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出版者情報
文化はいかに情動をつくるのか――人と人のあいだの心理学
- 書店発売日
- 2024年8月28日
- 登録日
- 2024年7月4日
- 最終更新日
- 2024年8月22日
書評掲載情報
2024-11-23 (予定) | 朝日新聞 朝刊 |
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紹介
多文化共生社会の実現に必要な〈情動リテラシー〉とは?
〈喜び〉〈怒り〉〈悲しみ〉などの情動は、世界共通のものではなく、人が属する文化に生きることを通して作り上げられるものなので、文化圏ごとに異なる――非欧米圏出身者の情動に着目して研究している著者は、文化、言語、ジェンダー、民族や人種、社会経済的階層などのちがいによって、情動の発生やとらえかたが文化圏によって異なっていることを実験から見出した。
また、グローバル化が進むと、企業や学校などに集まる人々のあいだで情動のすれちがいに端を発する軋轢の増加も予想される。文化心理学の先駆者として注目される著者は、よりよい多文化共生社会を実現するための具体的な取り組みを紹介しながら、ひとりひとりが備えるべき〈情動リテラシー〉を提言する。
「情動の文化的差異を研究する注目すべき学者の活気に満ちた傑作」
――リサ・フェルドマン・バレット(『情動はこうしてつくられる』著者)
「あなた自身や文化、そして変化に富む人間性への理解が深まる」
――ジョナサン・ハイト (『社会はなぜ左と右にわかれるのか』著者)
《Publishers Weekly Best Books 2022》
【目次】
第1章 ロスト・イン・トランスレーション
第2章 ふたつの情動――MINE型とOURS型
第3章 子どもの育てかた
第4章 「正しい」情動と「間違った」情動
第5章 絆を結ぶ、快く感じる
第6章 情動を表わす言葉の多様性
第7章 ワルツを学ぶ
第8章 多文化社会を生きるための情動理解
【著者】バチャ・メスキータ(Batja Mesquita, Ph.D.)
オランダ生まれの社会心理学者。ベルギーのルーヴェン・カトリック大学教授(心理学)。同大学社会文化心理学センター所長。研究テーマは、多文化社会における情動の役割。アムステルダム大学のニコ・フライダに師事して情動の研究を始め、米国の心理学研究を牽引してきたミシガン大学に移り、ヘーゼル・マーカスのもとで文化心理学の研究を深めた。ノースカロライナ州にあるウェイク・フォレスト大学准教授を経て、2007 年より現職。2022 年にパーソナリティ・社会心理学会から、文化心理学の発展への顕著な貢献に対して表彰されている。2023年よりアメリカ芸術科学アカデミー外国人名誉会員。
【訳者】高橋 洋(たかはし・ひろし)
翻訳家。訳書に、バレット『情動はこうしてつくられる』、ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』(以上、紀伊國屋書店)、グリンカー『誰も正常ではない』(みすず書房)、ダマシオ『進化の意外な順序』、ブルーム『反共感論』(以上、白揚社)ほか多数。
【解説】唐澤真弓(からさわ・まゆみ)
東京女子大学現代教養学部心理・コミュニケーション学科教授。研究分野は文化心理学・発達心理学。
目次
【目次】
第1章 ロスト・イン・トランスレーション
第2章 MINE型情動とOURS型情動
第3章 子どもを育てる
第4章 「正しい」情動と「間違った」情動
第5章 絆を結ぶことと快く感じること
第6章 情動語
第7章 ワルツを学ぶ
第8章 多文化社会における情動
上記内容は本書刊行時のものです。