員(DC2・PD・海外)、ベン・グリオン大学研究員を経て、東京理科大学と國學院大學にて講師。現在は株式会社チームボックス取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程に在籍。代表的な業績に『総説カバラー――ユダヤ神秘主義の真相と歴史』(原書房、2015年)、”A Comparative Analysis of Kabbalistic and Ismaili World Cycles.” CISMOR 8 (2015)、“Torat ha-Shmitot ve-ha-Meshihiyut bi-Kitvei Natan ha-'Azzati.” Kabbalah 38 (2017)、Toldot ha-Tenu'ah ha-Shabta'it(2017)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。